米バイデン政権は、中国企業ByteDanceが運営するTikTokに対して、中国人の創業者が保有する株式を売却しなければ米国内でのTikTok使用を禁止すると伝えたことが報じられています。
この動きは、米国のTikTokユーザーのデータが中国政府に渡る恐れがあるとの懸念する共和党などの批判を受けてのこと。民主党のバイデン大統領のもとで、TikTokが禁止される可能性が浮上したのは今回が初めてです。
トランプ前大統領は2020年にTikTokを禁止しようとしましたが、米国の裁判所により差し止められました。当時からTikTokは対米外国投資委員会(CFIUS)と2年にわたって交渉を続けており、その結果として米オラクル社との包括的な提携や、米国ユーザーのデータを保護するための措置が取られていました。
関係者によれば、CFIUSはTikTokに対し、ByteDanceが持つ株式を売却することを望んでいるとのことです。米下院と上院は最近、商務長官にTikTokをはじめ国家安全保障上の脅威とみなされるサービスを禁止する権限を与える法案を提出していました。
米EngadgetがTikTokにコメントを求めたところ、すぐに返答はなかったそうです。しかし、Bloombergは今週初め、TikTok幹部らがCFIUSとの協議が不調に終わった場合、親会社ByteDanceからの独立を検討していると報じていました。
TikTokはアプリ内課金の収益が、FacebookやInstagram、Twitterなどの合計を上回ったとの報道もありました。それほど勢いがあり、若者にも人気のあるアプリが米国内で禁止された場合、どのような余波が生じるのかは気になるところです。
Source:The Wall Street Journal
via:Engadget