ファッションやメイクに流行があるように、携帯電話・スマートフォンのデザインやアクセサリーにもそのときどきのトレンドがあります。例えば、90年代後半~2000年代の携帯電話全盛期には、ストラップを付けて個性を主張したり、本体にシールやラインストーンなどを貼り付けて“デコる”ことが流行っていたりしました。また、スマホが主流になってからは、本体のデザインが画一的になったぶん、スマホケースのデザインで個性を出す人が増えているようです。
2022年のスマホアクセサリーのトレンドはどうなっているのか、今回はNTTドコモが展開するドコモショップ・ドコモオンラインショップで人気のスマホアクセサリー・周辺機器についてお話を伺いました。
ドコモがこだわる「安心・安全・エコ」
――はじめに、ドコモショップで扱うスマホアクセサリーについて教えてください。
小合瀬さん:ドコモショップおよびドコモオンラインショップで販売されているアクセサリー類は、「ドコモセレクト」と呼ばれています。ドコモセレクトの商品は大きく分けて2つあり、1つはドコモが開発から携わった商品。これらはパッケージデザインも白で統一されています。もう1つは各社メーカー様が販売しているもので、こちらはドコモショップ以外でも購入できるものです。
――ドコモオリジナルの商品は、シンプルなデザインのものが多いですね。
小合瀬さん:ドコモセレクトのオリジナルアイテムは、シンプルかつ機能的で、思わず集めたくなるようなデザインを意識しています。例えばこちらの充電器は、幅や長さを揃えて統一感を出しています。サイズにもこだわっており、電源タップなどに挿したときに、ほかのコンセントの使用の邪魔にならない幅を計算して設計しています。
ACアダプタ08
最大45W出力と、最新の充電テクノロジー「PPS(ProgrammablePowerSupply)」機能により、安全に急速充電が可能。プラグ部分は折りたたみ可能で持ち運びも◎。端子はUSB Type-C。
3ポートACアダプタ01
USB Aポート×2とUSB Type-Cポート×1の計3ポートを備え、3台同時充電も可能。USB Type-CはPD(Power Delivery)対応で最大27W出力となっており、対応するスマホを急速充電することができます。プラグ部分は180度回転し、コンパクトに持ち運べます。充電ケーブルは別売り。
――製品の色が白で統一されているのは何か理由があるのでしょうか?
小合瀬さん:ACアダプタなどは自宅や部屋で使うことを想定して、生活空間の中になじみやすいデザインであることが大事だと考えています。また、昨今のインテリアのトレンドなども考慮して、デザインやカラーに落とし込んでいます。
ワイヤレスチャージャー04
スマホを立てかけておくだけでワイヤレス充電が行える充電器。スライドスイッチを上下させることで縦置き、横置きのどちらでも充電が行えます。ACアダプタは別売り。
小合瀬さん:デザインにもこだわっていますが、最もこだわっているのは安全性です。充電器やバッテリーのように通電するアイテムは、使い方を誤ると発熱や発火などの恐れがあります。デザイン性や小型化だけを考えてしまうと放熱性が損なわれてしまうこともありますので、デザインやサイズと安全性の両立にはとても気を使っていますね。
ポータブルACアダプタ02
最大15W出力できる小型ACアダプタと、充電ケーブルを巻きつけておけるアタッチメントがセットに。ACアダプタはプラグ部分が折りたため、アタッチメントに収納しておけるのでコンパクトに持ち運べます。ACアダプタ側の端子はUSB Type-C(ケーブル別売り)。
ポケットチャージャー05/10,000mAh
大容量10,000mAhバッテリーを搭載し、スマホを2~4回充電可能。2ポートで2台同時充電にも対応しています。充電ケーブル2本付属(USB A-C、USB C-C)。
小合瀬さん:また、リサイクル素材の積極的な使用に加え、パッケージは紙素材のものを使用し、環境へも配慮しています。安心・安全・エコであること、この3つがドコモセレクトに欠かせないポイントです。
キーワードは「シンプル」「清潔」「くすみ系カラー」
――充電器だけでなく、スマホケースも全体にシンプルなものが多いですね。
齋藤さん:以前から人気だった手帳型に加え、最近ではシンプルなケース型(背面と側面を保護するタイプ)も若い世代を中心に人気となっています。特に、透明感のあるクリア素材のスマホケースに好きな写真やステッカーなどを挟んで、自分だけのデザインにカスタマイズして楽しむ方が増えているようです。
SH-51C レザーフリップケース
100%リサイクルによるレザー調素材を使用した手帳型ケース。内側には2つのカードスロットとフリーポケットを備えており、カードや名刺などを入れておけます。レザー部分には抗菌加工が施され雑菌の繁殖を抑制します。
SO-52C リングハイブリッドケース
指を通して落下を防ぐリング付きスマホケース。リングを開いて立てかければ横置きスタンドとして利用できます。背面部分はクリア素材を採用。側面部分は抗菌加工が施され、衛生的に使用できます。
齋藤さん:こちらのハイブリッドケースは、一見ただのクリアケースに見えますが、黄ばみにくい素材を使っており、長期間使っても透明感のある状態が続きます。シンプルに見えるものでも、ドコモセレクトにふさわしい品質にこだわっているんですよ。
SO-52C ハイブリッドケース
側面にはクッション性の高い素材、背面には強度の高い素材を使用し、機種本体をしっかり守るハイブリッド素材のケース。指紋が付きにくく拭き取りやすい指紋防止コーティングを施しています。抗菌加工処理も施され衛生的に使えます。
齋藤さん:また、そのときどきのトレンドカラーも意識しています。こちらはいま人気の“くすみ系カラー”を取り入れたスマホケースになります。やわらかい色味が女性を中心に人気となっています。
SC-53C スマートフリップケース
動画視聴やweb会議などに便利なスタンド機能付き。内面にはカードを収納できる薄型カードスロットを備えています。フリップ上部には穴が空けられており、フリップを閉じたままでも通話可能。レザー調部分には抗菌加工を施し、衛生的に使えます。
齋藤さん:くすみ系カラーのトレンドは、ほかのアイテムにも取り入れています。こちらのモバイルバッテリーとUSBケーブルはweb限定で販売してるものですが、白や黒のモノが多いなかで、色やデザインにこだわりたい人に選ばれています。
MOTTERU
モバイルバッテリー/10,000mAh/20W
コロンとしたコンパクトなデザインに、大容量10,000mAhのバッテリーを搭載。USB AポートとUSB Type-Cポートを1つずつ備え、2台同時充電も可能。バッテリー残量を示すLEDランプも備えています。
MOTTERU
USBシリコンケーブルA to C/1.0m
やわらかな肌触りのシリコン素材を採用したUSBケーブル。断線に強く耐久性に優れた設計で、使わないときはサッと束ねておけます。シリコンケーブルバンドが付属。
――スマホケースはトレンドが反映されやすいアイテムだと思いますが、ここ数年のトレンドはありますか?
齋藤さん:最も顕著なのは抗菌加工のアイテムが増えたことですね。スマホケースや保護フィルムなどの抗菌加工は、コロナ禍で衛生意識の高まりとともにニーズが増え、いまでは定番化というか、どの商品にも当たり前に備わりつつある機能となっています。
齋藤さん:以前から一部の商品で抗菌機能を付与することはあったのですが、例えばクリア素材などは抗菌剤を配合することで透明感が損なわれてしまったり、色味が変わってしまったりすることがあり、採用には至りませんでした。しかし、コロナ禍でニーズが高まったことでメーカーも工夫を重ね、クリアケースの外観に影響を与えずに抗菌機能を付与することが可能になったのです。
――保護フィルムでブルーライトカット機能が当たり前になったことと似ていますね。あれも当初は画面が黄ばんで見えていましたが、いまではほとんど自然な見え方になって、どの保護フィルムにも標準搭載されるようになってきました。
齋藤さん:そうですね。技術の進歩やニーズの増加によって、トレンドからスタンダードになる機能もあります。抗菌やブルーライトカットはその一例ですね。
齋藤さん:また、昨今のトレンドとして、キャッシュレス決済が普及したことも大きなトピックとなっています。若者を中心に財布を持たずスマホひとつ持って外出する方が増え、スマホをすぐ取り出せるように首からかけておきたい、という需要が出てきました。そこでドコモでは最新のスマホケースに、ネックストラップなどを取り付けられるストラップホールを復活させています。
――懐かしい! ガラケーの時代にはおなじみでしたが、スマホに変わってから久しく見ていませんでした。でも首からスマホをぶらさげるなんて、ちょっと前なら“ダサい”と言われてしまうようなものだったと思うのですが……
齋藤さん:ネックストラップといっても、バッグのようにななめがけできるような長めのものが主流です。ファッションアイテムとしても注目されているんですよ。
――スマホアクセサリーのトレンドは単にデザインの流行り廃りだけではなく、技術の進化や生活スタイルの変化も敏感に反映していることがよくわかりました。本日はありがとうございました。
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