ソニーのゲーム機PlayStation 5(PS5)は非常にパワフルです。しかし、大型で重量もあるため、PS5を持ち運び可能なポータブル型に改造しようとする試みが過去に何度も行われてきました。

そうした改造の過程を記録し、実用的に動作する「PS5ポータブルエディション」を公開したYouTuberの動画が話題になっています。
DIY系YouTuberのテラ/TERA氏は、改訂版PS5(ディスクドライブ着脱式)のスリム化されたマザーボードをベースに、3Dプリンターで制作したケースや独自の冷却システムを組み合わせることで、コンパクトな携帯型PS5を実現しました。
テラ氏は以前にも携帯型PS5を製作しましたが、そのときは大きく重すぎて実用性に欠けていました。そこで今回はジャンク品のPS5を2万2000円で購入し、二度目のチャレンジに挑んでいます。
主な工夫点は次の通りです。
- 冷却機構の設計に一苦労。PS5の消費電力は約200Wと高く、小型化のためにサーバー用のベイパーチャンバー搭載ヒートシンクを流用。3Dプリンターでオリジナルのファンやカバーを制作。
- 独自の回路を設計し、温度に応じてファンの回転数を自動調整可能に。
- 液晶パネルは前回の17.3インチから15.6インチ(シャープ製4Kディスプレイ)に変更し、携帯性を向上。
- サーバー用の小型電源を内蔵し、ACアダプタが不要に。
- ケースはPS5らしい黒白デザインを3Dプリンターで再現し、脚付きのキックスタンドも装備。
- スピーカーはノートPC用小型スピーカーを再利用して組み込む。
- 本体サイズは約357×224×53mm、重量は2.8kgで、前回の4.8kgから大幅に軽量化。ノートPC用カバンに収納可能。
- 動作音は静かで、プレイ中でも気にならないレベル。
- ポータブルバッテリーでの駆動も試み、30分程度の使用が可能。
このような工夫を施すことで、バックパックに入れて友人宅などに持ち運び、コンセントに接続すればすぐに遊べるPS5ポータブル版が完成しました。映像や音響、性能すべてが高水準で、非常に完成度の高い作品といえます。
Source: テラ/TERA(YouTube)
via: Wccftech