サムスンはアップルに対抗意識を燃やしているのか、iPhoneを揶揄するような広告をたびたび打ち出しています。つい先月も、iPhone 14シリーズには(Galaxyスマートフォンのように)折りたたみ機構や高性能カメラなどの革新性がないとからかう動画を公開していました。
それに続き、ワールドカップをテーマとしたCMで「iPhoneには折りたたみがない」と強調していることが明らかとなりました。
この動画は全世界の一部地域で公開されており、TikTokユーザーから「目撃した」との声もあります。そのうちサムスン公式アカウントが中国Weiboに投稿したものを、Twitterユーザーが見つけてシェアしている格好です。
サムスンはサッカーの試合を見る群衆を、スマートフォンに見立てて客席にズラリと配置。そしてサムスンの折りたたみ式スマホは折りたたんでウェーブを起こしているなか、iPhoneらしきデバイスは参加できずに涙目しているというストーリーです。
最近YouTubeで公開されていた「On the Fence」というCMも、折りたためない側のiPhoneから折りたためるサムスン製品へと「垣根を越える」内容でした。サムスンは折りたたみこそ時代の最先端、ユーザーが本当に欲しかったものとアピールしたいようです。
しかし、ディスプレイ関連サプライチェーン専門誌DSCCによれば、実際のスマートフォン市場はその逆に動いているようです。サムスンの折りたたみ式スマホ(2021年発売)の生産台数に占める比率は、2022年第3四半期には29%だったものの、iPhone 14シリーズ発売後の第4四半期にはわずか7%に落ち込んだとのこと。つまり「サムスン製折りたたみ式スマホのシェアが、iPhone 14に奪われている」可能性があるわけです。
アップルは折りたたみ式iPhoneを検討していると噂されているものの、「信じられないほど高価」になりかねないことや、技術的なトラブルがあったときにリスクが高すぎるとして、当分は投入しないとの分析もあります。iPhoneは折りたたみに「できない」のではなく「あえてしない」のかもしれません。
Source:Alvin(Twitter)
via:9to5Mac