最近のApple Watchには激しく転倒したときに緊急通報する「転倒検出機能」が備わっていることや、セルラー版ならiPhoneなしで電話できることもあり、人の命が救われるきっかけとなることが珍しくありません。
そして新たに、ランニング中に転倒して呼吸が困難になった人が、救急車を呼べたのはApple Watchのおかげだと振り返っています。
ノルウェー在住で投資ディレクターのロバート・ネースさん(当時59歳)は、休暇を利用してベルゲン(ノルウェー南西部)の郊外にトレイルランニング(未舗装道路でのランニング)に出かけました。が、何度も走ったコースにもかかわらず、あるカーブで足を滑らせてしまいました。
それによりネースさんは、壁の端に胸から激突。この衝撃で肋骨が何本か折れて、肺の1つが潰れてしまったとのことです。
激しい痛みと呼吸困難のため、ネースさんは救急車を呼ぶためにiPhoneを取り出すこともできませんでした。が、幸いにも彼はApple Watchを腕に付けて、AirPodsでポッドキャストを聴いていたそうです。
転倒検出に対応したApple Watchでは、着用者に1分間なんの動きも認められない場合は自動的に通報します。が、ネースさんはそれを待たずに、自分でサイドボタンを長押しして電話を掛けました。AirPodsを付けていたため音声を拾いやすく、やり取りがしやすかったようです。
約15分後、救急隊が現場に到着し、ネースさんは病院に搬送されました。助けが来るまでの間、100台以上の車が通り過ぎたものの、道路の端にいたために見つかりづらく、また車が止まるのが難しい場所だったようです。
大けがから回復した後、ネースさんは身動きが取れず肺も潰れていた状況のなか、Apple Watchが自分の命を救ったと主張しています。
Apple Watchはユーザーの体調をほぼ一日中見守っていることもあり、命にかかわる血栓を見つけるきっかけになった話もありました。また手首に装着しているためiPhoneのように落としたり、取り出しにくい事態も少なく、いざという時の命綱になりやすいのかもしれません。
Source:Verdens Gang
via:AppleInsider