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2019/5/24 20:00

ウォッチだと小さくて厳しい…けど3.3インチスマホ「Palm Phone」ならできた「ありがたいコト」

とにもかくにも忙しい私たち。大画面化が進むスマホをいちいちバッグから出すのもおっくうになるときがあります。そこで、「ちょっとメールの内容が見たい」「メモ代わりにカメラで撮影したい」というときにサッと取り出せる、超小型スマホを10日間ほど試用してみました。それは、+Styleの「Palm Phone」です。

 

 

Palm Phoneは、2018年11月にベライゾンが発売した、クレジットカードサイズのAndroidスマートフォンです。日本では4月24日から、4万4800円(税込)で販売されています。

 

↑クレジットカードとほぼ同じサイズのPalm Phone

 

↑本体カラーはチタンのみ。非常にスタイリッシュなデザインです

 

ディスプレイは3.3インチHD、解像度は1280×720ピクセルです。本体サイズは約50.6×96.6×7.4mm、重量は約62.5gと、女性の手のひらにもすっぽりおさまる、小さくて軽いボディが特徴です。

 

チップセットはクアルコムのSnapdragon 435、メモリは3GB、ストレージ容量は32GBです。バッテリー容量は800mAhと、一般的なスマホに比べてかなり少なめです。これは小型化のために仕方ないところでしょうか。IP68の防水・防塵性能はうれしいポイントです。

 

OSはAndroid 8.1、nanoSIMが1枚刺さります。4G LTEに対応していますが、対応バンドはLTEがBand 1、3、7、8、20、W-CDMAがBand 1、2、5、8。VoLTEには対応していないため、au回線では通話はできません。また、au回線のLTEはBand 1のみなので、ドコモ回線かソフトバンク回線での利用がおすすめです。Wi-FiはIEEE 802.11 b/g/n(2.4GHzのみ)です。一般的なスマホに比べて、Wi-Fi電波の掴みは弱いように感じました。画面ロックは顔認証に対応しています。

 

↑Android Oreoが搭載されています

 

 

↑USB Type-C端子で充電します

 

↑右サイドに電源ボタンとSIMカードスロットがあります。ボリュームボタンは左サイドにもありません

 

Palm Phoneは「なくしてしまうのでは」と思うほどのコンパクトさがウリです。とはいえ、小さすぎて画面が見えにくいということはありませんでした。さすがにゲームや動画など、没入感が重要となるコンテンツは厳しいのですが、意外にもブラウジングやメール閲覧はまったく支障がありません。文字入力も心配な点でしたが、かな入力は特に不便を感じませんでした。ただ、パスワード入力などQWERTYキーボードが表示されるシーンはさすがに打ちづらさを感じます。

 

↑Google Chromeでのブラウジング。思ったよりもみやすいです

 

↑Gmailも読みづらさは感じません

 

↑YouTubeは横画面で見ました。コンテンツによってはみづらさを感じるかも

 

↑フリック入力は比較的スムーズに行えます

 

さっそくPalm Phoneを手におでかけです。Palm Phoneには純正のストラップ付きケースが販売されているのですが、残念ながら売り切れだったため、サードパーティのケースで首から提げてみました。

 

そして、取材先までGoogle Mapでのナビを使って歩きました。これがもう、ばっちりだったのです。いつもiPhoneでナビをみながら歩いているのですが、片手がふさがるため、ふとしたときに不便になります。でも、Palm Phoneは首から提げてもまったく重く感じませんし、心配なときはすぐ地図を確認できます。Apple Watchをナビにしたこともあったのですが、さすがに画面が小さすぎて現在地がわかりにくいのですが、Palm Phoneの画面サイズなら十分に確認できます。

 

↑首から提げても重くないサイズです

 

↑ナビの表示画面

 

ところで、Palm Phoneには音量ボタンがありません。動画や音楽のボリュームは、アプリの音量ボタンで行うことになります。画面が小さいのでうまく音量バーがタッチできず、好みの音量にするのに手間取ることがありました。物理ボタンでスクリーンショットが撮れないことは不便ですが、通知パネルに「スクリーンショット」ボタンがあるので、撮りたい画面のところでパネルを出せば撮影できます。

 

↑通知パネルにスクリーンショットメニューがあります

 

カメラは、メインカメラは約1200万画素、インカメラは約800万画素です。メニューが小さく表示されるため、選択が難しいときもありますが、HDRやマニュアル撮影、パノラマ、ビューティーモードも搭載しています。ちょっとしたスナップ写真やメモ代わりの写真を撮るときに、すばやく取り出して撮影できるのは嬉しいですよね。小さいボディなのに驚くほど画質が良いので、オートのままでばんばん撮影しても安心です。

 

↑晴れた日中の風景写真です。青空が綺麗に表現されています

 

↑曇りの日ですが、花の色も鮮やかに撮影できました

 

↑自然光が入るレストランでの撮影です

 

↑夜景は一部白飛びしました

 

↑夜のレストランでお肉にピントを合わせて撮影しました

 


インカメラでビューティー「0」で撮影しました。年齢が隠せません

↑ビューティ「10」で撮影したところ、美肌効果がばっちりです

 

このサイズだからできた、細かすぎるありがたいコト

ところで私は普段、iPhoneをメイン端末に使っていて、Apple Watchで通知やメールを確認しています。Apple Watchはもはや私にとって欠かせないデバイスです。満員電車に乗っているときにわざわざスマホを取り出したら宣伝メールだった、スマホをバッグに入れっぱなしにしていたら重要なメールを見逃した、といったことはApple Watchのおかげでなくなりました。

 

なぜ急にApple Watchの話をしたかというと、Palm Phoneもそのような活用が向いていると感じたのです。現在、スマホは大画面化が進み、iPhoneもAndroidも本体が大きくなっています。iPhone XS Maxは約157.5mm×77.4mm×7.7mm、Xperia 1は約167mm×72mm×8.2mmと、ポケットが大きい服でもはみ出してしまうことがありますよね。バッグにスマホを入れて移動する日もあるでしょう。そんなとき、Palm Phoneをポケットに入れたり、首から提げてたりすると、すぐに情報をチェックできます。しかも、Apple Watchよりも画面サイズが大きく、メールの返信などスマホとしてしっかり活用できるのです。

 

メイン端末として使うには、バッテリー容量も含めて難しいと思いますが、手元ですぐ情報をチェックできる気軽さは、ビジネスマンだけでなく、両手が塞がりがちな育児中のママにも向いていると感じました。ぜひ大画面スマホを愛用している人は、サブ端末としての利用シーンでPalm Phoneを検討してみてくださいね。