グルメ
2019/6/6 18:00

シールを貼るだけで長持ち! フルーツを無駄にしない画期的な技術

シールをペタッと貼るだけで、フルーツを長持ちさせることができる――。そんな魔法のようなアイテムの開発が進んでいます。鮮度を保持できる期間が長くなれば、いま問題化されている食品廃棄物を減らすことにもつながると期待されています。

 

より長く保存できるうえ、もっとおいしくなる

将来の食糧不足が指摘されているなか、世界で問題となっているのが、大量に捨てられている食品廃棄物。世界各国で食品廃棄物を少しでも減らそうと様々な取り組みが行われています。そんな食品廃棄物削減を目指し、アメリカとマレーシアに拠点を持つ企業が今開発を進めているのが、「StixFresh」というアイテム。シールを果物に張り付けるだけで保存期間を最長で2週間も延ばすことができるという画期的な製品です。

 

果物はタンニンやアルカロイドなどの物質を産生し、害虫や病原菌から自身を守っていますが、StixFreshのシールはそんな働きに着目し、化学薬品を使わずに作られています。詳細の成分については明かされていませんが、同製品はオールナチュラルを第一にうたっており、アメリカ食品医薬局が安全と定めるGRASの基準を満たしているそう。

 

この丸いシールを果物に貼れば、細菌の繁殖を抑えて長く保存できるようになるのです。果物の味や色を変えることはなく、おまけにシールを張った果物は糖分や水分量も増えていることがわかっています。

 

StixFreshは現在クラウドファンディングで資金を募っており、支援者に製品が発送されるのは2019年8月の予定。クラウドファンディングでは、25枚入りで15ドル(約1600円)、50枚入りは35ドル(約3800円)、1年分(365枚入り)は149ドル(1万6130円)で資金を募集しています。シールは使い切りタイプで、繰り返し使うことはできませんが、果物を腐らせて捨ててしまうことを考えれば経済的と考えることもできそうです。

 

このシールで保存期間を延ばせることが確かめられたのは、リンゴや梨、アボカド、ドラゴンフルーツ、キウイ、マンゴー、オレンジなどの果物。将来的には野菜も含め、あらゆる食べ物も同じように保存期間を長くできるような製品を開発していきたいと、StixFreshのウェブサイトには明記されています。

忙しい毎日を送っていれば、食べ物をうっかり腐らせてしまう経験がある方はきっと多いはず。そんなときに、このシールは心強い存在となりそうです。