OpenAIは、AI動画生成アプリ「Sora」において、有名人の姿や声を使ったビデオの作成を禁止する措置をさらに強化すると発表しました。

これは、OpenAIが米国最大の俳優・芸能人労働組合であるSAG-AFTRA や、複数のタレントエージェンシー(芸能人の代理業者・マネジメント会社)と共同で発表した声明の中で明らかにしたものです。
この声明では、SoraアプリおよびAI動画生成エンジン「Sora 2」で生成されるコンテンツにおいて、著名人の姿や声を確実に保護するために建設的に協力していくと述べられています。
この発表に先立ち、俳優のブライアン・クランストン氏をはじめ、故ロビン・ウィリアムズ氏、ジョージ・カーリン氏、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏の遺族などが、ディープフェイク動画の乱用に対して深刻な懸念を示していました。そうした声を受けて、OpenAIは声明を発表したとみられます。
OpenAIは、生存している人物の姿や声について「オプトイン(同意制)」方式を導入し、本人の許可なしには使用できない仕組みを明言しています。
しかし実際には、クランストン氏が許可していなかったにもかかわらず、ユーザーが同氏の姿を使った動画を生成できる状態にありました。そんな現状に対して、OpenAIは姿や声の複製を防ぐためのガードレールを強化し、苦情への対応を迅速化する方針を打ち出しています。
9月末に公開されたSoraアプリでは、当初ブルース・リー氏やマイケル・ジャクソン氏、スティーブン・ホーキング博士など、すでに亡くなっている有名人を題材にしたAI生成動画が大量に投稿されていました。その後、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏の家族からの抗議を受け、OpenAIは歴史上の人物に関するガードレールをさらに強化すると発表しています。
Source: SAG-AFTRA (X)
via: MacRumors