90年代ファッションのリバイバルや、メゾンブランドによるダッドスニーカーブームなどの要素が重なり、昨今では、様々な機能を搭載したハイテクスニーカーがリリースされています。街中でも履いている姿を多く見かけるのではないでしょうか。
しかし、今回あえてフィーチャーするのは、そのハイテクの対極にあるローテクスニーカー。例をあげると、
をはじめ、CONVERSEのオールスターOX、vansのオーセンティックなど。ベーシックかつ不変的なデザインは多くのスニーカーラバーを魅了し、今もなお愛されています。
え? スタンスミスもオールスターもすでに持ってる? そんな読者のために、今回は人とカブりにくい、“通”なブランドのローテクスニーカーをピックアップしてみました。着こなしを選ばない有能アイテムであるローテクスニーカーは、何足持っておいても損はないので、自分なりの1足を見つけてください。”あえてハズした”オシャレを楽しむなら、ダッドスニーカーよりもローテク系をチョイスするのが大人の嗜みかもしれませんよ。
[01]
最古のスニーカーブランドが織りなす名作
プロケッズ
ROYAL PLUS SUEDE
実売価格1万692円
1916年に誕生したKeds。そのプロスポーツ仕様のブランドとして1949年に誕生したプロケッズ。「西のコンバース、東のプロケッズ」と呼ばれるほど人気を集め、60年代に多くのNBAスタープレイヤーに愛されました。70年代には若者のカルチャーシーンと強く結びついてアイビーファッションにも重用されました。
1972年に全米デビューした、こちらのROYAL PLUS SUEDEもバスケットボールとファッションの両シーンを牽引。程よいボリュームのあるソールに、滑らかなピッグスエードの組み合わせ、シンプルなレースアップスタイルで今なお人気です。サイドのキャンバス地の太い2本のラインは、 フォクシングテープのネイビーとレッドのパワーストライプと呼ばれるラインでデザイン性も向上させています。
[02]
あえてのUSED感で風合いを高める
diadora(ディアドラ)
GAME L LOW USED
実売価格7722円
古代ギリシャ語で「神より賜れし至上の贈りもの」という意味をもつ、イタリアのスポーツブランド・diadora(ディアドラ)。テニスからバスケットボール、サッカーまで幅広いスポーツ分野において支持を集めている老舗からピックアップしたのが、GAME L LOW USEDです。
1970年代に生まれた、同社テニスシューズの最高峰モデル、GAMEシリーズをハイクオリティーレザーマテリアルで復刻させたコート系スニーカーGAME L LOW。こちらにUSED感を加えたモデルです。そのUSED加工はただ汚すのではなく、風合いのある柔らかな雰囲気を実現。そしてサイドにはブランドを象徴する「フォークドバッジ」を配備しました。
このロゴマークは、デザイナーでありパイロットでもあるマルツィオ・ブロンバル氏が「獲物を捕らえた鳥が、大空に舞い上がる」というシーンをイメージして制作されたといわれています。ホワイトレザーのパリッとした感じが苦手だけど、ユーズドで買うのも気が引けるという方にはオススメしたいモデルとなっています。
[03]
ドレスとカジュアルの絶妙なバランス感
SLACK(スラック)
CLUDE SL
実売価格1万3824円
革靴作りとスポーツブランドでの経験を積んだ日本人デザイナーにより、 2017年にスタートしたシューズブランド・SLACK。「KEEP IT SIMPLE」をコンセプトに掲げ、ベーシックなデザインをベースに、革靴ならでの製法と現代的な機能素材を融合し、 シンプルでありながらオリジナリティを感じさせる独自のシルエットを提案しています。製法は全てバルカナイズドで、見た目もクラシック。が、その実、エラスティックバンドにシューロックシステムを採用するなど、トレンドと機能性を上手くミックスさせたスニーカーを展開しています。
そんなブランドから選出したローテクスニーカーがCLUDE SLです。ドレスとカジュアルのバランスが秀逸な本革スニーカーで、ゴム丸紐と平紐が付属し、好みやシーンに合わせてカスタムが可能。ゴム丸紐とコードロックを使用すればスリッポンのように靴紐を結ぶことなく着脱できるのも嬉しいポイントです。
ブランドのこだわりであるバルカナイズ製法に加え、フォクシングテープの剥がれを防止するオパンケ縫いでさらに補強。ヒールパッチには夜間の安全性に繋がるリフレクター素材を採用するなど、申し分ない機能性を備えています。
[04]
オールブラックでソリッドな印象に
PATRICK(パトリック)
PUNCH VR2
実売価格1万7280円
1892年、フランス西部にあるプソージュ村で創業したPATRICK。 靴職人のパトリック・ベネトー氏により立ち上げられたブランドで、「足元のメイクアップ」というキャッチコピーで1978年に日本でも展開されました。そんなスニーカーたちはエスプリの効いたデザインや色使いで品の良さを醸し出しているのが特徴。 日本の由緒ある工場との長い連携と模索によって仕上がる美しい形は、決して真似ることができない、 フランスのスピリットを受け継いだジャパンメイドプロダクトになっています。
そして今回ピックアップしたのが、上質なゴムを使用し軽量でクッション性が高い上に、サイドのパンチングがアクセントとして効いたPUNCHのベロアモデルです。従来のステアレザーとは違い、素材をベロアにしたことで、シックなカラーリングと柔らかな風合いを実現。アッパーに合わせてソールもブラックに仕上げたことにより、ソリッドな印象に仕上がっています。また、足全体を包み込むような、履き心地の良さも魅力の1つです。
[05]
上履きをベースにしたユニークモデル
LOSERS(ルーザーズ)
SCHOOLER CL HI
実売価格1万800円
Supremeの国内店舗のウインドウペインティングや、Rakuten Girls Award 2018 SPRING/SUMMERのメインヴィジュアルの製作など、様々な分野で活躍するsneakerwolf氏が立ち上げたスニーカーブランド・LOSERS。「日本にしかない美意識である“粋”をスニーカーに落とし込む」をコンセプトに展開するスニーカーたちは、ユニークな要素が盛り込まれ、デザイン性も優れています。
こちらのSCHOOLER CL HIのモチーフになったのは、なんと日本の学校ではお馴染みの上履き。そこにクラシックなコートシューズのディテールを落とし込んだモデルとなっています。また、ブランドアイコンでもあるLONOSETOEという、半円形のエラスチックゴムが使用された爪先のデザインも、上履きからインスパイア。アウトソールにも日本特有のロゴデザインともいえる家紋からインスパイアされたオリジナルアウトソールパターンを使用することで、デザイン性とグリップ性を兼備しています。
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