ゴールデンウィークにオススメのコミック紹介、第4弾は、題して「ゴールデンウィークのリア充自慢SNSに負けないで! 他人の悩みを笑い飛ばそう!」です。テーマは「仕事」と「笑い」。お休みが終わっても気持ちよく会社に行けるよう、オフィスが楽しくなりそうな作品を選びました。とっておきの休日に、昼間っから酒でも飲みつつ、ゲラゲラ笑ってお過ごしください。
今回ご紹介するのは『やわらかい。課長起田総司』。もう、バカバカしくて下品で、大好きな作品です。基本的に、他人の悩み事って、自分にとってはかなりどうでもいいことが多いですよね。
和久井は彼氏がかなり若いので、2人で叔母さんと甥っ子ごっこするのが夢です。だけど叔母さんと甥っ子がどういう会話をするのかさっぱり想像がつきません。なので友達に聞いてみるんだけど、返事はいつでも「ウザい」とかです。このままだと夢が叶わないのですが、誰も真剣に聞いてくれません。やはり他人の悩み事に人は親身になってはくれないんですね。
さて『やわらかい。課長起田総司』です。同期トップで課長に昇進した仕事のできる男・起田総司。しかし10年付き合った彼女に振られて以来、ショックで彼の下半身のバットは軟式状態です。そう、「やわらかい」とはつまり下半身のことで、これは明るいED物語なんです。
他人の苦しみを理解できないことでいうと、女にはEDの辛さがいまいちピンときません。
『失楽園に濡れる花』(冬森雪湖)というティーンズラブ作品があります。作品には肉食系と草食系のイケメンが登場しますが、草食のほうはEDです。すごくないですか、エロ漫画にED男性が出てくるのって。しかも、勇気を出して草食男性がEDを告白すると、主人公は叫びます。「そんな理由で、どうやってあなたを嫌いになれっていうの……?」。
男性たちが手も足も出ないと思ってる事象に対して、「そんな」扱いですよ。つまり女は手も足も出しようがあるって思ってるってことです。
さて話は戻って『やわらかい。課長起田総司』。こちらはもっと即物的です。起田課長のやんごとなき事情も知らない女性社員たちは、次々に彼(の下半身)を狙ってきます。
そのうえ、相談したカウンセラーは男性経験がなく、ものすごく無防備な上に「よろしければ(勃起した)実物を拝見させてください!」などと無知ゆえの無茶を言います。いや、それをお見せできないから困ってるんですが。
起田課長が深刻になればなるほど面白いという、下品で辛辣な作品です。これを読んだら自分の悩みなんてちっぽけに思えるかも。
ちなみに和久井は『よんでますよ、アザゼルさん。』や映画『TED』も大好きです。子どもたちには見せられない下品な話が大好きな方には猛烈オススメです。