ここ最近、にわかに「iPhone 14」シリーズに衛星通信機能が搭載されて、電波の圏外でもテキストメッセージや通話ができるようになるとの噂が盛んとなっています。
今月25日に米通信大手T-MobileとSpaceXが発表した「Coverage Above and Beyond」はスマートフォンを衛星通信と繋げて圏外でも通信できるようにする計画ですが、これがアップルの発表に先手を打ったのではないか、との指摘あり。さらに大手メディアBloombergも「その通り」と報じ、信ぴょう性が増しているしだいです。
それに続き有名アナリストが、アップルは確かにiPhone 14の衛星通信に取り組んでおり、量産前にハードウェアのテストも終わっていると述べています。
[Analysis] Survey updates for rumored’s iPhone 14 support for satellite communication / 傳聞中的iPhone 14支持衛星通訊的調查更新 @mingchikuo https://t.co/7MGLeTAtAo
— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) August 29, 2022
アップルの未発表製品に詳しいMing-Chi Kuo氏によれば、iPhone 14の衛星通信は主に緊急時のテキスト/音声サービスを提供するとのこと。山や海など電波が届かない場所でも、警察や救急隊、緊急連絡先などにメッセージを送ったり、電話を掛けられるというわけです。
しかし、iPhone 14が衛星通信できるかどうかは「アップルと通信事業者がビジネスモデルの折り合いが付けられるかどうか」にかかっていると付け加えています。もともと先代のiPhone 13も衛星通信できるハードウェアを搭載しているものの、「ビジネスモデル交渉が済んでない」ため、サポートされなかったそうです。
実際にiPhoneで衛星通信が使えるようになる次期は「予測しにくい」が、「いずれは」実現する見込みとのことです。
もちろんアップルは人工衛星を持っていない(はず)のため、どこかの衛星通信事業者と提携する必要があります。その有力候補はGlobalstarと噂されていましたが、やはりKuo氏もその可能性が高いと述べています。
ちなみにGlobalstarとは、地球低軌道(LEO)衛星通信サービスプロバイダのこと。同社は今年2月、新たに17基の衛星を発注して「潜在顧客」に対して「継続的な衛星サービス」を提供すると発表していた経緯があります。この「潜在顧客」が、実はアップルではないか、というわけです。
iPhoneが衛星通信に対応すれば、もしも通信キャリアの大規模障害が起こったとしても、家族や知人と連絡が取りやすくなるはず。そのためにはiPhone 14以降が必要……とすれば、今年の新型モデルは大ヒットするかもしれません。