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2019/8/22 20:30

ゼロからわかる「信用スコア」入門(中国編)ーー中国は座席を独り占めすると減点!?

中国の20年の「信用スコア」ヒストリー

最後に、中国ではこの20年間で信用スコアの取り組みが加速しました。その流れを簡単に整理。これを見ると2015年を機に一気に浸透していったことがわかります。また、次回は国内サービス編をお届け!

 

1999年:社会信用システム構築の動きが始まる

企業の信用度を明確にすることが市場発展につながるとして、信用システムの必要性が叫ばれます。

2003年:人民銀行信用調査管理局設立

信用貸付業の管理や、社会信用システムの構築の推進が目的。全国レベルでの整備が始まります。

2004年:中国人民銀行個人信用情報データベースが設立

個人の融資やレンタルサービスといった利用履歴の収集と、金融機関の融資審査への提供が目的。

2013年3月:征信業管理条例が施行

中国人民銀行が信用調査機関に対する監督管理の職責を負うこととなります。

2014年6月:「社会信用制度の構築に向けた計画概要」を発表

中国国家省が、2020年までに中国国内で「社会信用制度」を構築することを公表。

2015年1月:民間企業8社にサービス設立準備の許可が下りる

アリババグループ、テンセントを含む8社に信用スコアサービスの設立準備が許可されます。

2015年1月28日:アントフィナンシャルが「芝麻信用」の公開テストを開始

用途は個人向け融資のみ。従来の調査機関がカバーできなかった一般庶民たちが主なユーザー層となります。

2018年2月:個人信用調査許可証が「百行征信」に交付

新たに設立された個人信用情報機関「百行征信」に許可が下り、8社に代わって金融機関へ情報を提供。

2019年1月:テンセントが「微信支付分」を運用開始

「WeChat」を運営するテンセントが信用スコアサービス「微信支付分(WeChat Pay Points)」を運用開始。

 

文/友納一樹(ゴーズ)

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