台湾の半導体メーカー・TSMCは、次世代のプロセス技術となる「1.6nm(ナノメートル)」のチップ製造を2026年から開始すると発表しました。
スマートフォンからパソコンまで、さまざまなチップを製造しているTSMC。なかでも同社とアップルとの結びつきは深く、「iPhone 15 Pro/Pro Max」の「A17 Pro」チップでは、真っ先にTSMCの「3nm」プロセスが採用されました。
TSMCによれば、1.6nmプロセスはチップのロジック密度とパフォーマンスを大幅に向上させ、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)製品と、データセンターの大幅な改善を約束するとしています。
さらに1.6nmプロセスでは革新的なナノシート・トランジスタと裏面電源レール・ソリューションを採用することで、同社の「2nm」プロセスと比較して8〜10%の速度向上と、15〜20%の消費電力の削減が見込まれ、チップ密度も最大1.1倍向上すると伝えているのです。
TSMCは2nmプロセスを2025年に導入する予定で、同プロセスのチップをアップルがすでに実証しているとの報道もあります。TSMCとアップルがタッグを組んで、先進的なチップを市場に投入する流れは今後も続きそうです。
Source: TSMC