フランス政府は、公務員が業務用スマートフォンで動画投稿アプリTikTokを使うことを禁止すると発表しました。ただし、TwitterやNetflix、キャンディークラッシュなどの「娯楽」アプリ全般が取り締まられたかっこうです。
これに先立ち米国や英国も政府の端末でTikTokを使用禁止としましたが、それは中国企業ByteDanceが運営するTikTokからユーザーデータが中国政府に渡る恐れがあるため、とされていました。
今回のフランス政府も、公務員と政府のデータが危険に晒されるサイバーセキュリティ上の懸念からとされつつ、娯楽アプリ一般が「行政の設備で使うにはサイバーセキュリティとデータ保護の水準場十分ではない」ためと説明されています。つまり、中国ほか特定の国を対象としたものではありません。
政府は禁止されるアプリの正確なリストを明かしていませんが、行政の組織的なコミュニケーションなど、業務上の理由があれば免除もあり得ると述べています。Twitterなどを業務連絡に使っている部署であれば、例外が認められるのかもしれません。
もっとも、TikTokをめぐる国際的な緊張は、日増しに高まっています。カナダやEUも政府職員の使用を禁止したほか、米国では中国の創業者に株式の売却を求め、従わなければ国内でのアプリ禁止もあり得ると迫ったとの報道もありました。
TikTokは国境を越えて世界中の若者達に親しまれている人気アプリだけに、穏便な落とし所を探るよう祈りたいところです。
Source:Reuters
via:Gizmochina