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2021/10/29 18:45

オズワルドが洋楽アーティストをイジりまくり?「〝知らないですね〟を連発してます」茨城発の〝自由すぎる〟音楽番組について直撃! 

 今年、ノリに乗っているお笑いコンビ・オズワルド。2人が、5月よりLuckyFM 茨城放送で担当している音楽ランキング番組『レバレジーズ presents MUSIC COUNTDOWN 10&10』(毎週日曜・15:00~)が、「音楽を知らなくても面白い!」「2人のイジりが自由すぎる(笑)」とひそかに話題になっている。一体どんなトークが展開されているのか? オズワルドの2人に番組の裏話から、音楽の思い出、さらに今年の『M-1グランプリ』についてなど、がっつり語ってもらった。 

 (構成・撮影:丸山剛史/執筆:kitsune)

●オズワルド  畠中悠(ハタナカユウ・1987年12月7日、北海道生まれ)と伊藤俊介(イトウシュンスケ・1989年8月8日、千葉県生まれ)の吉本興業所属のお笑いコンビ。NSC東京校17期の同期で2014年11月に結成。2019年、2020年と「M-1グランプリ」で2年連続決勝進出を果たす。今年2021年の「第42回ABCお笑いグランプリ」では見事優勝に輝いた。

 

縁もゆかりもない茨城で音楽番組「何かの間違いかと思いました」 

――今年5月にLucky FM茨城放送でスタートした『レバレジーズ presents MUSIC COUNTDOWN 10&10』ですが、当初、茨城という縁もゆかりもない土地で番組がスタートすることが話題になっていました。どういった経緯でオファーが来たんですか? 

 

伊藤 いや~どうして僕らに来たのかは、全くわからないんですよね(笑) 

 

――伊藤さんは、お隣の千葉県ご出身ではありますよね。 

 

伊藤 そうです。近いこともあり、茨城自体には馴染みがありました。昔、少年サッカーのコーチをやっていたんですが、その時の合宿で、めちゃくちゃ茨城に来ていましたね。さしま少年自然の家というところに計50回くらいは行ったと思います。 

 

畠中 一応、茨城放送のオーナーさんと社長さんが、何かで僕らのことを知ってくれていて、会見で会ったときに、ぜひオズワルドの2人に頼みたいと思っていたとは言われました。本当か嘘かわからないんですけど。 

 

伊藤 どうせ嘘だと思うけどね~。 

 

――そうだったんですね(笑)。茨城放送さんからのオファーも意外でしたが、さらにそれが音楽番組だったのも驚きでした。 

 

伊藤 そうなんですよ。茨城どうこうよりも、俺らに音楽番組……?っていう方がびっくりしました。何かの間違いかと思いましたね。 

 

畠中 衝撃的でした。ラジオの音楽番組って、DJが流暢な英語でランキングをかっこよく発表していくイメージがあったので。もし、そのイメージで僕らにオファーしてくれたなら、1か月くらいは練習させてもらいたいなと……。 

 

伊藤 いや、さすがにそのイメージではないっしょ(笑)。  

 

畠中 流行りの音楽に疎いので、僕らで大丈夫なのかと不安ではありましたね~。 

 

知識ゼロの洋楽はイジる「本人に届くことが100%ないからね」 

――この番組では、邦楽と洋楽のトップ10をオリジナルランキング形式で発表していますよね。番組の雰囲気や進行について、何か指示はありましたか? 

 

畠中 いや、それが、こうしてほしいっていう依頼はなくて。自由にやってくれと言われたんです。 

 

伊藤 しかも「わからなかったら、わからないって言って良いですよ」と言われました。なので、最初のころはマジで「知らないですね~」を連発していました。普通ありえないですよね。 

 

畠中 邦楽はまだしも、最近の洋楽のアーティストなんて一切知らなかったので。名前がわかったのは、ジャスティン・ビーバーくらい。 

 

伊藤 でも、そのジャスティン・ビーバーすら、それっぽい人たちの写真を並べられたときに、どれがジャスティン・ビーバーか選べなかったですけどね。 

 

畠中 それぐらい洋楽には縁がなかったんですよ。しかも、長い名前の方が多くて全然読み上げられなくて。噛み噛みでしたね。 

 

――それを聞いたリスナーさんの反応はどうでしたか? 

 

伊藤 放送時間2時間のうち、80分は噛んでいたんで。内容よりも「すごい噛んでるけど大丈夫?」みたいな心配のお便りばかりで……。 

 

畠中 不安の声がたくさん届いていましたね~。そこから、読みやすい名前のアーティストは好きになって覚えました。例えば、ラッパーのポロGやリル君(リル・ナズ・X)とか。 

 

伊藤 名前を覚えたアーティストが出てきたら、「知ってるぞ!」となれるので、毎週その人たちをイジっていくスタイルが確立していったんです。 

 

――曲に対して批評を述べる番組は多くありますが、イジる番組は他にないと思います(笑) 

 

畠中 そうですよね。もしこれが邦楽だったら、下手なこと言うと批判される可能性がありますが、海外アーティストなら、絶対聞いてないので安心です。 

 

伊藤 本人に届くことが100%ないからね。最初はどこまでイジっていいんだろうと思っていたんですけど、意外に止められることがなかったので。 

 

畠中 スタッフさんもこんな番組になるとは、予想してなかったと思います。 

 

――唯一無二の音楽番組だと思います…! 

 

伊藤 そうかもしれません。汚い言葉で言うと、外タレイジりの番組です()。 いい意味で変な番組だとは思いますね。 

 


イジりすぎて親近感「オリヴィア・ロドリゴはもう友達の感覚です」 

――今まで洋楽を聞いていた時期はありましたか? 

 

伊藤 僕は何年もキャバクラのボーイをやっていたので、そのころのユーロビートやクラブミュージック系の音楽は、店内でガンガン流れていたのでよく聞いていましたよ。フロー・ライダーとかが流行っていたころですね。あと地元では、車内の至るところにテレビのモニターをつけてるヤンチャな奴がいて、そいつの車に乗ると爆音でめちゃくちゃ聞かされていましたね~。 

 

畠中 僕は、20歳くらいのころに、洋楽を聞いているとかっこいい……と思った時期がありまして、そのころはコールドプレイとかグリーンデイなどバンドサウンドの海外アーティストが好きでした。他にも、2PACとかラップ系も聞いていたんですよ。それ以降は、全く聞いていませんでしたが。 

 

――そうなんですね。でも、番組が始まって半年近く経って、そろそろ最新曲にも詳しくなってきたんじゃないでしょうか。 

 

伊藤 そうですね。街を歩いているときに、誰の曲か気づくようになりました。渋谷∞ホールに行く途中、センター街でオリヴィア・ロドリゴが流れていたときは、周りを見て「あ、オリヴィアじゃん。みんな知ってる?」みたいな気持ちに。ちょっと優越感を感じながら生活できるようになったんですよ。 

 

――頻繁にランクインしてくるアーティストの曲は、自然に覚えますよね。 

 

畠中 そうなんです。なんなら、イジりすぎて、もう友達の感覚ですね。たぶん、ゲストにオリヴィアが来ても全然緊張しないと思う。 

 

伊藤 余裕でタメ口でしょ。18歳で年下だし、芸歴は俺らのが長いしね。先輩風吹かせちゃうでしょうね~。 

 

畠中 あと最近は、ファンの方も、僕らと同じペースで洋楽に詳しくなっている感じが伝わってきて、楽しいですね。 

 

伊藤 例えば、イタリアのモーネスキンというバンドをイジっていたら、だんだんリスナーさんも好きになってきて、9月にはエンディングテーマにまでなりましたからね。 

 

――リスナーさんを交えて、一緒に番組が進んでいる感じがして素敵です。最近は、どんなコメントが届きますか? 

 

畠中 「音楽を通して、オズワルドの知らなかった一面が見れて楽しい」とか。たしかに、他のラジオでは話していないようなことが話題に上ったりするんです。音楽の思い出や曲の感想を通して新しい僕らを知ってもらっている感じがして、うれしいです。 

 

妹・伊藤沙莉がきっかけ!出囃子でも使うT字路sとコラボ生演奏 

――普段はどんな音楽をお聞きになるんですか? 

 

畠中 番組にゲストで来てもらったヒグチアイさんはもちろん、カネコアヤノさん、竹原ピストルさんなどシンガーソングライターの方が好きです。そのルーツとしては、親が中島みゆきさんと長渕 剛さんをよく聞いていて、それがずっと染みついているんですよね。番組で自分のリクエスト曲が流せるコーナーがあるんですが、それがいつも楽しみです。 

 

伊藤 僕はやっぱり90年代の曲が好きなんですよね。日本が一番元気だったころです。LINDBERGさんとかをよく聞いていました。番組でも逞しくてパワーのある曲を流したくなっちゃうんですよ。ZARDの『負けないで』をかけてみたりとか。 

 

――選曲には好みのアーティストやジャンルも反映されているんですね。ちなみに、畠中さんはご自身の曲を流したり、歌われたりもしていますよね。 

 

畠中 去年の自粛期間中から、同居人のナミダバシ・太朗に教えてもらいながらギターを始めたんです。それから自分で曲を作るようになりました。 

 

――昨年から始めて曲作りまで!すごいです。 

 

畠中 先日、僕らが出囃子で曲を使わせてもらっているT字路sさんがゲストで来たんです。その時に、出囃子の『これさえあれば』とともに、僕のオリジナルソング『コンビニエンスマン』を生演奏して頂いたんですよ! こんなにうれしいことはなかったです! 

 

伊藤 畠中が『コンビニエンスマン』を作ってきたときに「あ、こいつ天才かもしれない」と思いました…。でも、T字路sさんに演奏してもらって「全然違うじゃん……!」と。プロに弾いてもらうのは、さすがにワケが違う。凄かったです。 

 

――長年、出囃子にしていたアーティストさんとのコラボは、うれしいですね。 

 

伊藤 音楽番組ならではのコラボができたので、良かったです。実は、T字路sさんのことは妹の沙莉が最初に教えてくれたんですよ。当時出演していた映画の監督さんの過去作品で、T字路sさんの曲が使われていて、これはスゴイ!と。僕も一発聞いて、すぐに出囃子にしようと決めました。 

 

――そうだったんですね。ちなみに、沙莉さんは番組のことはご存じでしょうか? 

 

伊藤 多分、これがどんなラジオなのかは分かっていないと思うんです。彼女もけっこう音楽好きではあるんですが、まさか僕らが音楽番組をやっているとは思っていないでしょうね()。 

 

今年もM-1が始まり、忙しい日々「仕事を言い訳にしたくない」 

――今年は、第42ABCお笑いグランプリ優勝おめでとうございました! リスナーさんの反応はいかがでしたか? 

 

伊藤 おめでとう祭でした。たくさんメッセージを頂いてうれしかったですね。 

 

畠中 番組スタッフさんや茨城放送のスポンサーの方からもたくさん応援して頂いてありがたい限りです。 

 

伊藤 お祝いコメントばかりでしたが、エゴサーチしていて1つ「カベポスターの方がよかったけどな」というのを見つけたんで、それだけは絶対忘れないっすね……! 

 

――()。ABCの興奮冷めやらないままですが、もう今年もM-1が始まっていますね。手応えや感覚はいかがでしょうか? 

 

伊藤 それに関してはマジで何も言いたくないです……! 仕上がっているって噂が出回っても嫌だし、全然ダメって話が回るのもアウトだし……。M-1は、情報戦から始まってるんですよ! 

 

畠中 そうなんですよね。すごい仕上がっているといわれているコンビが噂だけ独り歩きして、ハードルが上がって……というパターンを何度も見てきているので。僕たちは粛々とやるだけですね。 

 

伊藤 原因と思われるような噂とか言動をゼロにしておきたいんですよね。万が一、負けたときに許せなくなるので……すみません、頑張ります! 

 

――わかりました、応援しています! でも、ここ最近はかなり忙しいんじゃないでしょうか? 

 

伊藤 あのー、売れてるとかでもないんですけど、駆けずり回っている感じはあります。 

 

畠中 僕らはライブが主戦場なので、そういった意味では忙しくさせてもらってますね。 

 

伊藤 8月は、95ステージ立ったんですよ。1日3ステ平均ですね。 

 

――そんなにですか!?

 

伊藤 でも仕事のことは、もちろん言い訳にしたくないです。和牛さんや、かまいたちさんとか、みんなやってきたことなんで。駆け抜けたいですね。 

 

夢は茨城でフェス開催!全国にリスナーを増やしたい 

――番組では、それぞれのコーナーがありますが、今後こうしたいという願望は何かありますか? 

 

伊藤 僕は川柳のコーナーを持っていて、自分も最後に書いて発表するんです。初めは芸人的にふざけた川柳をわざと出していたんですけど、ここ数回の放送では完全に才能が開花しましたね! 

 

畠中 いやいや、目も当てられない川柳だったのが、たまたま最近及第点くらいだっただけでしょ? そんなに素晴らしいものじゃないですからね。 

 

伊藤 こんなこと言ってますけど、クオリティの高さに脇汗びっしょりだったと思いますよ…? お笑いにするために、褒められないだけで。これから僕はどこまでレベルアップしてしまうのか……。皆さんをアッと驚かせていきたいですね~。 

 

――楽しみにしています……! 畠中さんはいかがですか? 

 

畠中 僕は悩み相談のコーナーがあるんですが、多くの方たちを救って来たという自覚があるのでね。今は毎週1人だけですが、より多くの方を救っていきたいので、相談件数は増やしていきたいですね。 

 

伊藤 いやいや、畠中はさ、相談してきた人の状況を気にせずに、自分が話したいことを語ってるだけだからね。 

 

畠中 でも、結果的にそれで救われている人がいるわけだし。 

 

伊藤 救われてる人がいるって決めつけてるじゃん()。 

 

畠中 実際に感謝の言葉も頂いてますしね。自分のおかげで…とか思ってないですが、この番組にお便りを送ってくれたことで、その方の人生のちょっとした転機やきっかけになってくれたらうれしいですね。それで、僕も救われますしね。 

 

伊藤 なんでお前まで救われるんだよ…! 

 

――()。ではコーナーだけでなく、番組全体として今後やりたいことは何かありますか? 

 

伊藤 最終的には、『MUSIC COUNTDOWN 1010』のフェスを茨城でやりたいですよね。アーティストさんと親交を深めて。なんなら、洋楽のアーティストもどんどん呼びますよ。 

 

畠中 オリヴィア・ロドリゴとかジャスティン・ビーバーにも来てもらわないとね。これだけ話題にしてるんだから。 

 

伊藤 グラミー賞を差し置いて、10&10フェス優先で出てもらいたいですね。 

 

畠中 あとは、このラジオを聞いてくれるリスナーさんをもっと増やしていきたいです。まずは、茨城県の人に僕らのこと知ってもらえたら。現在、1都6県で聴取できるのですが、そのうち北海道から沖縄まで全国の人が、茨城放送を聞きたい!と思ってもらえるように盛り上げていきたいです。なんなら有料でもいいからとradikoプレミアムに登録したくなるように。 

 

伊藤 この番組が楽しくて辞めたくはないので、そのためにはリスナーさんを増やしていきたいです。長く続けていきたいですね。 

 

――最後にメッセージをお願いします。 

 

伊藤 音楽に詳しい人も楽しめる……音楽に詳しくなくても楽しめる……番組……です!! 

 

畠中 オズワルドと一緒に、音楽に詳しくなろうよ、みんな……!! 

 

――()! ありがとうございました。 

 

 

 

『レバレジーズ presents MUSIC COUNTDOWN 10&10』

LuckyFM 茨城放送 毎週日曜15:00~17:00放送中 

Twitter:@mc1010_luckyfm 
メール:mc1010@lucky-ibaraki.com
HP:https://lucky-ibaraki.com/