様々なお酒がある中、今改めて注目したいのがビール。話題の新作が続々登場するなど、ビール市場は大いに盛り上がっています。一方で既存ブランドの進化も見逃せません。今回紹介するのは、誕生131年目の今年、ブランドのリニューアルを実施したヱビス。プレミアムなビールとして愛され続けるヱビスは、どう変わったのか? リニューアルの詳細を多方面から深掘りします。
130年以上の歴史を持つ、おいしいビールの代名詞
ヱビスビールの歴史は長く、誕生したのは1890年。ビール大国のドイツから醸造設備を運び、現地の技師も招いて本格的なビール醸造を開始しました。それ以来、130年以上もの間“本物のおいしさ”にこだわった本格派ビールの先駆けとして、市場をけん引してきました。かつてヱビスビールの工場があったことから、東京・恵比寿の地名が名付けられたことでも知られています。
ヱビスの特徴でもある”贅沢な味わい”は、こだわりの素材と手間暇を惜しまない製法によって造られます。まず、原料はドイツのビール純粋令に則り、厳選された欧州産麦芽、バイエルン産アロマホップ、そして独自のヱビス酵母のみを使用。副原料は使わず、華やかな香りと深みのあるコクを生み出します。
また、製造工程において通常のビールよりも同社比1.5倍の長期間熟成をさせることにより、麦芽100%のコクを引き出しつつ、雑味がなく丸みのある味わいと、爽やかなのど越しを実現しました。クリーミーな白い泡とクリアな黄金色も、長期熟成によるもの。様々なこだわりから生まれたヱビスは、今では上質でおいしいビールの代名詞として、その地位を不動のものにしています。
リニューアル後は“多彩な楽しみ方”を提案
そんな「ヱビス」が、2021年にリニューアルしました。ブランドコンセプトをこれまでの「ちょっと贅沢な、自分へのごほうび」から、「Color Your Time! YEBISU ビールの楽しさ、もっと多彩に。」に変更。嗜好が細分化して、より本物を求めるようになった消費者の期待に応えるため、プレミアムビールの多彩な楽しみ方を提案していくとのことです。
それでは、新しく生まれ変わったヱビスの、個性豊かなラインナップをチェックしていきましょう。
まずは「ヱビスビール」と「ヱビス プレミアムブラック」。通年販売の2品は、パッケージをリニューアルしました。YEBISのブランド名の下には、「BORN IN 1890, TOKYO」の文字。東京をベースに持つヱビスの歴史やストーリー、そして東京という都市の多様性をミックスしたコピーです。大きくあしらわれた伝統の恵比寿様のイラストが、その風格を感じさせる缶デザインになっています。
続いて紹介するのが、パッケージだけでなく中味も刷新された「ヱビス プレミアムエール」。エールビールは、日本で一般的なラガービールに比べて、やや高めの温度(20~25℃)で発酵させたビール。豊かな香りや、奥深い味わいが特徴です。そこへ今回新たに、ヱビスこだわりのドイツバイエルン産アロマホップの香りを際立つ最適なタイミングで添加することで、ヱビスならではのエールらしい香りに進化している、とのこと。
期間限定商品もリリースされています。2021年3月30日発売の「ヱビス プレミアムホワイト」は小麦麦芽を一部に使った、春夏の季節に適した爽やかなビールです。