ここ数年のApple Watchには「転倒検出機能」が備わっており、着用した人がひどく転んだ場合には自動的に検出し、必要に応じて緊急通報サービスに自動的に連絡します。この機能のおかげで交通事故から救われた被害者や、倒れた高齢者も少なくありません。
そして新たに、本当にApple Watchがなければ命を落としていたかもしれない男性が、当時のことを振り返っています。
米・ジョージア州に住むマイク・メナンドさんは、チャタフーチー川の国立公園でハイキングをしていたとのこと。米国の国立公園は「公園」といいながらも、危険な地形や野生動物、有害植物などがあり、命に関わる事故は少なくありません。
メナンドさんが連れていた犬2匹は、遠くにコヨーテがいたことに驚き、飼い主を転ばせてトレイル(自然歩道)から引きずり下ろしたとのこと。これによりApple Watchの転倒検出機能が動作し、メナンドさんに代わって救急隊を呼びました。
事故当時、iPhoneはポケットの中にあり、そのポケットを下にして横たわっていたため使えなかったそうです。メナンドさんは足を骨折し、手術でチタン製のロッドを入れるほどの重傷であり、身動きが取れなかったと思われます。
メナンドさんは、もしApple Watchを着けていなかったら、どうなっていたか分からないと語っています。「どれくらい横になっていたかは不明」「動けなかったし、起き上がることもできなかった。すごく痛かったんだ」とのこと。
実際、メナンドさんが転倒した1か月後、同じ公園でハイキング中の女性が転倒し、命を失ってしまいました。「それを読んだとき、私だったかもしれないと思った。私は一人で、周りには誰もいなかった」と恐怖を実感しているようです。
Apple Watchの設定やヘルスケアアプリで年齢を設定していて、その年齢が55歳未満の場合は、この機能はデフォルトで無効となっています。もしも万が一に備えたい場合は、iPhoneのWatchアプリの[緊急SOS]から、[転倒検出]を手動でオンにしておくことをお勧めします。