全世界スマートウォッチ市場、2024年に初の縮小。大きな原因はApple Watch?

ink_pen 2025/3/16
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全世界スマートウォッチ市場、2024年に初の縮小。大きな原因はApple Watch?
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

これまでスマートウォッチ市場は年を追うごとに成長を続けてきましたが、2024年には初めて世界的に減少したとのレポートが発表されています。

↑ARM/Adobe Stockより。Apple Watchの出荷量減少が大きく影響しているようです

 

市場調査会社Counterpoint Researchによると、2024年は全世界のスマートウォッチ市場が前年比で7%減少し、初めて市場規模が縮小したとのこと。その主な原因はApple Watchの落ち込みであり、出荷量が19%減ったと述べています。

 

その一方で、サムスンのGalaxy Watchシリーズは3%の成長を記録。特に新型モデルのGalaxy Watch7、Galaxy Watch Ultra、Galaxy Watch FEが「高い採用率」となり、昨年よりも多くのスマートウォッチを出荷するのに貢献したとのことです。

 

全体としてサムスンはスマートウォッチ総出荷台数の9%ものシェアを獲得し、3位に付けています。昨年よりも1%アップですが、それでも35%増加したファーウェイや、数を減らしたもののトップを守るアップルには及んでいません。

 

なぜApple Watchの出荷が落ち込んだかといえば、「米国ではそれほど人気がないため」と分析されています。最上位モデルの後継機「Apple Watch Ultra 3」も登場せず、最新のSeries 10も買い替えるほど魅力がないと見られているようです。

 

興味深いことに、子供向けスマートウォッチは前年比で増えています。この分野のトップブランドはImooであり、日本では馴染みがありませんが、中国では大きな人気を勝ちえており、EUやイギリスでも展開しています。

 

こうした市場の変化が、サムスンが今年初めに「キッズモード」を搭載したGalaxy Watch FEを投入し、Galaxy Watch7などのモデル向けに「Galaxy Watch キッズバンド」を発売する決定に繋がったのかもしれません。

 

2025年のスマートウォッチ市場については、「緩やかに回復し、一ケタ台の成長率」が予想されています。新モデルには「より多くのAI機能と高度なセンサーが統合される」とみられており、健康機器としてのスマートウォッチの価値がますます高まりそうです。

Source:Counterpoint Research
via:Sammobile

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