スペイン・バルセロナで開催中のMWC(モバイルワールドコングレス)の会期中に、ASUSから新「ZenFone 5」シリーズ3モデルが発表されました。「ZenFone 5」という商品名は、日本でもSIMフリースマホの黎明期に話題となったため、記憶に残っている人も多いでしょう。同シリーズのナンバリングは「5→2→3→4→?」と続いてきましたが、ここに来て改めて「ZenFone 5」という名称で新モデルが登場しました。
今回発表されたのは、「ZenFone 5z」「ZenFone 5」「ZenFone 5 Lite」の3モデル。発売時期については、まず3月に「5 Lite」が、続いて4月に「5」、6月に「5z」が予定されます。なお、日本国内での取り扱いについては詳細が明らかになっていません。
ZenFone 5 Liteは4つのカメラを搭載
発表会場では、まずZenFone 5 Liteについて紹介されました。発売時期は3月、価格は明らかになっていません。カラーバリエーションは「Moonlight White」「Rouge Red」「Midnight Black」の3色を展開。
同機は背面・前面合わせて計4つのカメラが搭載されます。背面には1600万画素カメラと画角120度の広角カメラが、前面には2000万画素カメラと画角120度の広角カメラが備わります。
カメラアプリ画面に表示される人のアイコンを選択して、レンズを切り替え広角レンズ使用時に、動画を撮影することも可能。幅広いシーンで活用できそうです。その他スペックについて、チップセットはSnapdragonの630または430の2種類を採用。バッテリーは3330mAhとなります。SIMカードスロットは2つで、兼用ではないmicroSDカードスロットも備えます。また、NFCに対応し、Google Payを使用可能。
ZenFone 5/5zはあの端末にそっくり
ZenFone 5および5zには、アスペクト比19:9の縦長ディスプレイが搭載されます。上部には凹型のくぼみ(ノッチ)があり、iPhone Xそっくり。発表会では、「ノッチがiPhone Xよりも小さいぞ!」とアピールされており、むしろ潔さを感じます。ただし、iPhone Xのようにノッチ部分に高度なカメラシステムが搭載されている訳ではありません。
デザイン以外で、ZenFone 5 Liteと異なるポイントはチップセットです。「5」はSnapdragon 636、「5z」はSnapdragon 845を搭載。AI機能を含む「ZenUI 5」を採用します。例えば、カメラアプリでは、16の撮影シーンを認識して、撮影条件を自動的に最適化可能。カメラのUIには、画面右上にシーンのアイコンが表示されます。例えば雪や夕日などのシーンを認識します。また、画像加工について、ユーザーの好みを反映していく「Photo Learning」機能も備えます。
そのほか、アプリ起動が早くなったり、バッテリー寿命が伸びる「AI Boost」機能も搭載します。
展示機にはまだ実装されておらず、会場では試すことができなかった。最後にスペックについて、「5」はRAM 4GB+ROM 64GBまたはRAM 6GB+ROM 64GB。一方、「5z」はRAM 6GM +ROM 64GBまたはRAM 8GB+ROM 128GB or 256GBとなります。 通信速度は前者が降り最大600Mbps、後者が1.2Gbpsをサポート。バッテリーは共通して3300mAhを搭載します。
価格については、「ZenFone 5z」が約6.2万円程度であると明かされましたが、ほかの2機種は未定のまま。どうやらSnapdragon 845を搭載する他者製品と比べて、まずは同機の安さをアピールする意図があったようです。かつて、日本のSIMフリースマホ市場に火をつけた「ZenFone 5」。同名の新モデルは再び日本に上陸し、SIMフリーを盛り上げてくれるのでしょうか。