最近話題の「スマートスピーカー」は、一度使い始めると便利で手放せなくなるアイテムです。とはいえ、「スマホがあれば十分」と思っている人も多いはず。たしかに、「Siri」や「Googleアシスタント」を使えば、スマホに向かって話しかけるだけで調べ物ができたり、タイマーをセットしたりといったことが可能です。
では、スマートスピーカーの魅力はどこにあるのでしょうか。今回は、「Google Home」でわかる、スマートスピーカーの利便性について紹介したいと思います。
会話形式で検索や操作ができるスピーカー
そもそも「スマートスピーカー」とは一体何なのか。簡単に説明すると、知りたいことを教えてくれたり、タイマーをセットするなどの日常のタスクをこなすお手伝いをしてくれたりするスピーカーです。もちろん、音楽サービスも利用できますし、スマート家電の操作もできます。そして、それらをリモコンではなく声で操作できるというのが最大の特徴です。
Google Homeの場合は、「OK、Google」もしくは「ねぇ、Google」と呼びかけたあとに、してほしいことを話しかければ、その内容を実行してくれます。
Google Homeは2モデルがあり、音楽再生時の音質を重視するなら「Google Home」(1万5120円)、省スペース性を優先するなら「Google Home Mini」(6480円)がおすすめ。Google Homeはホワイトのみですが、別売りのベースに着せ替えれば本体の雰囲気が変わります。Miniはチョーク、チャコール、コーラルの3色から選べます。
名前にあるとおりGoogleの製品ですが、AndroidスマホだけでなくiPhoneでも使えます。Android 4.4以降またはiOS 9.1以降のスマホに対応しており、Googleアカウントさえあればいいんです。
“ながら調べ”がとにかく楽ちん
Google Homeではさまざまな検索が可能ですが、調べ物ならスマホでもできますよね。とはいえ、何かほかのことをしながらだと、スマホに文字を入力して検索するのは面倒です。そんなときこそGoogle Homeの出番!
たとえば、「OK、Google。今日の天気は?」と話しかけるだけで、設定した住所に基づいた気象情報をすぐに教えてくれます。聞き方もいろいろあり、「今日は傘いる?」「今日は寒い?」といった、人に話しかけるようなくだけた言い方でも正しく認識するんです。
朝、その日の予定を確認したいなら、「OK、Google。今日の予定を教えて」と聞けば、Googleカレンダーに登録されている予定を伝えてくれます。最大6つのGoogleアカウントと音声をマッチングできる仕様なので、登録しておけば自分以外の人が予定を確認しようとしても、他人に予定を教えることはありません。また、自宅や勤め先の住所を設定しておけば、通勤経路の交通状況なども教えてくれます。
外出の支度をしながらニュースを確認するには、「OK、Google。最新のニュースを教えて」と話しかけましょう。これだけで、NHKラジオニュースや日経電子版NEWSなどを耳で聞いてチェックできます。
ユニークな質問にも回答
Google Homeはちょっとした調べ物にも役立ちます。たとえば、「月までの距離は?」と質問するだけで教えてくれたり、「トラの鳴き声は?」と聞くと実際の鳴き声を聞かせてくれたりするんです。子どもと一緒に使ってみると楽しそうですね。
ほかにも、翻訳機能やちょっとした計算、「チョコレートケーキは何カロリー?」といった栄養価についても教えてくれます。
これらの機能はスマホでも同じことができますが、調べるのにいちいちスマホを探したり取り上げたりしなくていいですし、何ができるのかどんどん試したくなるでしょう。
便利なサービスとの連携も拡大中
Google Homeは、Google検索だけでなく、多彩なサービスと連携しているのも特徴です。現在、対応しているのは、「Ameba」「SUUMO」「食べログ」「トクバイ」「なみある?」「日本史語呂合わせ」「ピカチュウトーク」「ベストティーチャー」「ホットペッパーグルメ」「Yahoo! MAP」「楽天レシピ」など。対応サービスは今後増えていく予定です。
たとえば、「OK、Google。楽天レシピと話す」と話しかけると、楽天レシピ上でレシピ検索が行えます。使いたい食材を伝えると、楽天レシピ上に出ている該当レシピを教えてくれます。検索結果はメールで送信してくれるので、実際に作るときにはスマホでレシピを見ながら作れるんです。
もうひとつ便利だと思ったのが、Yahoo!MAP。このサービスでは自分の住んでいる地域のゴミの日を教えてくれます。「明日は何のゴミが出せるんだっけ?」と思ったときに、手早く調べられるのがいいですね。
Chromecast 製品との連携でより快適に
Google Homeでは音楽を聴くことも可能です。対応しているサービスは「Google Play Music」と「Spotify」。スマホの音楽を再生するのではなく、これらの音楽配信サービス上の楽曲を再生する仕組みです。
アーティスト名や曲名で調べて再生するだけでなく、「リラックスする音楽をかけて」と伝えてムードに合ったプレイリストを再生したり、「この曲名は?」と質問して再生中の曲を調べたりもできます。
また、スマホで再生しているコンテンツをテレビに出力できる「Chromecast」(4980円)とペアリングすれば、Google Homeに話しかけるだけで「Netflix」や「YouTube」のコンテンツをテレビで再生でき、一時停止や30秒戻しも声で操作できます。
Chromecastには、「Googleフォト」上の写真や動画をテレビに表示する機能もあります。「ニューヨークで撮った写真を見せて」といったふうに話しかければ、Google Homeが勝手にニューヨークで撮影された写真を探してテレビに表示してくれるんです。旅先で撮った写真や動画を家族や友人と見たいときに、みんなが声で操作できるのは楽しそうですね。
また、フィリップスの照明器具「Hue」など、インターネットにつながるいわゆる“スマート家電”のなかには、Google Homeで音声操作できるものもあります。Hueの場合は、声で点灯させたり、照明の色を変えたりといったことが可能です。
暇つぶしの遊び相手にもなってくれる
ここまでは「音声アシスタント」として優秀なアシスタントぶりをご紹介しましたが、実は雑談も楽しめます。
筆者が頻繁に遊んでいるのがなぞなぞ。「OK、Google。なぞなぞを教えて」と話しかければ、簡単なものから難しいものまで、さまざまななぞなぞを投げかけてくれます。ほかにも、今日の運勢を教えてくれたり、だじゃれを言ってくれたりと、かなり“遊び”の部分もあるんです。
Google Home以外の選択肢も急増中
スマートスピーカーはGoogle Home以外にも選択肢が増えつつあります。代表的な製品が、Amazonの「Amazon Echo」と、LINEの「Clova WAVE」。
Amazon Echoは3モデルあり、家電との連携がしやすい「Echo Plus」(1万7980円)、高機能スピーカー付きの「Echo」(1万1980円)、コンパクトサイズの「Echo Dot」が揃います。
Amazon Echoの特徴は、なんといっても対応スキル、つまり連携サービスの多さです。目覚まし時計の設定や予定、天気の確認なども当然できますし、音楽聴き放題サービス「Amazon Music Unlimited」を使った音楽再生も可能です。
それに対し、LINEの「Clova WAVE」(1万2800円)はLINEのアカウントに連携して利用するスマートスピーカーです。「LINE MUSIC」の音楽再生や、音声リモコンでの家電操作、LINEへのメッセージ送信や新着メッセージの確認などが行なえます。現状の機能はまだまだ少ない印象ですが、機能は徐々にアップデートされていく模様。生活の中心にLINEがある人にとっては使いやすいモデルかもしれませんね。
今回紹介した製品以外にも、まだまだ各社から登場するスマートスピーカー。「機械に向かって話すのは恥ずかしい」と思っている人こそ、その便利さに一度触れてみませんか?
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