今回は、SIHH2017と同時期にジュネーブで開かれたWPHHから、フランク ミュラーの最新作を紹介します。創業25周年を迎えた現代独立時計ブランドのパイオニアは、果たしてどのようなモデルを作り出したのでしょうか。
象徴的なトノウ カーベックス™ケースにビザン数字が踊る
フランク ミュラーは、ブランド誕生から四半世紀という節目を迎え、原点モデルであるトノウ カーベックス™をベースにしたアニバーサリーモデルを発表しています。
18KPGとセラミックで作られたケースも、ビザン数字を「これでもか」とばかりにびっしり配置。縦55.5×横39.5mmケースは、フランク ミュラーらしさが全開です。
オフセット トゥールビヨンをスケルトン化
X型ブリッジに支えられた大型キャリッジ内で、テンプが公転軌道を描く「グラビティ」を、大胆にスケルトン化したモデルも登場しました。
ブルーのキャリッジに納められたオフセットトゥールビヨンは、文字盤側からも確認できる直列ツインバレルによって、約5日間のパワーリザーブを有しています。
こちらは金無垢、チタン、カーボンなど、複数の素材で展開される予定とのこと。
ヴァンガード™からはスリムタイプが初登場
一体構造のヴァンガード ケースが、風防、文字盤、ムーブメントの空間を極限まで抑えることで、約9.5mmにまで薄くなりました。
縦53.7×横44mmのボリューム感のあるサイズは保たれており、薄いのにインパクトのある新鮮なスタイリングを作り上げました。
ストラップは従来と同じく裏側をネジ留めする方式です。
右の時計はレディスサイズのトノウ カーベックス™。ムーンフェイズとケースにセットされたダイヤモンドが、個性的なデザインに華を添えています。
25周年の節目を迎えたフランク ミュラーは、2017年のWPHHを例年のウォッチランドから新設されたグランド マラニーへと場所を移して開催するなど、時計以外にも新たな展開が見られました。
ジュエリーやテーブルウェア、ウェディングプロデュースなど、ビジネスの幅を広げながら一代にして巨大ラグジュアリーブランドへと進化し続けるフランク ミュラー。同社が次にどのような展開をみせるのか、時計以外の動きにも目が離せません。