ミュージカル『アナスタシア』で主人公を演じる葵わかなが、大阪・カンテレ本社で行われた会見に出席。2020年にコロナ禍で大阪の全公演が中止となった同作への3年越しの思いを語った。
本作は「第70回アカデミー賞」で歌曲賞、音楽賞にノミネートされたアニメ映画「アナスタシア」に着想を得て2016年に制作されたミュージカル。ブロードウェイでも高く評価され、世界各国で上演されている。日本では2020年3月に初演を迎えたものの、新型コロナウイルスの影響で大阪公演を含む全52回の公演のうち上演されたのはわずか14回。待望の日本再上陸となる今回、大阪公演は、10月19日(木)から31日(火)まで梅田芸術劇場メインホールで上演される。
初演に引き続き主人公アーニャを木下晴香とWキャストで続投する葵は、「今回、3年越しで再演できるのは本当にうれしい。今度こそ完全燃焼して、大阪に無事にたどりついて終わりたいなと思っています」と開口一番、抱負を語った。
前回は初日が延期となったことで遅れて始まり、再開しては中止の繰り返し。「日に日に客席からお客さんが減って、切ない複雑な気持ちで演じていました。当時、コロナはもっと未知のものだったし、『不要不急』というワードも出ていました。『(舞台を上演することは)いいことなの? 悪いことなの?』『やるべきなの?やらないべきなの?』という葛藤の中で演じていました」と当時の複雑な胸中を吐露した葵。大阪公演は全公演が中止となり、「『これから演劇界はどうなるの?』と迷いの中に放り込まれ、今まで感じたことのない心境」だったという。それだけに今回の大阪公演に懸ける思いは強く、「今回こそ、という燃えたぎる気持ちがあります。みんなで大千秋楽までいって、『頑張ったね』と言い合って終わりたい」と完全燃焼を誓った。
自身はこの3年の間に数々の舞台や映像作品を経験。「当時は2作目のミュージカルでしたが、その後いろいろな経験をさせていただいて、培ったものはあると思っています。他のキャストも同様に、紆余曲折を経てキャリアを積み重ねてここに集結しているので、パワーアップした『2023年版』として上演できるのでは」と。歌にかかわる機会も増えたことで歌の技術も向上していると言い、「ボイストレーナーの方に『前回と声の感じが違うね』と言っていただけました。本当にがむしゃらだった22歳から、少しだけ肩の力が抜けた25歳になりました」と胸を張っていた。
公演情報
ミュージカル『アナスタシア』
日程:【東京】2023年9月12日(火)~10月7日(土)【大阪】2023年10月19日(木)~10月31日(火)
会場:【東京】東急シアターオーブ 【大阪】梅田芸術劇場メインホール
出演:葵わかな、木下晴香、海宝直人、相葉裕樹、内海啓貴、堂珍嘉邦、田代万里生、大澄賢也、石川禅、朝海ひかる、マルシア、堀内敬子、麻実れい ほか
料金(全席指定・税込):S席: 14,000円 A: 9,500円 B: 5,500円 ロイヤルシート(R席): 16,000円 ※オリジナルグッズ(非売品)付
主催:【東京】梅田芸術劇場/フジテレビジョン 【大阪】梅田芸術劇場/関西テレビ放送