グルメ
2018/12/17 21:00

【街中華の名店】チャーハン+カツ+カレー。大衆美食のドリームチームは錦糸町の「生駒」にあり!

個人的に、カツカレーという料理は発明だと思う。厳密にはカツカレーライスだが、このライスをチャーハンにして提供している、ノーベル賞的な街中華「生駒」をご存じだろうか。店は錦糸町駅と菊川駅の中間あたり、京葉道路沿いの「緑三丁目」交差点近辺にある。

↑外観は、至って往年のルックス。力強く描かれた「生駒」のタペストリーが目印だ

 

 

“口福”の「排骨カレーチャーハン」で悟りを得る

店主の小池光雄さんは生粋の街中華職人で、いまも現存する人形町の「生駒軒」出身。つまり、店名の「生駒」は修業元に対するオマージュなのだ。

↑小池光雄さん。15歳で長野から上京して腕を磨き、28歳で独立した

 

1973年に、いまより両国寄りの緑二丁目エリアで創業。ここは周辺に相撲部屋が多かったことで親方や力士と親しくなり、その関係で小池さんは土俵に上がったことがある。また、店内の壁には街中華ならではの光景でメニュー名がズラリと並ぶが、その字は行司さんが書いてくれたものだ。

↑小池さんは、金開山関の断髪式で髷切りを担当。同店にはいまでも相撲関係者がよく訪れるという

 

その後、1989年に現在の場所へ移転。すっかり老舗といえる貫禄だが、隠れた大発明が誕生したのはごく近年のこと。具体的には覚えていないが、2011年ごろから提供しはじめたという。まかないで、アルバイトの学生が食べていたことがきっかけだ。

↑「排骨カレーチャーハン」870円。チャーハンも、カツもカレーもたっぷりだ

 

ちなみに、その正式名称は「排骨カレーチャーハン」。排骨は中国語でパーコーと読み、本来は豚などの骨付き肉を揚げたもの。現地のレシピに沿っているため、日本のカツとは調理法が違う。また、カレーのソースも中華の技を生かしたあんタイプだ。

↑小池さんは慣れた手つきで、肉を揚げながらチャーハンの鍋も振る。そしてカレー粉は、あんだけでなくチャーハンの味付けにも使用

 

排骨の部位は豚の肩ロース。これを、しょうゆに砂糖や酒などを加えたタレで30分ほど漬け込む。カレー粉は赤い缶でおなじみの国民的商品を使うが、独自の味付けも加えているとか。そしてカレーのあんは、ラーメンなど多くの料理に使う中華スープで味を調える。

↑あん作りに使用するのはやはり、かたくり粉。スパイスのエッジに、中華スープととろみの柔和なニュアンスを調和させている

 

排骨とカレー。このWパンチを受け止めるため、チャーハンはあえてシンプルに卵とねぎのみ。ただ、塩やこしょうのほかにカレー粉を用いて味をなじませている。そのため、それぞれの個性が争うことなく平和な一体感を保っている。

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