乃木坂46・梅澤美波インタビュー「自分も楊明のように誰かのよりどころになれる人になりたいです」

ink_pen 2025/9/13
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乃木坂46・梅澤美波インタビュー「自分も楊明のように誰かのよりどころになれる人になりたいです」
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過去の記憶がない鯨井令子(吉岡里帆)と、秘められた過去を持つ工藤発(水上恒司)の恋を美しく、かつミステリアスに描く映画「九龍ジェネリックロマンス」。物語の舞台となるかつて香港に存在した美しくも妖しい街“九龍城砦”で靴店を営み、令子の親友になる楊明を演じる乃木坂46の梅澤美波さんにインタビュー。5年ぶりとなる映画出演への思いや、役作りのエピソード、共演者との楽しい撮影裏話などを話してくれました。

 

梅澤 美波●うめざわ・みなみ…1996年1月6日生まれ。神奈川県出身。A型。乃木坂46・3期生、キャプテン。最近の出演作にドラマ『デスゲームで待ってる』、ミュージカル「梨泰院クラス」など。現在、「CLASSY.」レギュラーモデルとしても活躍中。Instagram

【梅澤美波さん撮り下ろし写真】

人によっていろいろな捉え方ができる作品

──映画への出演は「映像研には手を出すな!」以来、5年ぶりになりますね。

 

梅澤 そうですね。5年ぶりということもあって、すごくドキドキしながら現場に入りました。でもお芝居は挑戦を続けたかったものの1つなので、出演のお話を頂いたときはうれしかったです。

 

──お芝居に対する考え方はこの5年間で変わってきていますか?

 

梅澤 もともと映画やドラマを見ることは好きなので、お芝居と向き合う気持ちは変わららないです。ただ「映像研には手を出すな!」ではグループのメンバーと一緒だったので、そのときとは環境が違うなと。また、この5年間で私自身もいろいろなことを経験してきて、自分自身の役割や考え方はだいぶ変わってきたかなと思います。

 

──梅澤さん自身、最近はドラマやミュージカルなど、お芝居の機会が増えています。

 

梅澤 1つひとつが勉強ですし、役柄を背負うプレッシャーは普段のグループ活動とはまた少し違う感覚ですが、作品の中で自分とは違う人の人生を生きることは楽しいです。また、この「九龍ジェネリックロマンス」は漫画原作でもあるので、まずそこにしっかりリスペクトを込めて演じました。

 

──作品全体の印象としてはどうですか?

 

梅澤 この物語はミステリーラブロマンスになりますが、ひと言ではなかなか言い表せない作品というか。私自身、もう会えなくなった人と夢で会ったり、リアルなのか幻想なのか分からないような体験をすることが普段から結構あって。自分の気持ちが別の形で夢の中に現れていることがすごく面白いなと思います。自分が知らないだけで、もしかしたらそういうことって実際にあるのかなとか思ったりして。

 

──確かにそういう観点で見ると面白いですね。

 

梅澤 人によっていろいろな捉え方ができる作品だと思いますが、そう考えると見ていてすごく切なくなりますし、夏の暑苦しさの中にあるロマンスを感じられる映画だなと思います。その中でも私が演じる楊明は九龍という町にいきすぎてないフラットさを持った登場人物なので、物語にいいスパイスを入れているキャラクターだと思います。

──楊明はピュアでかわいらしい女性だなと思いました。

 

梅澤 本当に明るくて無邪気で、太陽のような子だと思います。その一方ですごく芯があって、そこは原作に描かれている過去から来ている強さなのかなと。何も考えずに相手が必要な言葉をポンって投げられる人柄が、楊明の魅力だなと感じていて。そういった無垢で真っすぐな部分は私にはあまりない要素なので(笑)、憧れてしまいます。自分もこういうふうに誰かのよりどころになれる人になりたいです。

 

──演じる上で意識したことは?

 

梅澤 池田(千尋)監督と相談しながら演じさせていただいたのですが、監督が楊明のような雰囲気をお持ちで、声のトーンや、現場での振る舞いがとても明るくて、楊明に見えるときがあって(笑)。なので、監督を参考にさせていただきながら演じることもありました。私は普段いろいろ考えた上で言葉を発するタイプなのですが、監督からは「素直にスパーンって言葉を投げていいと思う」とアドバイスしてくださって。考えすぎず、真っすぐポンって出る言葉がそのまま親友のレコぽん(吉岡里帆)にとって必要な言葉になるはずだとおっしゃってくださったので、特にそこを意識しながら、できるだけ明るく演じました。

 

──楊明はビジュアルも斬新ですね。

 

梅澤 衣装合わせのときに、バンダナを巻いて髪の毛を三つ編みにして、ポップな感じでいこうと監督と相談しながら決めました。ネイルも左と右で違う柄を塗っているのもポイントで、実は今日もそれに合わせて左右違う柄にしてきました! 衣装も夏っぽくてアジアンテイストな雰囲気ですし、そこも楽しんでいただけたらと思います。

 

──髪色も印象的です。

 

梅澤 撮影期間中はずっと楊明の髪色にしていたので、事情を知らなかった(乃木坂46の)後輩たちの間では「梅澤さん、どうしたのかな?」という噂が広まっていました(笑)。映画を撮影していることを説明したら楽しみだと言ってくれたので、みんなにも早く見てもらいたいです。

 

──梅澤さん自身、実際に完成した映画を見てどう思いましたか?

 

梅澤 私が参加していないシーンもあるので“ああ、こんなふうに撮っていたんだ”と、とても新鮮でした。それこそレコぽんが住んでいるお家も試写で初めて見たので、こんなお家だったんだと感動しました。どこまでがCGで、どこまでがリアルなのか分からないぐらい、きれいな映像だなと思いました。

 

──演じていて楽しかったシーンは?

 

梅澤 レコぽんと小黒(花瀬琴音)と一緒に、レモンチキンをほお張るシーンです。素の自分に近い感じで演じられて楽しかったですし、レモンチキンは劇中でも象徴的な食べ物なので、食べるのをすごく楽しみにしていました。劇中でも象徴的な食べ物なので、どんな味なんだろうとずっと気になっていて。身近にあったらいいのになと思うぐらい、すごくおいしかったです。

──吉岡さんの印象は?

 

梅澤 ドラマや映画などでたくさん見てきた方ということもあったので、最初にお会いするときは緊張しました。撮影現場で初めてお会いしましたが、「楊明が美波ちゃんって聞いたときにぴったりだと思った」と言ってくださってうれしかったです。レコぽんと楊明の関係性は大事ですし、吉岡さんから距離を縮めてくださり、私も遠慮せずに接することができました。現場は暑かったですし、台風が来たりと大変だったこともありましたが、吉岡さんはいつも変わらず明るく優しく現場にいてくださってさすがだなと思いました。すごく難しい役をナチュラルにお芝居している感じもカッコよくて。髪の毛もバッサリ切ったというお話もされてましたけど、そのまま原作漫画から飛び出てきたように見えました。

 

──再現といえば、本作の舞台となる、かつて香港に実在した“九龍城砦”も見事に再現されています。誰もが懐かしさを感じるような古い街並みを残す台北周辺で撮影されたということですが、現地での思い出は?

 

梅澤 乃木坂46のライブを台北で何度かやらせていただいたことがあるのですが、今回は街をゆっくり観光できました。ご飯がすごくおいしくて、どのお店に行っても店員さんがいい意味で大ざっぱで(笑)、それが私にとってはすごく心地良かったです。撮影場所は台北から離れたところだったので地方の雰囲気も体感できましたし、提灯がたくさんあることで有名な九份にも行くことができました。またプライベートでも来たいと思いましたし、おいしいお店からかわいい雑貨屋さんまでいろいろ案内できるぐらいたくさんのスポットを回ったので、メンバーの誰かを連れて旅行したいです。

 

 

映画『九⿓ジェネリックロマンス』

8月29日(金)より全国公開中

(STAFF&CAST)
原作:眉月じゅん(集英社/「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:池⽥千尋
脚本:和田清人、池田千尋
出演:吉岡里帆、水上恒司、竜星涼、栁俊太郎、梅澤美波(乃⽊坂46)、曾少宗(フィガロ・ツェン)、花瀬琴⾳、諏訪太朗、三島ゆたか、サヘル・ローズ/関⼝メンディー、山中崇、嶋田久作ほか
企画・配給:バンダイナムコフィルムワークス

(STORY)
九⿓城砦の不動産屋で働く令子(吉岡)は先輩社員の工藤(水上)に恋をしていたが、距離は縮まらないまま。そんなある日、令子は金魚茶館の店員グエン(栁)に工藤の恋人に間違われる。さらに偶然見つけた1枚の写真には、工藤と一緒に自分と同じ姿をした婚約者が写っていて…。

【映画『九⿓ジェネリックロマンス』よりシーン写真】

(C)眉⽉じゅん/集英社・映画「九⿓ジェネリックロマンス」製作委員会

 

撮影/干川 修 取材・文/橋本吾郎 ヘアメイク/江原理乃 スタイリスト/市野沢祐大(TEN10)

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