サムスンの折りたたみスマートフォンは年を追うごとに薄くなっており、最新モデルGalaxy Z Fold6は折りたたんだ状態で12.1mmとなっています。その薄型モデル「Galaxy Z Fold6 Slim」も2024年内に中国・韓国で発売されると噂されていますが、あまり薄くならないとの予想が報じられています。
かつてサムスンは折りたたみスマホ市場をリードしていましたが、今では中国メーカーとの「薄さ」競争に晒されています。中国のHonorは厚さ9.2mmのMagic V3を、Xiaomiは9.47mmのMix Fold4を発売しており、それらと比べればGalaxy Z Fold6は「分厚い」印象があります。
韓国の電子業界誌・The Elecによると、サムスンはGalaxy Z Fold6 Slimを11.5mmまで薄くできたとのこと。これはSペン(スタイラス)の認識に必要なデジタイザーを削除したことによるところが大きく、それだけで0.6mm減らせたようです。
さらに、サムスンは薄い内装材をどれほど使うかを検討しているものの、それにより製造コストが上がるほか、製品の信頼性を落とす恐れが発生するとのこと。この信頼性とは、20万回の折りたたみテストに耐えられることや、防水防塵性能を意味しています。
つまり、薄くすればするほどデバイスが壊れやすくなったり、水やホコリが侵入しやすくなりかねない。もし発売後に不具合が起きれば、サムスンが打撃を受ける可能性もあり、慎重になっているようです。
その一方で、折りたたみ画面は8インチ、カバーディスプレイ(外側の画面)は6.5インチで、どちらもGalaxy Z Fold6より広くなる見通しです。これは、著名リーカーIce Universe氏の情報とも一致しています。
このスリムモデルに使われた部品は「来年の折りたたみスマホに応用される」予定とのこと。一部の部品は、すでに量産が始まっていると伝えられています。
2025年の「Galaxy Z Fold7」は、Galaxy S24 Ultra(7.7mm)並に薄くすることを目指しているとの報道もありました。サムスンがGalaxy Z Fold6 Slimで培ったノウハウを、来年のモデルに生かすと期待したいところです。
Source: The Elec
via: 9to5Google