マイクロソフト(以下「MS」)がWindows 8とWindows 8.1をリリースしたのは10年近く前となりますが、まだ全世界のWindowsインストールベース(実際に動作しているデバイスの台数)のうち、約4.3%を占めているとの調査データもあります。つまり、「およそ20台に1台」は動いている計算です。
しかし、Windows 8.1ユーザーに向けて、まもなくMSがサポートとセキュリティアップデートを2023年1月10日に終了すると警告し、より新しいOSに移行するよう推奨することが明らかとなりました(Windows 8.0 は2016年にサポートを終了しています)。MSはWindows 7のセキュリティアップデートを2020年1月に打ち切る直前も、同じような警告メッセージを送っていました。
米ZDNetによると、Windows 8.1ユーザーはサポート終了日が来るまでは、通知をクリックして詳細を確認できるほか、「後で通知する」「サポート終了後に通知する」などを選んで無視もできるそうです。
またMSはWindows 7に拡張セキュリティ更新プログラム (ESU/企業向けに提供される有償の延長サポート)を用意していますが、Windows 8.1には提供する予定はないとのことです。これは矛盾しているようにも見えますが、まだWindows 7は世界中のWindows PCのうち13%で稼働しているため、差を付けるのは仕方ないといえます。
とはいえ、Windows 8.1ユーザーはPCを買い替えなくとも、Windows 10にアップグレードすることで時間が稼げるはず。Windows 10は少なくとも2025年の10月までセキュリティアップデートを受けられる予定であり、Windows 8.1が動くPCであれば、たいていWindows 10でも動くはずです。
いまだにWindows 7ユーザーの方が8よりも多いことは、多くのユーザーが「8を飛ばして10にアップグレードするか、7に留まり続けた」ことを意味していると思われます。つまりWindows 8は不人気で、失敗したということでしょう。
なぜ、Windows 8が失敗したのか。米Ars Technicaは、理由のひとつはWindowsデスクトップにタブレット風のタッチ操作インターフェイスを移植しようとして、使い慣れたスタートメニューのような要素をなくしたり、変えたりしたことにあると分析しています。Windows 7は段階的な微調整に留めたおかげで人気が出たのに、そこから目をそらした「破壊的なインターフェイスの変更」が不評だったと説明されています。
Source:Microsoft
via:Ars Technica,ZDNet