エンタメ
2022/12/17 11:30

ガチンコ大予想! 女優界No.1のお笑い好き・川瀬莉子が選んだM-1優勝コンビは、なんとあの二人!【M-1グランプリ2022特集】】

今年もこの季節がやってきた! 日本一の漫才師を決める頂上決戦『M-1グランプリ』が12月18日に開催される。空前のお笑いブームの中、エントリーしたのは、史上最多の7261組。熱き戦いを制するのは一体どのコンビなのか?

 

今回は、「第2回ミス美しい20代コンテンスト」でグランプリを獲得し、最近ではドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)にも出演し話題の女優・川瀬莉子さんに今年の優勝コンビをガチ予想してもらう。なんでも川瀬さんは、劇場に通ってノートを付けていたこともあるほどのお笑い好きなんだとか! さらに、大胆な予想に編集部も驚き……!はたして、その優勝コンビとは?

 

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(構成・撮影:丸山剛史/執筆:kitsune)

川瀬莉子(かわせりこ)1996年12月9日出身地:愛知県、血液型:O型、身長:165cm、趣味:散歩、読書、特技:バトミントン、和装歩き。「第2回ミス美しい20代コンテンスト」でグランプリ

劇場に通ってノートをつけるほどのお笑いファン

――まずは、川瀬さんがお笑い好きになったきっかけを教えてください。

 

川瀬 もともと子どものころからお笑い番組を見るのが好きで、出身が名古屋なのですが、愛知県って関西系列のテレビ番組がけっこう放送されているんですよね。なので、芸人さんが出演している番組は自然と見ている感じで、いつのまにか……!

 

――どんな番組がお好きだったんですか?

 

川瀬 関西の番組の中では『バツウケテイナー』(サンテレビ)というバラエティが、すっごい好きで! だから、出演者のアギシュ(アキナ・和牛・アインシュタイン)の3組をM-1でも応援していましたし、上京してからはルミネ(theよしもと)に和牛さんを見に行ったりしていました。アインシュタインさんが、関東でも活躍し始めたころと、同時期に私も上京したので、いちはやく周りに「稲ちゃん(稲田直樹)面白いよ!」と言っていました。

 

――川瀬さんは、劇場に通ってノートをつけていたこともあるとか。

 

川瀬 いえ! そんなに大したことないですが……。名古屋には、吉本さんの常設劇場がないので、東京に来て「近くで見れる! うれしい!」と思って、渋谷∞(無限大)ホールによく通っていたんです。そこで、なんのネタをやっていたのか、とか、ここがいい! というポイントをちょっとメモしていて、あとで感想を書く感じでした。

 

――すごい……!しっかりお笑いファンですね。現在では、ネタ見せバラエティ番組『冗談来人』(BSフジ)のアシスタントも務められています。

 

川瀬 オーディションの際、お笑い好きだと強くアピールをして合格を頂きました! スタジオでは、至近距離で芸人さんのネタが見れるので、普通に楽しんじゃってます。幸せな時間です。

 

――熱意が伝わったんですね。 本日の予想も、期待しております!

 

大波乱!M-1予選を振り返って

――まずは、準決勝までの予選を振り返っていかがでしょう?

 

川瀬 はじめにGYAO!の再生回数で準決勝進出の敗者復活コンビを決めるワイルドカードは、誰になるか予想していたのですが、やっぱり金属バットさんでしたね。人気も期待度も高かったので。

 

――しかし、残念ながら決勝進出とはならず。ワイルドカードの組は敗者復活戦にも出場できないルールです。

 

川瀬 難しいところですよねえ……。敗者復活に、出してほしい気持ちもあるんですけど、一回準々決勝で落とされて、ワイルドカードで上がれて、また落とされて……というと、あの気持ちを2回も味わうのは辛そうじゃないですか。

 

――改めて気合いを入れて挑むのはキツいかもしれませんね。

 

川瀬 金属さん、決勝で見たかったですが、これがM-1のガチな部分ですよね。

 

――準決勝のメンバーを見てどう思いましたか?

 

川瀬 「よしもと漫才劇場」に所属されている方が多いな、という印象はありました。強いですね!

 

――ロングコートダディ、ビスケットブラザーズ、マユリカ、さや香、からし蓮根、コウテイ、カベポスター、ハイツ友の会……と8組もいらっしゃいますね。

 

川瀬 その中で、3組が決勝進出ですね。からし蓮根さんが好きなので期待していたのですが、残念ながら。あとは、ビスケットブラザーズさんもキングオブコントで優勝されて実力は十分ですし、勢いもあったと思うのですが……。さすがにM-1も決勝ってなったら、嫉妬具合が大変か!(笑)

 

――2冠の王者誕生も見てみたいですけどね。そして、準決勝を勝ち抜いたのは、ダイヤモンド、男性ブランコ、カベポスター、ロングコートダディ、さや香、真空ジェシカ、キュウ、ウエストランド、ヨネダ2000の9組です。

 

川瀬 昨年もそうでしたが、初決勝の方が意外といらっしゃるな、という印象を受けました。初出場5組で、あと4組が決勝経験者。昨年からの連続出場が2組で、返り咲き組も2組。ちょうどいい感じもするんですけど、予想が難しくなるバランス!

 

――結成年数や、経験値、コンビの個性などいろいろな意味でバランスがいいかもしれませんね。

 

川瀬 そうなんです。ただ、お笑い好きの間では納得の実力あるみなさんなのですが、テレビの前のお茶の間の方には「これは誰なんだ?」という新鮮なメンバーですね(笑)。劇場では人気のあるすごい方々で、私たちから見ると全員面白いっ!

 

――テレビの露出はこれから、といった感じですかね。

 

川瀬 その点でいうと、決勝経験者の方って少し有利ですよね。テレビの前の皆さんも「見たことあるコンビだ!」となりますし、審査員の方も、これまでの記憶と比較して「あの時より面白いな」と思えば、点数が上がる可能性もあります。そういった面も考慮しつつ、予想したいと思います。

 

決勝進出コンビ9組を解剖! 川瀬さんの注目ポイントは?

――まずは、ランダムにコンビを上げてもらい、ネタの特徴や今年の勢いを分析して頂きたいです。

 

1組目 男性ブランコ

川瀬 では、個人的に好きなコンビ・男性ブランコさんから! もともと私は、コントが好きな傾向がありまして、男性ブランコさんは『冗談来人』でコントを拝見したことがありました。演技が素晴らしくて、ボケの平井(まさあき)さんの七変化的な演技力は最高です。

 

――男性ブランコさんは、その演技力を漫才でも活かされていますよね。

 

川瀬 そうなんです。シンプルな王道漫才とは違った、キャラクターになりきって世界観が進んでいく感じが好きですね。平井さんももちろんですが、ツッコミの浦井(のりひろ)さんのワードセンスとそこにいる安心感も見ていて心地良い。

 

――平井さんが動きまわるのに対して、浦井さんがどっしりと構えている印象です。

 

川瀬 変なキャラクターの隣で、ゆったり佇んでいる浦井さん。なんだかパパみたいで…!

 

――(笑)。独特の空気感があります。

 

川瀬 あと、お二方とも声がいいですよね~。スッと入ってきて耳心地が良い。女性ウケも良いんじゃないでしょうか。平井さんは、それに付随して女性役を演じるのが上手いので、そこも注目ポイントです。女性役が上手いというと和牛・川西(賢志郎)さんも好きなんですが、川西さんも声質が女性役に合っている感じがするんですよね。

 

――見ている側も、すんなり役柄を理解できるというか。

 

川瀬 しかも、平井さんがちょっとセクシーなんですよ~(笑)。艶めかしさがある。昨年は敗者復活戦で3位という結果からの決勝進出なので、頑張ってほしいですね。

 

 

2組目 さや香

川瀬 次は、返り咲き組のさや香さん。5年ぶりの決勝進出ということで注目しています。去年の敗者復活戦では、オオトリで〝からあげ4〟と叫び続ける変なネタをやっていた(笑)。

 

――あれは忘れられません…!

 

川瀬 がっつり印象に残りましたよね。そこから、今年は久しぶりの決勝戦でかなり気合いが入っているんじゃないかと思います。大阪の劇場で場数を踏んでいるうえに、決勝用にとっておきのネタを用意しているのではないかと。ファーストラウンドだけでなく、ファイナルラウンドを見据えて、しっかり2つ温めていそうで、ワクワクしています。

 

――2つ目のネタが、優勝を左右しますから。

 

川瀬 さや香さんは、スピード感のあるしゃべくり漫才で、ボケをギュッと詰め込むタイプ。どれだけ爆発するか楽しみです。また、私の好きな番組『バツウケテイナー』を『バツウケテイナーR』として引き継いでいて、大阪のファンの方からの期待も背負っていると思うので。

 

――関西での知名度は抜群で、人気もあります。

 

川瀬 ただ、これはデータ的な部分の話なのですが、一度決勝に出場してから間が空いて、返り咲いて優勝というパターンは少ないそうです。初決勝で優勝、もしくは、昨年大会から連続で進出して優勝というパターンが多数なんだとか。

 

――え! そうなんですか。言われてみれば……マヂカルラブリーさんくらいでしょうか。

 

川瀬 ですが、そんなジンクスやデータは気にせずに、頑張ってほしいですね。「返り咲いた」ということで気持ちが強くなったり、プレッシャーもあるかもしれませんが、そこを打ち破って勝ちに行ってほしいです!

 

3組目 ロングコートダディ

川瀬 昨年、惜しくも4位だったロングコートダディさん。前回は、転生したら「肉うどん」になるというネタで、いまだに記憶に残っています。あれで肉うどんの売り上げが上がったんじゃないかな~(笑)。今年も、忘れられないネタをやってくれると思うので楽しみですね。

 

――昨年に続いての連続出場ですが、審査員の方はどう見ると思いますか?

 

川瀬 2年連続は大きいですよね。昨年と比べて、パワーアップしていたり、趣向を変えたネタだと審査員の方も点数を入れやすいんじゃないでしょうか。

 

――たしかに、昨年のチャンピオンである錦鯉さんも、2年連続出場でした。

 

川瀬 令和にフィットした人を傷つけない笑い、平和な笑い。今の時代に即していて、お茶の間にも人気が出そうな、万人受けするコンビだと思います。

 

――ちなみに、ロングコートダディさんは、今年キングオブコントでも決勝進出を果たしてました。

 

川瀬 ノリに乗っていますよね~。勢いって大事だと思います。ファイナルも行くんじゃないかなあ。

 

――おお~そうしましたら、3連単の候補コンビでしょうか?

 

川瀬 まだ迷い中ですが…! 「肉うどん」を超えてきたら、可能性大ですよね。

 

 

4組目 カベポスター

川瀬 カベポスターさんは、ザ・実力派漫才師ですよね。今年はABCお笑いグランプリでも優勝されていました。ただ、関東ではこれからって印象でしょうか。関西では人気ですし、知名度もあると思うんですが。

 

――満を持して、全国に進出ですね。

 

川瀬 一昨年、昨年と準決勝には残っていたので、ついに来た!とは思いました。ABCお笑いグランプリも拝見したんですけど、2本用意してきたネタが、どちらも素晴らしくて、完成度が高かったです。2つとも仕上げていた。さらに、持ちネタの数もめちゃくちゃ多いので、今回も自信がある2つを持って挑んでくるかと思います。

 

――そうなんですね。どんなネタで勝負してくるのか楽しみです。

 

川瀬 言葉遊びが面白い、みんなが楽しいネタが多いので、家族で楽しめそうです。関西の漫才師だけど、ガーッとまくしたてるしゃべくり系とは真逆なので、関東の初めて見る方も、世代関係なく受け入れてもらえそうだな、と。

 

――初めて見る方に、ここに注目して欲しいというポイントはありますか?

 

川瀬 最初のツカミの部分が毎回面白いので見てほしいです! ボケの永見(大吾)さんが「たしかに、お前の言う通り……」って言った後に、例えば「青色の朱肉ってスタンプラリーにしか使わないよな」「俺、そんなこと言ってないわ」で、始まるんです。これが毎回楽しみで。

 

――クスッと笑えて、親しみやすいツカミです。

 

川瀬 ツカミで掴まれたら、そのまま最後まで掴まれちゃう(笑)。みなさんも掴まれてほしいところです。

 

5組目 ヨネダ2000

川瀬 女子コンビは、ハリセンボンさん以来13年ぶりという、ヨネダ2000さん。まだ結成3年目で、新星現る! といった感じで、期待値がめちゃくちゃ高いです。ちなみに私は、愛さんと同い歳なんですよね。シンプルに、タメの女の子は応援したくなっちゃいます♪

 

――『女芸人No.1決定戦THE W』の決勝に残っていますね。(※『THE W』 前に本取材は行われました)

 

川瀬 同じ月に2度も賞レースの決勝に出場するコンビは初かもしれませんよね。2つの大会に向けて、同時にネタを準備して仕上げなくてはいけない状況なんて。めちゃくちゃ忙しいだろうと思うので、その点だけ心配ですね。ちゃんとご飯食べてほしい……!

 

――快挙だと思います。ネタについてはどう思われますか?

 

川瀬 初見の人は衝撃を受ける可能性が! 一回見たら忘れられないし、分かってたとしても次はどんなタイプで来るんだろうとドキドキします。見たことない方には、『THE W』で多少慣れてもらうのがいいかも(笑)。

 

――リズムネタのような個性的なスタイルですもんね。

 

川瀬 加えて、二人は平場の受け答えも面白い。ずっとふざけていて笑っちゃうし、愛嬌もあって、見てる人を幸せにできるコンビだと思います。『THE W』で勢いと自信をつけてもらって、挑んでほしいですね。

 

6組目 ウエストランド

川瀬 今年は、ウエストランドさんとキュウさんというタイタン2組が決勝進出。びっくりですが、嬉しいですね!

 

――吉本以外の他事務所の2組が同時にファイナルに進むのは初めてです。

 

川瀬 ウエストランドさんは、お名前も売れていますし、骨太な男性ファンの方がしっかりいらっしゃるイメージです。今回、コンビ歴も一番長くて、ベテランの風格も出ている。そして何より、誰よりも鋭いネタで目立ちますよね。

 

――唯一無二の毒のある漫才。

 

川瀬 こういう枠、必要ですよね~。ウエストランドさんの反骨精神は、優しさが求められている時代に異色ではあるけれども、光っている。M-1という舞台で、どんな愚痴や偏見を並べてくれるのか……。なかなかいないじゃないですか、こんなに堂々と嫌なことを言う人!!

 

――あははは。突き抜けていますよね。

 

川瀬 誰も傷つけないお笑いが広がる中で、ザッと刺しに来ている感じ。井口(浩之)さんの「嫌われてもいいんだぜ、俺」っていうスタンスは、強くてかっこいいです。 でも、見ている人も笑ってしまうということは、共感できることをネタにしている。みんなが心の中で考えていることを悪者の代表として公開してくれているんですよ……!

 

――なるほど。井口さんは、みんなの心の代弁者。

 

川瀬 そうなんです。実は、一番みんなに優しい! あれ、これは井口さんを潰してしまってるかな? 〝井口潰し発言〟かもしれない……。

 

――(笑)。では、河本(太)さんの立ち位置についてはいかがでしょう。

 

川瀬 横に立ってるだけ……と言ったら語弊がありますけど、ツッコミかどうかも分からない絶妙な立場ですよね。でも、井口さん一人だと見ている側も疲弊してしまいそうなところ、河本さんがドシッと構えてくれていることで、こちらも受け入れられる。強烈すぎる部分を吸収してくれているというか。

 

――河本さんがいないと成立しないわけですね。

 

川瀬 めっちゃ怒る人と吸収する人でベストな2人です。決勝の場で、どれだけ強いパワーを発揮してくれるのか、注目したいです。

 

7組目 キュウ

川瀬 つづいては、タイタン所属の2組目、キュウさん。キュウさんも、また良い意味で変なコンビで。 一応、清水(誠)さんがツッコミですが、ボケているような感じもある。不思議なバランスで成り立っています。それに、相方のピロさんの低めのトーンが良い。まず「キュウのピロ」って名前から面白い。ちょっとイラッとするくらい面白い……!

 

――(笑)。昨年は敗者復活戦で、最下位となりイジられていました。

 

川瀬 敗者復活戦って、外の寒いところでやるじゃないですか。絶対にダメですよ、キュウが外でやったら。今回、外ステージを経由せずにそのまま決勝に上がれて良かったね、と思うメンバーがいますが、キュウさんはその代表格。

 

――芸風や声量によってウケづらい場合がありますもんね。

 

川瀬 私は愛知県出身で、キュウさんとは同郷なので応援しています。「グッドバッドゲーム」や「テテテンテ」といったネタが個人的に好きなのですが、遊び心のある特徴的なネタが多いので、バズりにも期待です。もし、キュウさんのネタが女子高生とかに流行ったらと想像すると、なんとなく〝違和感〟があって笑えますw

 

――審査員の方の評価は、どうなると思いますか?

 

川瀬 ジワジワ笑わせるのが得意なので、そこが強みだと思います。ローな入りから、後半に連れてどんどん盛り上がる。世界観が分かってきたところで、一気に引き込まれるので、それがハマッたら点数が伸びるのではないでしょうか。

 

――審査員のツボに入れば、高得点が狙えるということですね。反応が楽しみです。

 

8組目 真空ジェシカ

川瀬 次は、真空ジェシカさん。昨年、初めての決勝進出を果たして、2年連続出場!昨年のM-1でほぼ初めてくらいにネタを拝見して、ツカミの「言うとしたら僕~」で完全に掴まれました。毎回ツカミで変なことを言うので、それ以来、いつも楽しみにしています!

 

――昨年のM-1から、メディア露出が一気に増えたコンビかと思います。

 

川瀬 人気も出始めている中、この一年で相当力をつけてきていると思うので、今年はさらに審査員の方の評価も上がるのではないかと。どんどんネタをブラッシュアップしていくタイプで、頭の良い人のやり方だな、と思います。ルービックキューブのように、ちょっとずつ面を揃えていくような。

 

――前回大会では「一日市長」というネタを披露していましたね。

 

川瀬 若い男女両方にウケが良いネタを作っているコンビだと思います。スタイリッシュさもありつつ、ちょっと変なボケが多い。でもそれが、なんとなくかっこいいまである……。最近のアニメでいうと『チェンソーマン』を彷彿とさせるんですよね。アングラっぽい雰囲気も出しつつ、さらっとしたメジャー感もある。ちょっと嫌味な感じがありそうで、嫌じゃない異色感。

 

――なるほど。それはクセになりそうな世界観です。

 

川瀬 そう思いますね~。独特な感覚なので例えるのも難しいのですが。ガクさんのツッコミも他にないタイプですよね。ツッコんでいるようで、ツッコんでいない(笑)。ずっと「やめてよ~」って言っているような、ゆるゆるっとした感じが面白い。今年はかなり期待値が高いコンビです。

 

9組目 ダイヤモンド

川瀬 ついに、9組目! ダイヤモンドさんです。毎年、準々決勝までは進んでいて、今年は一気に決勝進出。実力派なコンビですよね。2021年には「おもしろ荘」で優勝していて、その時の「スタバ」というネタは、思わず真似したくなるような動きとリズムでした。

 

――〝真似したくなる〟というのもポイントですよね。

 

川瀬 優勝を目指すのはもちろんですが、地上波に出演して売れる、という点では重要だと思います。SNSや子どもたちの間で流行ったら、一気に人気者ルートですから。ダイヤモンドさんのネタは、なんだかバズりそうな予感がするぞ!

 

――来年からテレビ露出が増えるコンビかもしれません。

 

川瀬 決勝に行くだけでも人生変わるレベルの変化があると思うので。今回の決勝メンバーの中でも、ダイヤモンドさんはそのタイプな気がしますね。昨年のモグライダーさんやランジャタイさんのように、もし優勝できなかったとしても、人気が出て地上波でひっぱりだこになりそう。

 

――どんなネタを持ってきてくれるのか、楽しみですね。

 

川瀬 お茶の間の皆さんは、要チェックなコンビだと思います。

 

運命の敗者復活戦!決勝に進出する10組目のコンビは?

――さて、ファイナリストの9組について解説いただきました。ここからはお待ちかねの予想タイムです! まずは『敗者復活戦』の予想から行きましょう。今年も準決勝で惜しくも敗れたコンビの中から、国民投票により1組だけが決勝に駒を進められます。

 

川瀬 敗者復活戦は、寒い冬空のもと外ステージで行われます。いつもの舞台とは違った特殊な環境です。さきほども少しお話しましたが、ゆっくり小声で話すコンビにはちょっと過酷な状況かとも思うんですよね。また、国民投票で決まるので人気度も考慮しないといけない。そこで、私が選んだのは……。

 

★敗者復活枠 本命 ななまがり

――おお! 決勝に進んだら面白そうなコンビです。理由をお聞かせください。

 

川瀬 本当に迷いました……。いまも迷っているんですけど(笑)。今回の準決勝のみんなの感想を聞いている感じと、私がシンプルに好き、というのもあって選ばせて頂きました。まず、敗者復活の会場だと、正統派な漫才よりも、ななまがりさんのちょっと変なキャラクター漫才の方が、生きてくるのではと思ったんです。

 

――たしかに、外の会場でも負けなさそうですね。

 

川瀬 はい。今回の敗者復活のメンバーの中には、大きな声でインパクトがある漫才をするコンビがけっこういて、わりと平等に有利かとも思うんですが、その中でななまがりさんは、人気や知名度もしっかりあるので。

 

――どんなところに注目して欲しいですか?

 

川瀬 ななまがりさんも、ツカミが面白くて、それに、可愛いんです(笑)。ふたりの仲良し感が伝わってくる感じが好きなんですよね。もちろん、ネタも仕上がっていると聞いているので期待大です。

 

――ぜひ上がってきてほしいですね。ちなみに、敗者復活枠の次点はどなたでしょうか?

 

★敗者復活枠 次点 オズワルド

川瀬 次点は、手堅いところでオズワルドさんです。昨年、惜しくも準優勝という結果で、今年も最後のひと枠を気合いを入れて狙いにくると思うので。

 

――人気と知名度も十分です。

 

川瀬 テレビでもM-1の話をして、今年こそって言ってるのを視聴者さんも知っていると思うので、みんなの応援したい!という気持ちも乗ってくると考えています。頑張ってほしいです。

 

2022年のMを制するのは? トップ3&優勝コンビ予想を発表!

――では、最後にトップ3そして優勝コンビの予想をしてもらいたいと思います! 実際にM-1グランプリでは、視聴者も参加できる「3連単」予想企画が開催されています。ここで川瀬さんが、3連単を当てたら盛り上がりますよ。

 

川瀬 わ~。めちゃくちゃ迷います……! 改めて1組ずつ振り返ってみると、揺らぎますね(笑)。でも、決めました。まず第3位は、このコンビです。

 

★第3位 ロングコートダディ

川瀬 ここはしっかり上がってきてくれるだろうという予想で、ロングコートダディさんが3位です。前回4位という結果は、やはりタイミングの問題もあったかと思います。惜しかった。ここは順位を上げてくるという予想です。

 

――手堅い予想です。しかし、優勝、準優勝ではない理由は?

 

川瀬 難しいところですね(笑)。安定して面白いし、大好きなんですけど、優勝の絵がちょっと見えないかな、という部分があって。他の勢いに押されそうな気もするんです。前回大会やキングオブコントなどの活躍ぶりも加味すると、期待値が上がりまくっている。

 

――連続出場のプレッシャーや審査員の方の目も変わってくると。

 

川瀬 そうですね。とても応援しているんですが、大爆発とはいかないかもというところで。ひとまずファイナルラウンドに上がってくることは、間違いないと思います!

 

――ありがとうございます。続いて、準優勝となるコンビは?

 

★第2位 真空ジェシカ

――おお! これまた連続出場のコンビですね。

 

川瀬 やっぱり外せないですね。決勝の雰囲気に慣れているコンビは有利だと思うので。ここはガチガチに本気の予想で行きたいと思います(笑)

 

――ですが、2年連続対決で真空ジェシカさんが2位の理由は?

 

川瀬 去年に比べてファンの方がめちゃくちゃ増えていると思いますし、それに比例して面白さと完成度もドンッと上がっていると思うんです。特に、真空ジェシカさんは人力舎所属で吉本以外の他事務所です。人気が出たことによって、いろんな舞台を経験して、場数を踏めるようになったと思うんですよね。

 

――それは素晴らしい分析ですね。

 

川瀬 ファンの方の声援も力になっていると思いますし、会場の雰囲気を持って行ってくれそうなので。ハマればハネる、上位に食い込んでくると思います。

 

――楽しみです。さあ、それでは優勝予想の発表です。すでに昨年のファイナリスト2組が出てしまいましたが、一体誰なのか……。お願いします。

 

★第1位 優勝 ヨネダ2000

川瀬 優勝予想は、ヨネダ2000さんに決定です!!!

 

――わ~!まさかのコンビ!これは大胆な予想ですね。

 

川瀬 私は、ヨネダ2000で行ってしまいますよ(笑)。2、3位に安定な2組を据えて、優勝はダークホースに期待したく。逆にいえば、この3組が残ったら、ヨネダ2000さんが勝利を勝ち取ってしまう気がするんですよ。

 

――すごい……。それは前代未聞の大会になりそうです。

 

川瀬 みんなが待ち望んでいる〝M-1ドリーム〟でいうと、ヨネダ2000が1番になってほしいです。あと優勝後の姿が想像しやすかったんですよね。いろんな番組に呼ばれて活躍しそうだと思いました。若さと女性の勢いで期待値デカめでの予想です。

 

――もし優勝したら最年少記録を塗り替えるんじゃないでしょうか。錦鯉さんからのバトンタッチも面白い。

 

川瀬 ぜひ優勝してほしいです。ただ、正直なところ、全組あり得るとも思うので、3組に選ばなかったコンビも恨まないでほしい……!(笑)。

 

――それでは最後に、総評をお願いします。

 

川瀬 今回の大会は、新しいメンバーも多くて、審査員の方も変わる可能性があるということで、全体的に雰囲気がガラッと変わるのではないかと思います。新しい風が吹いて、新世代M-1グランプリが始まる気がします。その流れでヨネダ2000が優勝すると、すごいことになる。新しい時代のお笑いが見たいです。最高に楽しみにしています。

 

――ありがとうございました。はたして、3連単予想を当たるのか……乞うご期待!

 

 

※M-1グランプリ終了後には、川瀬さんの「M-1振り返りインタビュー」も公開予定!

 

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