S20シリーズはなんといってもカメラがすごい
このGalaxy S20シリーズ、画面のきれいさや動作性能はこれまで出てきたスマホのなかでも最高クラスです。しかし、最大の売りはなんといっても「カメラ」の性能の高さでしょう。3機種共通で搭載しているカメラ関連の機能から、特に注目の新機能を2つ紹介します。
まずGalaxy S20が凄いのは「8K映像」を撮れること。8Kというのは映像の解像度(記録する画素の数)、つまり映像の細やかさの基準の1つで、8Kは高性能なテレビで聞くようになった「4K」の4倍、スマホの画面で一般的な「フルHD」の16倍という細やかな映像になっています。
これまでの8K撮影は映画向けのカメラなどでないと撮れない、敷居の高いものでした。これがスマホで撮れるということで、より手軽に高密度な映像を残せる、身近な存在になっています。
ただし、このGalaxy S20の画面は8K以下の解像度です(クアッドHD+、3200×1400ドット)。つまりスマホ単体では、8K映像を“8Kの画面で”再生することはできません。つまり、別途8K対応のテレビやモニターを用意しないと8K映像を楽しめないことになりますが、8Kテレビはまだ高価で、デジモノに興味があるGetNavi webの読者の方でも「我が家に8Kテレビはないよ!」という方がほとんどかと思います。
とはいえ、そこはちゃんと考えられています。このスマホでは8Kで撮った映像をSNSにシェアしたいと思った時に、4KやフルHDなど扱いやすい解像度に下げてくれる機能が備わっています。
ところで「なぜスマホに8Kカメラを付いたのか」というと、その答えは単純。Galaxy S20シリーズは「5G」に本格対応するフラッグシップ(旗艦)モデルだからです。
5Gネットワークではアプリやゲームのダウンロードなど、スマホで使うさまざまな通信が高速になることはよく知られているところかと思いますが、アップロード、つまりスマホからクラウドサーバーなどへの通信も劇的に改善されている5Gならではのポイントです。つまり、スマホで撮った大容量の写真や動画をクラウドストレージに保存して、いつでもどこでも見返す、という使い方がこれまで以上にやりやすくなるのです。
ちょうど今のフルHDテレビや4Kテレビのように、今後は8Kテレビが安くなっていって、家庭に入っていくことになりそうです。Galaxy S20シリーズの8K撮影機能は、そんなときに備えて、いまの思い出を高画質で撮っておきたいという人にぴったりな機能といえるでしょう。
ちなみに「5G×8K」に取り組んでいるのはGalaxyだけではありません。シャープが2月17日に発表した日本向け5Gスマホ「AQUOS R5G」もまさに「8K映像が撮れる」という点を売りにしていますし、シャオミが13日に中国向けに発表した「Mi 10」も8K撮影機能を備えています。5Gが本格的に普及していくなかで、8K撮影機能はスマホのトレンド機能となりつつあります。
意外な瞬間を切り取れる!? 「シングルテイク」
もう1つ、Galaxy S20シリーズでイチオシのカメラ機能が「シングルテイク」という撮影モードです。これは最大10秒の短い動画を撮ると、スマホがベストショットを選んで、いい感じのフィルター加工も仕上げて出してくれるという機能。提案される加工後の写真のなかには、よく撮れたカットだけでなく動画SNS「TikTok」でありそうな「ブーメラン(再生と逆再生を繰り返す映像)」なども含まれています。
この機能の良いところは、とにかく手軽に“映える”写真やミニ動画を作れるところ。いろいろなところで撮ってみて、結果をみるのが楽しめそうな機能だと感じました。