グルメ
お酒
2021/10/10 20:30

マジ旨!ピートの効かせ方を真逆にした「余市」「宮城峡」の限定ウイスキーを試飲

この宮城峡はエレガントでいてスモーキー

次は尾崎チーフブレンダーに「シングルモルト宮城峡 ピーテッド」の特徴を聞きました。採用したのは、あえてピーテッドモルト原酒のみ。そのうえで宮城峡らしさは生かしつつ、ピートが香るたくましい味わいに仕上げたそうです。

 

「宮城峡のヘビリーピーテッドモルト原酒は、スモーキーな香りをしっかり主張しつつエレガントさも併せ持っています。この個性を生かすため、ブレンドの骨格はライトリーピーテッドモルト原酒で組み立てました。というのも、あまりピートを強調しすぎると、本来の宮城峡らしさが崩れてしまうからです。原酒ごとに異なるピートの強弱を見極め、バランスを取りながら調整を繰り返し、宮城峡ならではの繊細さとピートとの豊かな調和にたどり着きました」(尾崎さん)

 

↑尾崎さん。「シングルモルト宮城峡 ピーテッド」に使った最も古い原酒は80年代後半のものとのことで、こちらも超希少。なお、ヘビリーピーテッドモルト原酒をキーとして、ピーテッドモルト原酒だけで組んだ宮城峡は初めてだそうです

 

香りから嗜むと、はちみつや熟した果実を思わせる甘やかさが立ち、やわらかなピート香とともにウッディなニュアンスも感じます。味わうとスモーキーさがやや前面に出てきて、レーズンやドライチェリーのような熟した甘みとともに調和。余韻にはピートのニュアンスとビターなコクが続き、心地よいフィニッシュです。

 

↑ピートのスモーキーフレーバーには絶妙な立体感があります。香りよりも味わいとして広がる設計で、トップから余韻まで流れるような抑揚がきわめてエレガント

 

「ストレートで味わった後は、加水してぜひトゥワイスアップを。フルーティな華やかさが開き、樽のビター感も楽しめますよ。ドライフルーツのような甘さが際立ち、ピートの余韻が濃く感じられるロックもオススメです」(尾崎さん)

 

↑通年販売の「シングルモルト宮城峡」はフルーティかつフラワリーで、ほのかに樽由来のバニラ香やビター感も感じられる上品な味。飲み比べると、「シングルモルト宮城峡 ピーテッド」のワイルドさがよくわかります

 

今回紹介した、第1弾となる「NIKKA DISCOVERYシリーズ」は数量限定であるものの全国で販売。バーを中心に、百貨店や酒販店などでも展開するそうです。1本2万2000円と高価ですが、バーであれば比較的にフレンドリーな価格で飲めるはず。ウイスキーファンのみなさん、久々にバーでしっぽりと、ニッカのシングルモルトを楽しみませんか!

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

  1. 1
  2. 2