グルメ
2023/1/14 11:15

消化に良く胃腸にやさしい「内臓疲労回復」レシピ3種で年末年始の食べ疲れた体をいたわる

調味料は塩だけ。とろんとろんのスープ「里芋のポタージュ」

茹でた里芋をだし汁と牛乳で伸ばしたスープ。里芋の滋味ととろみが、疲れた胃を癒してくれます。

 

「里芋は食物繊維が豊富なのですが、ぬめり成分が胃や消化管の粘膜を守ってくれる役割をしてくれる野菜です。また、食べたものの消化を促し、腸内の環境を整えてくれるので、消化不良や便秘に効果的。柔らかく煮てポタージュにすることで、消化にかかる時間を少なくし、さらに胃腸にやさしい味つけにしました。素朴でシンプルな味ですが、疲れ気味のからだのお助けレシピになってくれますよ」

 

【材料(2人分)】

・里芋……正味200g
・だし汁(昆布だしまたは水)……100ml
・牛乳……100ml
・塩……小さじ1/2〜

 

【作り方】

1. 里芋の皮を剥き、竹串がスッと刺さるまで茹でたら潰す。

「里芋は、皮つきのままチンして皮を剥くのでも構いません。なめらかになるまで潰していきます」

 

「フードプロセッサーを使ってもいいのですが、つぶつぶが少し残っているのがおいしいので、潰し過ぎに注意してください」

 

2. 里芋をだし汁で伸ばす。

「だし汁を少しずつ入れながら、さらに里芋を潰していきます。だしは、一度だしをひいた後の昆布を煮出した二番だしを使っています。昆布の旨みがあるほうが深みが出ておいしいのですが、もし面倒であれば、添加物が多く味の濃い市販のだしや麺つゆではなく、水で代用してください」

 

3. 中火にかけて牛乳を加える。

「次は牛乳を入れて、さらに伸ばしていきます。あまり加熱しすぎず、ふつふつと煮るくらいいで大丈夫」

 

4. 塩で味をととのえる。

「最後に塩を加えて、味をととのえます。味見をしてみて、おいしいと思える塩加減に調整していきましょう」

 

脂肪分少なめの胸肉で。生姜でぽかぽか温まる「鶏団子とせりのひとり鍋」

最後に紹介していただくのは、鶏むね肉を使った鶏団子に野菜を合わせた鍋。鶏むね肉は、肉のなかでも脂肪分が少なく、消化に負担がかかりにくい食材です。

 

「今回はひき肉を使いましたが、より脂分を少なく胃への負担を軽減したい場合は、皮なしのむね肉を包丁で叩いて、ひき肉にしてから使います。取り合わせたせりは、ミネラルとビタミンCが豊富で、抗酸化作用や免疫力を高める役割をしてくれます。ネギや生姜には胃液の分泌を促進して、消化を良くする成分がありますが、同時に刺激物でもあるので、体調を見なから具材を考えてみてください。だしに鶏のうまみとせりの香りがうつって、ホッとする味ですよ。身体も温まるので、食べられるときは最後にごはんを入れて雑炊にするのがおすすめです」

 

【材料(1人分)】

〈鶏団子〉
・鶏ひき肉……200g
・木綿豆腐……50g
・生姜(すりおろし)……小さじ1/2
・塩……少々

〈鍋の汁〉
・だし汁(昆布だし)……300ml
・酒……大さじ1
・しょうゆ……小さじ1
・みりん……小さじ1
・生姜(薄切り)……1かけ

〈鍋の具材〉
・ねぎ……1/2本
・木綿豆腐……半丁
・せり……適量

 

【作り方】

1. ボウルに鶏団子の材料を入れてよくこねる。

「肉と豆腐を先によく混ぜておき、ある程度混ざってから生姜と塩を加えていきます」

 

2. 鍋にネギと豆腐、汁の材料を入れて中火で煮る。

「グツグツと煮て、ネギに火が通ったら次の工程に進みます」

 

3. (1)の鶏肉を団子にして入れる。

「スプーンを2本使って、お肉をくるくると丸めて入れていきます。手で丸めても、もちろんかまいません」

 

4. 鶏団子がしっかり煮えるよう、よく加熱する。

「鶏肉に火が通ったら、せりを乗せてさっと温めていただきましょう。具材は全部最初に入れてしまわなくて大丈夫。食べながら少しずつ加えていきます」

 

休みに入ると、身体は楽になる一方、生活リズムが乱れたり食べ過ぎ・飲み過ぎなどで胃腸に負担をかけてしまったり。羽目を外す楽しみを大切にしながらも、 “整える日” を意識的に作り、新しい年も健康でいられるよう丁寧なはじまりを心がけたいですね。

 

プロフィール

料理家 / 吉川愛歩

出版社に勤務後、ライターとして独立。雑誌や書籍の出版に携わりながら茶懐石を学び、料理家・フードコーディネーターとして活動をはじめる。企業広告や雑誌等でレシピを制作するほか、趣味が高じて『メスティン自動BOOK』(山と渓谷社)や『キャンプでしたい100のこと』(西東社)などでアウトドア料理のレシピを考案。また、誰にとっても読みやすいバリアフリーレシピの書き方を研究中で、編集者・ライターとしても幅広く活動している。『1年生からのらくらくレシピ』(文研出版)や『糖質オフのやさしいお菓子』(ワン・パブリッシング)の制作に携わり、『日本一おいしいソロキャンプ』(KADOKAWA)では執筆とともに調理も担当している。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

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