ファッション
2017/3/30 16:10

新作を買うならどれ? 人気ブランドの「最新スポーツウェア」をスタイリストが採点した結果……

アメリカ発の新トレンドファッションとして、アスレジャーが昨年あたりから日本にも徐々に浸透していることをご存知でしょうか。アスレジャーとは、「アスレチック(運動)」と「レジャー(余暇)」を組み合わせた造語で、スポーツウェアを街着としてオシャレに着こなすファッションスタイル。

 

いま、このアスレジャー人気の波に乗って、多くのシーンで使えるスポーツウェアが続々と登場しています。

 

スタイリストの宮崎 司さんは、「今季はブームの火付け役であるナイキのほか、有名スポーツメーカーがこぞってスポーツシーンと街でシームレスに使えるアイテムを提案しています。価格帯やデザインの幅も昨年よりもぐんと広がっているので、今後、さらに気軽に取り入れられるようになっていくと思います」といいます。

 

なかでも、宮崎さんがオススメするのは、部分使いではなく、スポーツウェアでトータルコーディネートする、よりスポーツテイストの強いスタイリング。

 

「スポーツウェアをセットアップや同じブランドのもので合わせて着ると、どうしても野暮ったくなりがち。でも、今回ピックアップしたアイテムなら、楽チンなうえ、ワンランク上の洒落感もさりげなくアピールできます」(宮崎さん)

 

今回、ナイキ スポーツウェア、オークリー・ネオ・スタンダード、シーピーエフユー、ニューバランスの、ファッション性と機能性を兼ね備えた最新アイテムをチェック! そのなかから選んだ、部屋でもジムでも街でも着られるラクちんウェアを宮崎さんに採点してもらいました。

 

【その1】ナイキ スポーツウェア(NIKE SPORTSWEAR)

↑「ナイキ テックニット ジャケット」3万240円、「ナイキ テックニット パンツ」2万3760円、「ナイキ テックニット ショートスリーブ トップ(Tシャツ)」1万5120円、「ナイキ コルテッツ ウルトラ(スニーカー)」1万1880円
↑「ナイキ テックニット ジャケット」3万240円、「ナイキ テックニット パンツ」2万3760円、「ナイキ テックニット ショートスリーブ トップ(Tシャツ)」1万5120円、「ナイキ コルテッツ ウルトラ(スニーカー)」1万1880円

 

ニットの専門家チームが開発した次世代スポーツウェア

テックニット・シリーズは、昨年2月に登場するや、快適な着心地と素材の新しさで話題を集めました。今季の新作は、春夏の気温の変化に対応する機能性に加え、デザインはさらにこなれた着こなし感を感じさせる仕上がりになっています。

 

↑フロントには風雨の侵入を防ぐ2WAYジッパー付きのストームフラップを備えている
↑フロントには風雨の侵入を防ぐ2WAYジッパー付きのストームフラップを備えています

 

↑細身のシルエットながら、適度な伸縮性を持つ素材を採用。動きやすさは申し分なし
↑細身のシルエットながら、適度な伸縮性を持つ素材を採用。動きやすさは申し分なし

 

[宮崎’s CHECK]総合:88点(素材感:20点、シルエット:21点、着心地:21点、着まわしやすさ:16点、コスパ:10点)

 

宮崎さんはナイキ スポーツウェアを、「定番アパレルアイテムのデザインと最新のニット素材を融合させる発想がユニーク。パンツは膝下をより強めのテーパードシルエットにするなど、洗練された印象です」と評価。トレンド性と機能のバランス感覚が秀逸なウェアです。

 

【その2】オークリー・ネオ・スタンダード(OAKLEY-NS)

↑「ラッドスキン シェル WRジャケット DP 2.5」1万7280円、「ラッドスキン シェル WRパンツ BD 2.2」1万9440円、「ラッドスキン ヴェイル QDティー(Tシャツ)」6804円、「クロスレンジ R(サングラス)」3万6720円
↑「ラッドスキン シェル WRジャケット DP 2.5」1万7280円、「ラッドスキン シェル WRパンツ BD 2.2」1万9440円、「ラッドスキン ヴェイル QDティー(Tシャツ)」6804円、「クロスレンジ R(サングラス)」3万6720円

 

スポーツウェアの枠を超えたオークリーのニューライン

「オークリー・ネオ・スタンダード」は、昨年デビューした新ライフスタイルウェア。このラインのテーマである“身体との最高のシンクロ”を具現化した革新的なフリースジャケットとボンディングパンツがイチオシです。

 

↑特殊構造で形成されたジャケット。素材は柔らかいタッチと高い伸縮性を兼ね備える
↑特殊構造で形成されたジャケット。素材は柔らかいタッチと高い伸縮性を兼ね備えています

 

↑パンツには3層構造のボンディング生地を採用。この生地は撥水性と防風性に優れている
↑パンツには3層構造のボンディング生地を採用。この生地は撥水性と防風性に優れています

 

[宮崎’s CHECK]総合:84点(素材感:21点、シルエット:16点、着心地:21点、着まわしやすさ:10点、コスパ:16点)

 

宮崎さんはオークリー・ネオ・スタンダードを、「上下ともに特殊な素材が使われており、他にはない着心地の良さは癖になりそう。ギア感の強いデザインは好き嫌いが分かれそうですが、機能性は文句ナシです」と評価。機能性と快適性が 一体になった極上の着心地のウェアです。

 

【その3】CPFU(シーピーエフユー)

↑「ストレッチタフタ ジップフーデッドジャケット」1万4040円、「ストレッチタフタ ショートパンツ」7560円、「87C ジャージTシャツ(Tシャツ)」5400円
↑「ストレッチタフタ ジップフーデッドジャケット」1万4040円、「ストレッチタフタ ショートパンツ」7560円、「87C ジャージTシャツ(Tシャツ)」5400円

 

“アーバントレーニングウェア”という新提案

CPFUは、チャンピオンが新たに提案する、都市生活者のためのトレ ーニングウェア。今回のモデルは素材に2WAYストレッチタフタを採用しています。伸縮性が極めて高く、あらゆる身体の動きに追従。通気孔のある生地の部分使いでムレにくいです。

 

↑背面と前肩にベンチレーションを搭載。背面にはV型のリフレクターも備えている
↑背面と前肩にベンチレーションを搭載。背面にはV型のリフレクターも備えています

 

↑ヒップの上部にジップポケットを装備。コインやカギの収納に重宝する実用的な仕様だ
↑ヒップの上部にジップポケットを装備。コインやカギの収納に重宝する実用的な仕様です

 

[宮崎’s CHECK]総合:88点(素材感:21点、シルエット:15点、着心地:21点、着まわしやすさ:10点、コスパ:21点)

 

宮崎さんはCPFUを、「今回取り上げた4ブランドのなかで、素材感が最も柔らかかったのがコレ。上下ともに通気性が高く、よりスポーツウェア寄りのアイテムを求める人にオススメです」と評価。本格的なトレーニングやスポーツにも難なく対応できるウェアです。

 

【その4】ニューバランス(new balance)

↑「クラシックコーチジャケット」1万692円、「トラックスターテーパードパンツ」1万692円、「6パネルキャップ(キャップ)」4212円、「ワッペンT(Tシャツ)」4212円
↑「クラシックコーチジャケット」1万692円、「トラックスターテーパードパンツ」1万692円、「6パネルキャップ(キャップ)」4212円、「ワッペンT(Tシャツ)」4212円

 

メンズカジュアルの定番品をNB流にアップデート

昨年夏にNBが立ち上げたライフスタイルウェアのライン。ジャケットはベーシックなデザインながら、背面のブランドロゴが印象的です。パンツは定番のグレースウェットを立体感のあるパネルの切り替えでアップデート。

 

↑バックにロゴをプリント。カラーはブラックのほかアルファレッドとネイビーを用意
↑バックにロゴをプリント。カラーはブラックのほかアルファレッドとネイビーを用意

 

↑パンツの内股を共地ガゼットで補強。快適性と足運びの良さをより一層高めている
↑パンツの内股を共地ガゼットで補強。快適性と足運びの良さをより一層高めています

 

[宮崎’s CHECK]総合:80点(素材感:11点、シルエット:11点、着心地:10点、着まわしやすさ:22点、コスパ:16点)

 

宮崎さんはニューバランスを、「ハイテク系のアイテムが多いなか、古着好きにも響くコーチジャケットが新鮮。パンツも見た目はシンプルですが、独自パターンで動きやすいうえ、着回しやすいです」と評価。シンプルなデザインで動きやすさも抜群なウェアです。

 

比較した結果、宮崎さんの評価が高かったのは、ナイキ スポーツウェアとCPFUのウェアとなりました。しかし、オークリー・ネオ・スタンダードは癖になる着心地の良さで、ニューバランスは動きやすくて着回しやすいので、買って損することはなさそうです。

 

【解説してくれた人】

スタイリスト 宮崎 司さん

メンズファッション誌を中心に活躍。誰もが取り入れやすいスタイリングの提案に定評がある。