現在放送中の『セラピーゲーム』で、ドラマ初主演を果たしたNAOYAさん。MAZZELでは激しく力強いダンスで魅了し、ステージを離れるとキュートな性格で周囲を和ませる彼が、色気たっぷりでツンデレな青年・湊というキャラクターに、どう挑んだのか? 役への切り替えはあるアイテムがカギとなりました。

【NAOYAさん撮り下ろし写真】
湊は自分の気持ちにとても正直に生きている人
――脚本や原作のマンガを読まれたとき、どんなところが魅力の作品だと思いましたか?
NAOYA ラブストーリーなので、“恋愛”はもちろんなのですが、“家族愛”や“人としての愛情”など、いろんな“愛”が詰まっている作品だと思いました。過去のつらい経験やトラウマを、様々なかたちの愛の力を借りて乗り越えていく湊と静真(冨田侑暉)の姿が、すごく心に刺さったんです。ほんまに、この作品はいろんな方から愛されるべき物語だなあと思いました。僕もすごく大好きです!
――NAOYAさんが演じる湊は、どんな方ですか?
NAOYA 自分の気持ちにとても正直に生きているなと思いました。“これは言ったらだめかな”“これをやったら嫌われちゃうかな……?”とか、大人になると周りを気にして躊躇してしまうことが多くなると思うんですけど、そういう部分をすべて温かく受け入れてくれる静真という存在ができたことで、どんどん内に秘めている優しさやかわいらしさが垣間見えてきます。これまでに様々なつらい経験をしてきたせいで他人に壁を作って、乱暴な言動をしてしまいがちなんですけど、根っこにある優しさがチラっと見え隠れするときが本当にかわいくて、すごく魅力的だなと思います。
――演じるうえで気をつけたことなどはありましたか?
NAOYA 初めて原作を読ませていただいたときに、荒々しくて強めの言葉を使いがちなのに、しぐさが本当にキレイだなと思ったんです。立ち姿の体の線や、話しているときの姿勢や腕の角度が中性的で美しいなあ……って。なので、態度や言葉は強めでも、湊ならではの“線の美しさ”は実写でもできる限り忠実に表現したいなと思いました。普段の僕も湊に近いしぐさをすることが多いので、そこは素の僕を取り入れてみてもいいかなと、監督さんともお話しして。けっこう自然に演じることができましたね。普段の僕が“ふわふわ”だとしたら、“ふわふわ”“キラッ”+湊っぽい“ギラッ”……みたいな感覚を意識しました。

自分はこれまでなんて怠惰な生活を送ってきてしまったんや……
――ナチュラルに役に入れた部分が多かったのですね。逆に、演じるうえで難しかった部分は?
NAOYA 言葉遣いや語気ですね。湊のような強い言葉を、僕は普段あまり使わないので……(笑)。普段は関西弁で話しているから標準語っていうのも難しかったです。声のトーンも、普段より2〜3オクターブ下げました。強めの言葉を使うときの表情も、いろんなドラマを観たりしてすごく研究しました。あと、バッグの持ち方! 僕の普段の持ち方とはぜんぜん違って……。湊って、バッグを背中に掛けるようにして後ろに持つんですよ。だからもう、二の腕の後ろの筋肉とかがだんだんムキムキになってきちゃって(笑)。
――(笑)。“体の線が美しい”というお話がありましたが、湊くんは絶世の美男子ですよね。美しい男の子を演じるうえで、美容面でこだわった部分はありましたか?
NAOYA もうとにかく原作の湊くんが細くてきれいで、自分はこれまでなんて怠惰な生活を送ってきてしまったんや……と、気づかされました。ケーキをたくさん食べたり、コーラをガブ飲みしたりするのはもう止めよう……って。以前も太っているわけではなかったんですけど、ダイエットして、撮影時は理想の湊くんの体形に近づけるように努力しました。お食事するときも、メニューの写真をトレーナーさんに送って、“この中だったら何を食べて大丈夫ですか?”と逐一確認して。メッチャ頑張りました! お肌もちょっとキレイになった! 撮影のときは、毎日パックしていましたね。一生懸命美顔器を使ったり。最近はちょっと怠惰に戻りつつありますけど……(笑)。
――湊と静真はバーで遭遇して一緒に話して……というのが最初の出会いですよね。NAOYAさんも、飲食店でたまたま会った人などと気軽に話せるタイプですか?
NAOYA メッチャクチャ話しますよ、僕。この前も、ひとりで餃子屋さんにごはんを食べに行ったんですけど、隣りのお客さんとか店員さんとおしゃべりし過ぎて。“ソフトドリンク片手にこんなにしゃべるんか!?”ってぐらい、しゃべり倒して楽しかったです(笑)。人と話すの大好きなんです。

ステージに立つと無意識にONに。演技をするときは…
――原作では胸キュンのシーンがたくさんありますが、個人的にお気に入りのシーンは?
NAOYA 静真くんと遊園地に遊びに行くシーンです! 僕は遊園地も動物園も大好きやから、撮影のときはメッチャ楽しかったんですけど、湊は真逆なんですよね。行ったのも初めてみたいな。だから、一生懸命怖い顔をして演じました(笑)。原作に、アトラクションに乗っているときに湊が静真に“ペロッ”とする、とてもかわいいシーンがあるんですけど、僕はあそこがきれいで大好き。湊の内に秘めたかわいいところが、ちょっとずつ表に出てきている素敵な場面なので、ドラマではどんなふうに仕上がっているのか、ご期待ください! もうとにかく……湊って本当にかわいんですよ。すぐ嫉妬するところや強がっちゃうところも、メチャクチャかわいい!
――普段はMAZZELとしてステージに立たれることが多いですよね。アーティストとして舞台に立つときと演じるときとで、自分の中でのスイッチの入れ方は違うものですか?
NAOYA ステージに立つと無意識にONになるので、今まであんまりON/OFFを考えたことがなかったんですけど、アーティストとしてのNAOYAのときは、音楽がかかるとスイッチが入るんだと思います。演技をするときはどうやって心をONにするかいろいろ悩んで、思いついたのが“香水”です! 湊になるときにつける香水を決めて、撮影に臨んでいました。ちょっと湊っぽい、かっこいい感じの香りです。それを匂ってから現場に入っていましたね。ちなみに、コーヒーの香りでした。
――最後に、読者にメッセージをお願いします!
NAOYA 『セラピーゲーム』は、誰しもが抱えている隠したい部分や、ネガティブな部分を、愛の力で乗り越えていく物語です。“どんな過去も、愛の力で正解にしていく”みたいな部分が、僕の中ではとても刺さったポイントでもあります。恋愛模様にキュンキュンしてしまう展開ももりだくさんではありますが、そういった、人間ドラマ的なところもぜひ注目してください! どんな方にも共感していただける作品なので、皆さんに楽しんでいただきたいです。

ドラマ「セラピーゲーム」
10月29日(水)より、毎週水曜日深夜0時29分〜 日本テレビ系にて放送
FODにて先行独占配信、Tverにて見逃し配信
Huluにて放送終了1週間後から配信
【ドラマ「セラピーゲーム」よりシーン写真】
(STAFF&CAST)
原作:日ノ原 巡「セラピーゲーム」シリーズ(新書館ディアプラス・コミックス)
脚本:齊藤よう、船曳真珠
監督:かとうみさと、八十島美也子
出演:NAOYA(MAZZEL)、冨田侑暉(龍宮城)ほか
(STORY)
ゲイのカメラマン・三兎湊(NAOYA)は、失恋したばかりの獣医学生・生嶋静真(冨田侑暉)と行きつけのバーで出会い、ひょんなことから一夜を共にする。しかし翌朝、湊の隣りで目を覚ました静真は湊のことをまったく覚えていなかった。怒った湊は、静真を自分に惚れさせると宣言し、バーのスタッフたちと賭けをするが……!?
(C)2025「セラピーゲーム」製作委員会
撮影/映美 取材・文/えんどうまい






