米ツイッターの取締役会は現地時間4月15日、実業家のイーロン・マスク氏による買収提案に抵抗するために「ライツプラン(いわゆるポイズンピル)」を導入すると発表しました。
ツイッターといえば、今年4月4日にはマスク氏が株式の9.2%を取得し、突然筆頭株主になったことから今回の騒動が始まります。マスク氏は取締役への就任を否定したものの、その後にツイッターの株式を上乗せした価格にて100%取得したいと表明。名実ともに、ツイッターのオーナーになると名乗り出たのです。
一方でポイズンピルとは証券業界の用語で、敵対的な買収を仕掛けられた際に、既存株主がオプションとして追加の株式を廉価に購入できるというもの。これにより、敵対的な買収を難しくするという狙いがあります。
ツイッターが発表したライツプランは、発行済普通株式の15%以上が取得された場合に行使されます。なお、現時点ではマスク氏が15%以上の株式を取得したとの情報は入っていません。
ツイッターといえば、ツイートの表示/非表示や表示回数の取り扱いについて、その判断基準が不透明だと批判を浴びてきました。この件に関しては、マスク氏が「アルゴリズムをオープンにすべきだ」と表明しています。また長らく要望されてきたツイートの編集機能の開発に(買収騒動後に)ようやく着手するなど、その運営方針にも疑問符がつけられています。
いちツイッターユーザーとしては、マスク氏がオーナーになることでのドラスティックな改革に期待したいという気持ちもあります。今回のポイズンピルがはたしてツイッターユーザーを守るものなのか、あるいは単なる経営陣による保身のための手法なのかは、今後を見守る必要がありそうです。
Source: PR Newswire via TechCrunch