お酒カテゴリーのなかでも特に元気なのが、缶入りチューハイやサワーなどのRTD（開封してすぐ飲めるドリンク）。今年も各メーカーは続々と様々な新商品を発表していますが、かなり興味深い方向性を打ち出しているのがアサヒビールです。それは簡単にいうと“果物攻め”。
本稿では主力の「アサヒ贅沢搾り」を中心に、なぜ果物なのか、どんなフレーバーで味わいはどうなのか、といったレポートをお届けしたいと思います。
お酒飲用者の約82％は果物好きという事実
アサヒビールのRTD、その三本柱となっているのが「アサヒ贅沢搾り」「アサヒもぎたて」「ウィルキンソンRTD」です。そのなかでも今年は「アサヒ贅沢搾り」をメインに展開するというのが冒頭でも述べた“果物攻め”。
「アサヒもぎたて」は収穫後24時間以内の果汁が、「ウィルキンソンRTD」は強炭酸ソーダ「ウィルキンソン」ブランドを使用したドライな味が特徴。そして「アサヒ贅沢搾り」は、果実1個ぶんもしくは1／2個ぶんの果汁を使った、圧倒的な果実感が特徴です。
チューハイには“果実系”“高果汁系”と位置付けられるカテゴリーが存在し、筆者も過去に取り上げたことがあります。そして、そのなかでも「アサヒ贅沢搾り」は特に果汁の割合が多く、また全体的に明るくカラフルなパッケージで女性や若者にも好まれそうな印象がありました。
では、なぜ「アサヒ贅沢搾り」に注力するのでしょうか。同社が数千名規模の消費者調査をした結果、お酒飲用者の約82％は果物好きであり、RTDユーザーは“果汁の量”を一番重要視していることが判明。であれば、最も力を入れるにふさわしいブランドは「アサヒ贅沢搾り」というわけなのです。
派生ブランド「贅沢搾りプラス」も誕生
今回の通年商品リニューアルを機に、同ブランドからは様々な企画が同時に展開されます。ひとつが、新設した派生ブランド「贅沢搾りプラス」から発売する「アサヒ贅沢搾り期間限定柑橘ミックスヨーグルトテイスト」と「アサヒ贅沢搾り期間限定ベリーミックスヨーグルトテイスト」です。
この限定フレーバーは第1弾で、ホテルの朝食ビュッフェで様々な果物にヨーグルトをかけて食べる様子から発想。果物と相性の良いヨーグルトテイストに仕上げており、「柑橘ミックスヨーグルトテイスト」は、オレンジ、ピンクグレープフルーツ、ホワイトグレープフルーツ、ライム、スウィーティーを使用し、合計の果汁含有量は17％。
一方の「ベリーミックスヨーグルトテイスト」はいちご、カシス、ブルーベリー、レッドラズベリー、りんごを使用。合計の果汁含有量は10％で、濃厚な果物の甘みにヨーグルトの酸味を感じる味わいです。
リニューアルに乗じたもうひとつの企画は、限定フレーバーの「アサヒ贅沢搾りパイナップル」が当たるキャンペーン。このパイナップルフレーバーは、どうしても通年化できない理由があった商品。というのも、1缶に果実1/2個以上入りというブランドの条件に従うと、缶からあふれて入りきらないことがわかったというのです。
そこで、1缶に1/12個ぶんのパイナップル果汁を入れた缶を6本セットで1/2個ぶんとし、キャンペーンにする形で実現させたのです。実施期間は2月4日から4月23日まで。抽選は、「アサヒ贅沢搾り」に貼付されているシールに記載してある二次元コードから、購入本数に応じて応募が可能。この限定フレーバーは1本から応募でき、景品は8000名ぶん用意されているというのもポイントです。
また、発表会が開催された「旬八キッチン＆テーブル 新虎通りCORE店」では、2月10日から2月24日まで特別コラボメニューを提供。「旬八青果店」オススメの果物に「アサヒ贅沢搾り」を注いだオリジナルサワー「超贅沢搾り」を販売します。
ほかにも、全世界で2.5億人の視聴者がいる動画メディア「TASTEMADE」と共同で、「超贅沢搾り」が完成するまでの映像を配信するなど盛りだくさん。「贅沢搾りプラス」は第二弾もすでに計画中とのことで、今後の「贅沢搾り」の展開にも目が離せません。
なお、アサヒビールとしては「贅沢搾り」以外のブランドに力を抜いているわけではなく、実は家飲み体験の新提案として、独自の価値をもった新商品を近々発表するとか。「贅沢搾り」のヒットの結実に注目する一方で、新作にも目を光らせていきたいと思います。
【SHOP DATA】
旬八キッチン&テーブル 新虎通りCORE店
住所：東京都港区新橋4-1-1 虎ノ門ヒルズ新虎通りCORE 1F
アクセス：JRほか｢新橋駅」烏森口徒歩6分
営業時間：月～金：モーニング 8:00～11:00／ランチ 11:00~15:00／セルフバー(ビュッフェ) 17:00~22:00／八百屋 8:00~22:00、土日祝：セルフバー(ビュッフェ) 11:00～20:00／八百屋 11:00~20:00
定休日：施設に準ずる
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