その2【プラントベースフード2.0】卵や魚も植物性原料に置き換え商品化
大豆の知識と繊細な技術を多彩な商品作りに昇華
プラントベースフードは、日本が外国に勝てる産業のひとつであると、中山さんは期待を寄せる。
「欧米に比べると日本はベジタリアンやヴィーガンが少ないため、代替食はそれほど話題になっていません。ただ、代替食の主要原料となる大豆は、豆腐やしょうゆ、納豆など伝統食に多く使われ、すでに知識が蓄積されていますし、クオリティの高い食を生み出すのは日本のお家芸。知識と技術が開発力につながるはず」(中山さん)
【ヒットアナリティックス】植物由来食品だけで日々の食卓が完成する日も近い!?
2021年10月には、欧州ではネスレが植物由来のエビを開発したと発表。これまでプラントベースの主役であった肉やミルクに、卵や魚介が加わったことで、植物由来食材のみで日々の献立を組めるようになる日も近そうだ。
05 卵を一切使わずに本格的なふわとろ食感を再現!
植物性スクランブル
2020年6月発売
キユーピー
HOBOTAMA
豆乳加工品をベースに、スクランブルエッグのような見た目と食感を卵不使用で再現。ふわとろの半熟食感で、パンや野菜などに合う。現時点では業務用商品として、飲食店や給食などに導入されている。
06 大豆をベースに使った油や水切りが不要のツナ缶
植物性ツナ
2021年10月発売
ネクストミーツ
NEXTツナ
390円
国内プラントベースフードのパイオニア企業による、魚の代替食品。大豆がベースで、低脂質かつコレステロールゼロながらもタンパク質をしっかり摂取できる。油や水分を切る手間がないのも魅力だ。
その3【シン・完全栄養食】手軽だけど非ジャンクな栄養食が多忙な人を救う
私が紹介します!
健康意識と時短需要の高まりで参入企業が増え品質アップ!
完全栄養食とは、1食ぶんで1日に必要な栄養素の3分の1を摂取できる食品を指す。
「これまでは液体や粉末状の商品が大半でしたが、最近はパンやパスタなど種類が豊富で、味のクオリティも上がっています。ヘルスケア意識と時短ニーズの高まりにより、完全栄養食市場は2024年までに約145億円規模まで伸びると言われているので、参入メーカーも続々と増えるはず」(渥美さん)
【ヒットアナリティックス】支持者や販売店が増加してメーカーも注力する最新分野
コロナ禍により単身で食事をする機会が増え、“食事は手軽に済ませたいけれど栄養は取りたい”という人の間ですでに火がついているジャンル。食品大手の日清食品も約500メニューの展開を目指すと発表しており、注目が集まっている。
07 人気ブランドの限定品が好評を受けて再発売
ゼリー飲料
2021年8月発売
森永製菓
inゼリー 完全栄養
1944円(1箱6袋入)
1食ぶん(2袋)で、厚労省の栄養摂取基準値に基づく1/3日ぶんの栄養価を摂取できる。同社のECショップで8月に数量限定販売したところ、翌日には品切れになるほど人気に。11月から再販売中だ。ミックスフルーツ味。
08 栄養士が開発した月替わりの味噌汁サービス
味噌汁
2021年10月発売
MISOVATION
MISOVATION
885円(1個あたり)~ ●定期購入の個数により価格は変動する
完全食味噌汁の定期購入サービス。肉や野菜、味噌などを瞬間冷凍しており、調理は水を加え、レンチンするだけ。栄養士が監修し、1食に必要な31種類の栄養素を摂取できる。味噌の種類は毎月変わる。