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2017/2/3 18:00

「変なホテル」のハウステンボスがロボット事業を本格始動! ロボホン21体による「ハピロボ楽団21」も披露【動画】

ハウステンボスがロボットの関連製品・サービスを提供する新事業会社「ハピロボ」を設立。ハピロボは昨年7月に準備会社として発足し、このたびめでたく本格始動となりました。筆頭株主はハウステンボスで、今後エイチ・アイ・エスも出資予定とのこと。

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↑ハピロボ代表取締役社長に就任したハウステンボスCTOの富田直美氏(右)と、ハピロボ代表取締役会長に就任したエイチ・アイ・エスCEOの澤田秀雄氏

 

ロボットの企画開発も行うものの、メインとなるのは既存のロボットを使った実証実験による「新たなサービスや関連製品の展開」を提案すること。つまり、いちロボットメーカーとしてロボットを売り出すのではなく、ロボットを開発しているメーカーを巻き込んでロボット市場を盛り立てていくことを目的にしています。

 

ハウステンボスでは、すでにロボットが働く「変なホテル」や最先端ロボットの集まる「ロボット王国」といったサービスを展開しており、実証実験を行う環境とそれをサービスとして展開できる土壌を持つ点が強みといえます。

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↑ロボット事業開発、実証実験・研究開発、市場開拓が主な事業となります

 

ちなみに変なホテルでは、開業当初30人だった従業員が日を追う毎に減少し、いまではなんと8人で運営しているそう。客室数が増え、仕事も増えたものの、ロボットによる生産性をはかったことにより従業員数が少なくなったようで、将来的にはさらに少なくする見込みとのこと。また、3月には変なホテルの2号店が舞浜にオープン予定のほか、大阪や海外にも展開予定となっています。

 

日本はロボット王国といわれていますが、それは産業ロボットの分野においての話。サービス分野は現状まだまだといったところですが、将来的にはロボット市場の中核はサービス分野になると見込んでおり、ハピロボはその分野での発展を目指しています。

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↑2035年にはロボット市場が10兆円になると予測。その半分はサービス分野となり、2015年時点で大半を占めていた製造分野を大きく引き離すと見られています

 

そんなハピロボの実績第一号となるのが、シャープのロボホン21体による楽団、「ハピロボ楽団21」です。ロボホンそれぞれに楽器のパート分けをし、21体を同時に制御するシステムを展開しています。

 

このロボホン楽団を作ったのは、シャープでロボホンを開発していた川内氏。ハピロボの理念に賛同し、ハピロボに参加したひとりです。

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↑ロボホンを開発した川内氏。発表会では長崎から中継で参加していました

 

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↑ロボホン楽団21。20体の奏者と1体の裏方の21体でオーケストラを展開します

 

ぜひ動画でもその精密な演奏の様子をご覧ください。

映像提供:ハウステンボス株式会社

 

近年ますます活況になりつつあるロボット市場。そのなかで「サービス」に重きをおいたハピロボがどのような発展を見せるのか、今後も目が離せませんね。