みなさんは、いつスマートフォンの充電をしていますか? おそらく多くの方は、充電したまま布団に入ったり、バッテリー残量が少なくなった時には、スマホをアダプタやUSBに接続したまま仕事をしているのではないでしょうか。
とはいえ、やっぱり悩ましいのが充電にかかる時間。フル充電まで待つのが辛い時もありますよね。実は、イスラエルのStoreDot社がたった5分でフル充電可能なバッテリーを生産すると発表し、注目を集めています。
これまでの10倍の速度で充電できるバッテリーが完成間近
今回、新型バッテリーの製造を発表したのが「充電の未来に可能性を」というスローガンを掲げたイスラエルのStoreDot社。電気自動車の高速充電技術も開発しているバッテリーに特化したスタートアップ企業です。
そのStoreDot社が、たった5分という短時間でスマホの充電が完了するという「フラッシュバッテリー」の生産を来年から開始すると発表し、BBCを始めとした海外メディアが報じています。報道によれば、現在アジアのバッテリーメーカーで試験製造の段階にあり、来年から量産予定とのこと。
StoreDot社のホームページには、iPhone 7専用のバッテリーケースが「2017年末に入手可能」と掲載されています。「5分の充電で8時間使用可能」といった文言も見受けられ、多少の遅れは見込まれるものの、本格的な生産体制に入るのは間近とみられています。
フラッシュバッテリーの原材料には独自に開発した不燃性化合物を用いており、過電圧や発熱を防止する構造になっているようで、安全かつ高速のふたつの要素がそろったバッテリーの質に大きな自信を持っている様子。
本当に5分で充電できるバッテリーは来年実現できるのか?
スマホ充電5分で完了。このワクワクする発表に、懐疑的な報道もあります。なぜなら、これまでバッテリーがらみの事故によって、メーカーの経営を揺さぶるようなリコールも数多く起こっているから。
最近では、韓国サムスン社の発表した「Galaxy Note7」の発火の原因がバッテリーにあると報じられたのは、記憶に新しいですよね。バッテリー技術は、発火やスマホ故障といったリスクを完全に取り払う必要性を伴うため、製造から量産に至るまでのハードルは同社の想像以上に高くなる可能性も。
また、当初StoreDot社が「30秒充電」を目標に掲げていたため、目標時間には遠く及ばないというネガティブな指摘も見受けられます。
とはいえ、5分で充電の技術は、ユーザーへのインパクト大。
報道を受けて、「待ち遠しい!」「もし発表通りだったら素晴らしいね!」「今に“充電のいらないスマホ”とか発表されそう」「10分しかもたないわけじゃないだろうね」「そこまでのスピード必要かな。デジタル用品って、ユーザーのちょっとした忍耐で長持ちするんだぜ」などとジョークを交えながら、新しいバッテリーの開発を見守っている様子。
安全で高速なバッテリーの生産が軌道に乗ったら、私たちのスマホライフが今よりずっと快適になるはず。その日はそれほど遠くないことを願うばかりです。