デジタル
2016/11/15 19:00

重量199gがポイント! 初心者でも飛ばせるセルフィードローン「DOBBY」

カメラなどを搭載し、誰でも簡単に空撮が楽しめることから人気となった無人航空機ドローン。しかし、盗撮や制御不能になった機体の墜落など、一部ユーザーの行動が社会問題となったことから、2015年12月にはドローン規制法(改正航空法)が施行され、どこでも手軽に楽しむことが難しくなってしまいました。

 

しかし、ドローン規制法は一律にすべてのドローンに適用されるわけではないことをご存じでしょうか? 実は、規制の対象となるのは本体の総重量が200g以上の機種で、200g未満であればドローン規制法の対象外になるのです。これまで、この200g未満のドローンはラジコンヘリの延長線上にあるホビー用途のものが多かったのですが、中国のメーカーZEROTECHから、4K撮影も可能な本格セルフィードローン「DOBBY」が登場しました。国内では、ロボット製品のネット販売サイト「DMM.make ROBOTS」などで購入可能となっています。DMMでの販売価格は5万4800円です。

↑DOBBY
↑DOBBY。プロペラは遠心力で広がるようになっており、モーターに固定されていません。なので、回転するプロペラにあたっても大怪我にはなりません

 

200g未満と言うと、やはりチープな作りのオモチャ的なイメージを持たれそうですが、DOBBYは200g未満の中でも本格的なドローンです。機体の作りもしっかりしていますし、GPS内蔵で空中での安定性も高くなっています。室内で使う場合もキャリブレーションで位置情報を利用するので、操縦に不慣れな人でも簡単に遊べます。

↑プロペラを収納するとコンパクトに。持ち運びも便利です
↑プロペラを収納するとコンパクトに。持ち運びも便利です

 

コントロールはスマホのアプリを使って行います。画面左右に分かれたコントローラーで、上昇下降、左右回転、前進後退、左右移動の操作が可能。顔追跡や目標追跡機能も備えているので、操作しなくても対象物を自動で追尾してついてきてくれます。

↑スマホのコントローラー画面
↑スマホのコントローラー画面

また、操作がわからなくなったり、不測の自体が起きたりした場合には、ゴーホームモードのアイコンをタップすれば、離陸した場所に自動的に戻ってきてくれます。暴走してどっかに飛んでいってしまうということがないので、安心して飛ばせますね。

 

自撮りや本格的な空撮も可能

DOBBYのカテゴリーをメーカーはセルフィードローンとしているだけあり、内蔵カメラの性能もなかなかのもの。静止画は1300万画素、動画は4KやフルHD解像度で撮影ができます。手動で真下から真正面まで角度を変えることができるので、いわゆる空撮もできますし、目線の高さに合わせれば自撮りのような感じで撮影することもできてしまいます。1台で色々な映像が撮れるのがいいですね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
↑最高時速は28km/hで、高度も50m(室内は3m)まで飛ばすことができます

 

↑カメラを真下に設置し、空撮をしてみました。高度30m以上でこんな感じで撮影できます。このレベルの空撮が規制対象外のドローンで撮影できるのは驚きです
↑カメラを真下に設置し、空撮をしてみました。高度30m以上でこんな感じで撮影できます。このレベルの空撮が規制対象外のドローンで撮影できるのは驚きです

 

20161115-i02 (9)
↑今度はカメラを正面にして、自撮りをしてみました。自撮り棒での撮影と違い、棒が映らず自然な感じで自撮りができます

 

撮影は人気のない河原で行いましたが、風が強く吹いていたにもかかわらず、風に流されることなく安定してホバリングしていたので、操縦もとても簡単にできました。とにかく、一度操作してみれば、こんなに小さいのに本格的な写真が簡単に撮れるということがすぐにわかると思います。

 

ひとつ不満に感じたことは、バッテリーの駆動時間が最大9分と短いこと。慣れていないと、あっという間に終わってしまう感があります。長く楽しむためには、予備のバッテリーをいくつか購入しておきたいところです。DMM.make ROBOTSでは予備のバッテリー(6999円)やプロペラ(1980円)も用意しているので、あらかじめ購入しておくとよいでしょう。ホビー向けのほかのドローンと比較すると少し値段も張ってしまいますが、決してコストパフォーマンスが悪いわけではなく、この性能から考えると、お買い得であることは間違いないと思います。

 

注意したいのは、ドローン規制法の対象外とはいえ、マナーは守らなければならないということ。公共の施設やイベント会場などの人が多い場所で飛ばしたり、住宅街などプライバシーの懸念がある場所では飛行を控えましょう。ほかの人の迷惑にならないよう、人が少なく、開けた広い場所で楽しむことをおすすめします。マナーを守らない人が増えてしまえば、さらに厳しい規制によってドローンそのものが制限されることにもつながりかねません。ドローン愛好者としては、そういった事態にならないよう、すべての人がルールやマナーを守って、正しくドローンで遊べることを願っています。