サムスンの縦折りスマートフォン「Galaxy Z Flip7」には、同社が独自開発したチップ「Exynos 2500」が搭載されています。

ところが、次期「Galaxy Z Flip8」では、クアルコムの最新フラッグシップチップ「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を改良した特別版が採用される可能性が浮上しました。
通常版のSnapdragon 8 Elite Gen 5は、主にTSMCの3nmプロセスで製造されています。しかし、韓国メディア「New Daily」によると、サムスンは自社の2nm GAAプロセスを用いて別バージョンのチップを製造し、すでにクアルコムにサンプルを提供。現在その評価結果を待っている段階とのこと。
この2nm版が次期「Galaxy Z Flip8」に採用される可能性があると伝えられています。
ここでいう「○nm」とは、半導体の回路線幅を示す単位です。一般的には、この数値が小さいほど処理性能が高まり、消費電力を抑える傾向があります。
もっとも、現在では○nmという表記は実際の線幅とは一致せず、各メーカーが独自の基準で用いるマーケティング用語に近いものとなっています。
それでも「2nmのほうが3nmより進化している」という技術的アピールが込められているのは確かです。
サムスンは現在、2nmプロセスの歩留まり(良品率)改善に力を入れており、自社開発の次世代チップ「Exynos 2600」も同じプロセスで製造し、次期フラッグシップ「Galaxy S26」シリーズに採用する見通しです。
もしサムスンがクアルコムからこの特別版Snapdragon 8 Elite Gen 5の製造契約を正式に受注すれば、通常版より高性能なチップを搭載した特別仕様モデルが登場することが期待できます。
なお、現行のGalaxy Z Flip7に搭載されているExynos 2500チップは、Snapdragon 8 Eliteと比べるとCPUやGPU性能でやや劣ります。日常的な使用では大きな差を感じにくいものの、ゲーム用途では発熱による処理落ちやフレームレートの低下を指摘する声も。
次期Flip8では、こうした課題が解消され、ゲームにも強い、よりバランスの取れたハイエンドデバイスに進化する可能性があります。
Source: New Daily