アップルの生成AIが、海外の殺人事件に関するニュースで事実と異なる見出しを生成したとして、英BBCや国境なき記者団(RSF)から批判されています。
アップルが配布を開始した「iOS 18.2」のアップデートでは、AI機能「Apple Intelligence」によるニュースの要約機能が追加されました。今回のトラブルでは、米国で発生した殺人事件の容疑者に関する誤った見出しをBBCのニュースを元に作成して配信してしまったのです。
BBCの広報担当者は、この虚偽のヘッドラインについてアップルに抗議。また、RSFはこの問題について、「信ぴょう性のある情報を公共に提供するには、生成AIのサービスは未熟すぎる」とコメントしています。
Apple Intelligenceが誤った見出しを流したのは、今回が初めてではありません。以前には「イスラエルのネタニヤフ首相が逮捕された」という間違ったヘッドラインを、米ニューヨーク・タイムズ紙の報道を元にして生成したことがありました。
Apple Intelligenceのニュース機能は「iPhone 15 Pro」や「iPhone 16」シリーズ、および最新のOSを搭載したiPadやMacで利用可能。この機能はデフォルトで有効になっていますが、ユーザーが手動で無効化することもできます。従来のメディアと同じように、ユーザーはAIが生成したニュースの真偽を見定める必要がありそうです。