米クアルコムはスマートウォッチ向けの新型プロセッサ「Snapdragon W5+ Gen 1」「Snapdragon W5 Gen 1」を発表しました。これらのプロセッサは、米グーグルが開発する「Wear OS」を搭載したスマートウォッチへの搭載が予定されています。
スマートフォン向けのプロセッサで広く知られているクアルコムですが、実は「Snapdragon Wear」ファミリーとして、スマートウォッチ向けプロセッサもリリースしています。しかし、同社の以前のフラッグシッププロセッサ「Snapdragon Wear 4100+」は製造技術(プロセス)が古いこともあり、高い評価を得られませんでした。
今回発表された上位モデルに相当するSnapdragon W5+ Gen 1では、最先端の製造プロセスである4nmを採用。さらにCortex-A53 CPUを4コア、Adreno 702 GPU、2,133MHz駆動のメモリを搭載しています。コプロセッサの「W1 AON」では、Bluetooth接続をサポート。なお、下位モデルのSnapdragon W5 Gen 1ではこのコプロセッサが省略されています。
Snapdragon W5シリーズではオーディオやナビゲーション、WiFiなどの処理にてプロセッサの一部だけを利用し、新しいディープスリープモードとハイバーネートモードではコプロセッサのみが駆動。これにより通常の使用におけるパフォーマンスが2倍となり、一方でバッテリー駆動時間は50パーセントも長くなっています。また、Snapdragon W5シリーズのフットプリント(チップサイズ)も最大35%小型化しています。
今後、Snapdragon W5+ Gen 1を搭載したスマートウォッチはMobvoiから、Snapdragon W5 Gen 1を搭載したスマートウォッチはOPPOから30日以内に登場します。また、他のメーカーからも多様な製品が投入されるとのこと。パフォーマンスで米アップルの「Apple Watch」に劣ることが多かったWear OSスマートウォッチですが、今後の逆襲に期待したいものです!