ジュネーブで開かれているSIHH2017で発表された新作から、注目モデルを現地より発信していきます。今回は、ボーム&メルシエ。ここ1〜2年はレディスウオッチの充実が顕著でしたが、2017年はメンズ用の新型が発表されました。「クリフトン クラブ」は、薄さと価格にこだわって作られた要注目の新シリーズです。
ジェントルマンのためのスポーツウオッチ
2013年、ボーム&メルシエは従来のクラシマの上位ドレスウオッチとして、クリフトンコレクションを発表しました。誕生から3年ほどしかたっていないにも関わらず、すっかりブランドの定番となった人気コレクションです。
そのエッセンスを踏襲しながら、スポーツウオッチの要素を融合し、さらに価格面でも魅力を付加したのが、最新作「クリフトン クラブ」となります。
2017年に発表されたのは、全部で5型。レザーストラップ×ホワイトダイアル、SSブレスレット×ブルーダイアル、ブラックダイアルのモデルには、レザーとブレス、ケースにADLCをかけたフルブラック仕様の3型が揃います。
既存のドレスウオッチ然としたクリフトンに比べ、最新作のデザインはかなりマリン系スポーツウオッチに寄せています。直径42mmのケースに逆回転防止ベゼルを備えており、防水性は100m。スペックを追求しすぎないことで、厚さは10.5mmとかなり抑えられています。
ボーム&メルシエが「クリフトン クラブ」で表現したのは、「ジェントルマンのためのスポーツウオッチ」。しっかり潜水するのであれば本格的なスペックが必要ですが、本機にそれを求めるのは野暮というものです。
日本限定ケープランドも魅力的な価格で登場
文字盤に記された渦巻きスケールが特徴的なクロノグラフコレクション「ケープランド」から日本限定モデルが登場しました。日本からの提案で実現したという本機は、ボーム&メルシエが130年前に精度コンクールで高得点を獲得したことにちなんで、130本のみの限定製造となります。
時計に詳しい方ならご存知と思いますが、このデザインは以前フライバック・クロノグラフに採用されていました。そのモデルの価格が70万円台だったことを考えれば、かなり思い切った価格と言えるでしょう。
一本あれば必ず使えるシックなデザインとハイコストパフォーマンスにより、自分や大切な相手の節目や門出を祝うに相応しい時計“セレブレーションウオッチ”としても人気のボーム&メルシエ。さらに価格にこだわったモデルが出揃った今年は、「大人のためのギフトウオッチ」の最有力候補として、ますます存在感を強めていきそうです。