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2022/6/21 18:45

iOS 16では鬱陶しいCAPTCHAが避けられるように! iPhone側で「この人は人間です」と保証するしくみ

最近のアプリやウェブサイトでは、何枚もの画像の中から「バスの写真をクリックして下さい」と求められたり、ゆがんだ文字列を見せて入力させるポップアップが出ることがあります。これは「CAPTCHA」と呼ばれ、「人間であること」を確認して悪意あるボットを排除するしくみです。が、文字が歪みすぎて読めなかったり、鬱陶しいと思う人も少なくないはず。

 

次期iOS 16では、このCAPTCHAを避けられる機能が追加され、「信号機の画像をタップ」などで自分が人間であることを証明しなくてもよくなることが明らかとなりました。

 

この便利な新機能は、[設定]アプリの[Apple ID]>[パスワードとセキュリティ]内の「自動検証」(Automatic Verification)から使えます。有効にすると、iCloudがバックグラウンドでデバイスとApple IDアカウントを自動的かつ非公開で検証し、アプリやサイトでCAPTCHAの検証ポップアップが表示されなくなるとのことです。

 

アップルは本機能につき、技術的に詳しく説明する動画を公開しています 。簡単にいえば、デバイスとApple IDアカウントが問題ない状態であると確認した上で、「プライベートアクセストークン」と呼ばれるものをアプリやWebサイトに渡すというものです。つまりiPhoneとiOSのローカル側で「この人は人間です」と保証することで、表面的にはユーザー体験が快適になるとともに、その人のプライバシーもより厳重に守れるというわけです。

 

新システムが機能するためには、サービス提供側の対応も必要です。その点では、すでにCDN(ウェブ上のコンテンツを安定的に配信するため構成されたネットワーク)大手のCloudflareとFastlyがプライベートアクセストークンのサポートを発表しており、今後は時間をかけて何百万ものアプリやサイトに広く展開されていくと予想されます。

 

iOS 16とiPadOS 16の開発者向けベータ1では、自動検証は標準で有効になっています。アップルはmacOS Venturaでも対応を予告しており、これらの正規版は今年後半にリリースされる予定です。画像が粗い信号機を間違えては解き直しさせられるという、世界一むなしい時間が地上から消え去る日を待ちたいところです。

 

Source:Apple
via:MacRumors