デジタル
2020/1/27 20:45

「おむつ・おっぱい・おねむ」にテックで余裕を! 「母目線」で本当に欲しい世界の最新ベビーテックアイテム

赤ちゃんって本当にかわいいですよね。ただ寝ているだけでも、周りの人を自然に笑顔にする強烈な魅力。ずっと見ていられるし、得も言われぬ幸福感に満たされます。

 

とはいえ、育てる人にとっては「かわいい」だけでは済みません。何しろ、油断するとすぐ生命の危機を迎えてしまうほどのかよわい存在。私が育児を始めたかれこれ20年前は、「いつの間にか死んじゃってたらどうしよう」と何度も呼吸を確認していたものです。そうでなくても、24時間365日休みなくお世話は続き、ふらふらなのに。

 

そんなママ、パパのお悩みも、さすがに20年経てばテクノロジーが解決してくれているんじゃなかろうかーーということで、アメリカ・ラスベガスで開催されたCES2020では「ベビーテック」に関する製品をチェックしてきました。お国事情で異なることもありますが、こんなテックがあるんだなとお読みいただければ幸いです。

 

サブスク活用の「スマート紙おむつ」で赤ちゃん快適

赤ちゃんのお世話は、月齢によって変わるとはいえ、大きく3つ。食と睡眠と排泄です。ここをばっちり管理することができれば、ママやパパの負担を大きく減らすことができますよね。

 

まずは、今回のCESで話題をさらった「スマート紙おむつ」とも言うべき、「Lumi by Pampers」(P&G)からご紹介しましょう。Lumi by Pampersは、赤ちゃんの排泄とお部屋の温度管理、そしてスケジュール管理をセンサーとアプリを連携させて行うシステムです。

 

↑紙おむつに付けるセンサーと広角ビデオモニター、スマホアプリの3つで作られたシステム

 

紙おむつには排泄を検知するセンサーをマジックテープのような方式でセット。おむつが濡れればアプリに通知が来るので、すかさず交換することができます。ビデオモニターは、アプリから赤ちゃんの様子を見守れるように、ナイトビジョンにも対応。部屋の温度と湿度も計測できるので、快適な環境を作ってあげることができます。

 

↑専用のおむつにセンサーを付けて濡れ具合を検知します

 

赤ちゃんの排泄や睡眠の様子はアプリに記録されていきます。また、食事の時間なども手動で記録できるので、赤ちゃんの1日をしっかり可視化することができます。アプリの情報はシェアできるので、両親がリアルタイムに把握できるだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんにお世話を頼むときにも役立ちます。何せ赤ちゃんは泣くだけ。原因がわからずオロオロしてしまいがちですが、ルーチンがわかれば「そろそろおねむかな」などと推測することができますね。

 

↑アプリで赤ちゃんのルーチンを管理することができます

 

Lumi by Pampersは349ドルで販売され、紙おむつは月額59.95ドルのサブスクリプション契約ができます。対応年齢は1才まで。私の娘は濡れたおむつで肌がかぶれてしまうことが多かったのですが、これならお肌ケアの必要がなくなりそうですね。

 

スマートソックスで睡眠と健康を管理

自分が寝ているときに赤ちゃんに異変があったらどうしようーー私だけでなく、親なら誰もが一度は考えますよね。Owletの「Owlet Baby Care」は、赤ちゃんの心拍数と酸素レベルをモニターできるシステムです。昨年「CES 2019 BEST OF INNOVATIONS」を受賞している製品なので、信頼できますね。

 

↑Owlet Baby Care。スマホとは別に、中央のベースステーションも通知機能を果たす

 

心拍数と酸素濃度は、赤ちゃんの足に付ける「Smart Sock 2」で計測します。赤ちゃんはよく足を触るので、もしかすると取りたがる子もいるかもしれませんが、小さなうちは大丈夫でしょう。計測した数値はアプリへと転送され、睡眠の様子もあわせて「視える化」されます。

 

↑「Smart Sock 2」は18か月まで対応

 

赤ちゃんに異変が起きたときは、円盤形のベースステーションに音と光で通知されるので、枕元に置いておけば就寝中でも気づけます。ビデオカメラには室温センサーが搭載されており、離れた部屋にいても環境を把握できます。兄弟育児でちょっと目を離していても、赤ちゃんに異変があればステーションがピカピカお知らせしてくれるんですよね。こんなシステムが私の子育て時代にもあったなら……!と思わせられる製品でした。価格は399ドルです。

 

搾乳中の時間を生きた時間にするウェアラブル搾乳機

女性の体は、赤ちゃんを産むと母乳が作られるようになります。いつでも飲ませることができるなら良いのですが、職場復帰した女性や赤ちゃんと過ごせない日があるときなどは搾乳する必要がありますよね。でも搾乳をどこでするのか、そのミルクを衛生的に管理することができるのかなど、課題はたくさんあります。そこで、下着の間に挟んでおけば搾乳される「Willow」が注目されているのです。

 

↑搾乳を補助するWearable Breast Pump

 

WillowがCESに登場したのは2017年のこと。現在は改良を加えて第3世代になっているそうです。Willowはボタンを押すと搾乳が開始され、ドーナツ状のパックにミルクが入ります。そのまま冷蔵や冷凍を行えるため、衛生的にも安心です。アプリとの連携では、搾乳量や搾乳時刻が自動記録されます。

 

ミルクパックにミルクが充填されていきます

 

働く女性にこの製品の話をしたところ、やはり搾乳中に手が離せないこと、そしてその時間何もできないことはかなりのストレスとのこと。自由に動いている間に搾乳できれば、ただでさえ時間がない子育て中のママさんたちを大いに助けられそうです。

 

ウェアラブルの利便性を活かし、なんと2019年11月に行われたニューヨークシティマラソンでは、Willowを装着したままマラソンを完走した女性もいるとか。しかし、実際にWillowを手にしたところ割と重量があったので、マラソンができるなんて相当パワフルな女性だと思いました。また、大きさもそれなりにあるため、付けていることが周りに知られないということはなさそうです。それでも、搾乳に頭を悩ませているママさん達を十分に助けられる製品だと思います。価格は499.99ドルで、2サイズ、2カラーで販売されています。

 

↑搾乳しながらニューヨークシティマラソンを完走した女性も!

 

粉ミルクの調乳はお国柄も

CES2020には、アプリから操作するだけで簡単に粉ミルクを調乳できる「babybrezza formula pro advanced wifi」も展示されていました。夜中に眠い目をこすりながら粉ミルクを調乳せずに、ベッドからアプリでタップするだけで作れるなんて、しかもいつミルクを飲んだかまで自動記録されるなんて、とても便利な製品ですよね。でもこれでは、日本で行われている調乳方法ができないのです。

 

↑コーヒーミキサーのような形状のformula pro advanced wifi

 

日本では、世界保健機関、および国連食糧農業機関が作成した「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」により、70度以上のお湯で粉ミルクを溶かすことが規定されており、できあがった熱いミルクを冷まして飲ませます。一方、アメリカでは常温の水なども利用されているようです。そこで、この調乳器の温度は「室温」「体温」「体温よりも温かい」の3種類しかありません。

 

日本でも使えればよかったのですが、調乳の基準が違うので避けた方が良さそうですね。国内でも使えるような、同様の製品の誕生を待ちたいところです。

 

さて、CES2020では「Family Tech」のカテゴリが設けられ、ベビーテックに関するブースが集められているなど、注目度の高いジャンルであることがわかりました。ここで取り上げた以外にも、おむつセンサー、ビデオモニター、睡眠管理システムなどを展示する企業が多く見受けられました。短い期間とは言え、子育て中は体力的にも精神的にも相当ハードです。この分野がもっと活性化して、ママやパパが余裕を持って赤ちゃんと過ごせるような世界が訪れたらいいのになと、これからのベビーテックに思いをはせるCES2020でした。

 

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