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2017/6/1 6:00

精度はGoogleやAmazon以上!? Appleが開発中の「AI機能」でiPhoneの利便性が大きく変わりそう

iPhoneを使っていると、たまにその反応にイラっとすることがありませんか? 保存した写真の検索に手間取ったり、音声認識アシスタントのSiriからとんちんかんな返答が返ってきたり(それはそれで愛らしいのですが)。

 

でも、これからはスマホ自らが学習して、ユーザーの意図にもっと寄り添って動いてくれる時代がやってくるかもしれません! というのも、これまでAI(人工知能)の分野で、GoogleやAmazonに遅れをとっていたApple社が開発に本腰を入れはじめたようだからです。

 

Apple社がスマートなスマホを目指してAIを開発中

アメリカのニュースサイトが報じた内容によれば、Apple社は音声認識や顔認識などの処理を実行するためのAIチップを開発している、とのこと。その名も、「Apple Neural Engine」。

 

iPhoneやiPadに搭載された場合、音声の認識や顔認識の精度が大幅にアップすることが想定されるのだとか。しかもそれだけでなく、消費電力を抑えられ、バッテリーが長持ちするようになる可能性にも言及されています。

 

現在、AIチップを搭載するiPhoneが試作品のテスト段階だという情報もありますが、今年の秋ごろに発表予定のiPhone 8にこのAIチップ「Apple Neural Engine」が搭載されるかどうかはまだ不明。

 

今回の報道について、Apple社はノーコメントの姿勢を貫いていますが、世界開発者会議(WWDC)を6月5日に控えています。近々、新しい機能について何らかの発表があるかもしれません。

 

なぜいま、Apple社がAIに力を入れ始めたのか?

2011年、Siriを発表したApple社は音声認識技術で他社の一歩先を進んでいたように見えましたが、その後GoogleやApple社に追い抜かれ、現在は遅れを取っている状態。

 

ようやく日本語対応が始まったGoogle版の音声認識システム「Googleアシスタント」はユーザーの好みを学習したり、ユーザーが撮りためた写真から対象の写真を探すサポートをしたり、簡単なテキストのやり取りができたりと、Siriよりも賢くなりつつあります。

 

これまでエポックメイキングな商品をこっそりと開発し、私たちをハッと驚かすような商品や新機能を次々と発売してきた経歴を持つApple社。しかし、2年も前からアメリカのニュースサイトは「Apple社が秘密主義を貫けば、AI研究の才能を集約することはできない」と警鐘を鳴らしていました。

 

そういった危機感からか、この1年、Apple社はAI開発分野で豊富な実績を持つLattice Data社を買収したり、AI研究者のカーネギーメロン大学の教授でもあるサラカトディノフ氏を採用したり、新しい風を積極的に取り入れ、AI技術の開発に力を注ぎ始めていた様子。

 

このニュースに対して、インターネット上では「この取り組みは、必要不可欠だろうね」「使えないSiriを解雇した僕にとっては朗報!」「AppleもとうとうAIチップバトルに参戦か」「バッテリーの効率があがるなら、いいね」「Appleの情報筋って信頼できるのか?」などのさまざまな意見が集まっています。

 

進化したAI機能が搭載されることで、私たちの次のアクションの傾向について学習し、先読みするスマホに近づいていくのかもしれませんね。