グルメ
2016/9/28 22:15

韓国人が日本の焼肉に物申す! 「なんでキムチが有料なの?」「タレやレモンで焼肉は食べないよ」

高級店に出かけたり、家でホットプレートを囲んだり、BBQで楽しんだりと、もはや国民食といえるのが焼肉です。お隣韓国も伝統的に焼肉文化の活発な国。ということで、今回は韓国の焼肉事情を聞いてみました。協力してくれたのは、焼肉のほかキムチチゲと広島風お好み焼きをこよなく愛するシン・ギョンヒョンさんです。

 

シン・ギョンヒョン さん

ソウル出身。キムチはオモニ(お母さん)よりもハルモニ(おばあさん)の味が好き。

 

韓国の焼肉店ではキムチやナムルがほとんどタダ!

「まず、比較的日本の焼肉は1枚が小さいね。これはキムチも同じように小さいです。韓国は大きい肉を焼きながら切って食べるのがポピュラーだから、そこが大きく違うと思いますね」(ギョンヒョンさん)

 

これは日本でおなじみの「サムギョプサル」や「壺カルビ」の食べ方を思い出すとわかりやすいですね。日本でもこれらはハサミで切って食べますが、韓国では普通のカルビやロースも大きな部位のまま焼いて、切り分けて食べるんだそう。さらにギョンヒョンさんは、ほかにも日本式焼肉との違いを教えてくれました。

↑サムギョプサル
↑サムギョプサル

 

「日本はホルモンと焼肉がひとつのお店に用意されているケースが多いけど、韓国ではあまり見かけないね。それぞれが専門店として、別ジャンルに分けられています。また、焼肉店でも牛肉の次は豚肉を注文するといった食べ方をしない人もいるかな。サムギョプサルの日はサムギョプサルだけ食べるというケースもけっこう多いです」(ギョンヒョンさん)

 

さらにいえば、「イカや海老といったシーフードが焼肉店で提供されているのは日本独自の食文化では?」との声も。そして、焼肉がコースみたいに提供されることもほぼないとギョンヒョンさんは言います。

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「肉は小皿で少しずつ部位ごとに配膳というより、ドーンと大きい皿で運んでもらうイメージ。あと、最初にキムチやナムルを食べたり最後に冷麺を食べることはあっても、トッポキやチャプチェを途中でつまむことはないデスね」(ギョンヒョンさん)

 

日本人にとっては異国の料理でも、韓国人にとってトッポキはファストフードでチャプチェは家庭料理。日常食をあえてお店で食べることは、あまりないそうです。

 

牛タンは韓国では珍しくてタレやレモンは見かけない

話題は焼肉の味付けの話に。日本では「焼肉のタレ」がもっともポピュラーで、各社から甘口~辛口と様々なタイプが発売されています。ところが、韓国ではタレに付けて焼肉を食べるというのは珍しいのだそう。

 

「基本は辛めのコチュジャンや、甘辛いサムジャン、あとはゴマ油&塩とか。まぁ、僕は日本の甘いタレもけっこう好きで、韓国にももっとあればいいと思います。ただ、日本にはレモンや塩という食べ方があるけど、韓国でそれは見たことがないね」(ギョンヒョンさん)

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レモンについては「日本人が牛タン好きだからかも」とギョンヒョンさん。日本で大人気の牛タンは、レモンで食べるのが一般的です。一方この牛タン、韓国では「ウソル」といいますが、現地ではあまりポピュラーではなく、ほとんど食べないとか。だからレモン自体がないのかもしれません。ただギョンヒョンさん曰く、日本人観光客向けの焼肉店には牛タンがあるらしく、そこではレモンが提供されているのかもしれないとのこと。

 

今回もリアルな声からたくさんのことがわかりました。やはり日本人は韓国人に比べて辛い食べ物が苦手で、でもシーフードを焼いたりレモンで肉を味わったりと、独自の食べ方を見出して日本式の焼肉スタイルになっていったのでしょう。

 

※この企画は、外国人留学生へのリサーチから得た知見をもとに、海外向けに日本企業のブランディングや商品PRのサポートを行う「LIFE PEPPER」とのコラボによるものです。