AirPodsがホテルで盗難。「探す」で犯人の居場所を突き止める

ink_pen 2022/12/22
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AirPodsがホテルで盗難。「探す」で犯人の居場所を突き止める
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

アップル製品の多くは「探す」ネットワークに対応しており、紛失した場合もiPhoneやiPadのアプリから簡単に探すことができます。その1つであるAirPodsを盗まれたホテルの宿泊客が、「探す」アプリを通じて警察に協力し、犯人逮捕にこぎ着けたことが判明しました。

↑盗まれても追跡します

 

2022年6月、カナダ・モントリオールのホテルに泊まっていたサハル・モハマダザデさんは、部屋からルイ・ヴィトンの財布と現金が消えていることに気付きました。そこでフロントに報告しに行ったものの、スタッフは「信じられないほど不親切」で、盗難の責任を取ろうとしなかったそうです。

 

モハマダザデさんは警察に届けてから、オンタリオ州の自宅に帰宅。その後、ホテルに「プライバシーが完全に侵害された」とメールし、盗まれた持ち物(1500ドル相当〔約19万8000円※〕)の代金を支払うよう求めたとのこと。しかし、最初に返答があった後、ホテル側は無視を決め込み、それ以上話を進めませんでした。

※1ドル=約131.9円で換算(2022年12月22日現在)

 

が、モハマダザデさんは自分のAirPodsもなくなっていることに気づき、「探す」アプリで確認しました。するとAirPodsは数日に渡ってホテルともう1箇所(犯人の自宅)を行き来していると分かり、ホテルの従業員が犯人だと推測されたわけです。

 

これを警察に伝えると、担当の警察官は裁判所の命令を受けてホテルの従業員名簿を入手。そして11月に、この「探す」アプリに表示され続ける住所に、裁判官は捜査令状を出したとのこと。モハマダザデさんは、捜査が行われる前にAirPodsの現在位置を30分ごとに知らせ、警察に協力したそうです。

 

モハマダザデさんは捜査員にAirPodsを回収したことや、犯人がホテルの従業員だったことも知らされました。ただし、高級ハンドバッグや金品のゆくえはまだ不明とされています。

 

この報道に関し、ホテル側は警察の捜査中であることを理由にノーコメント。そして警察も捜査中であることを理由に、コメントを控えています。

 

ただし、警察は一般論として「盗難を届け出た物を見つけた場合、担当する警察署に連絡することを常時、お勧めします」と述べ、自分や他人を危険にさらすことを避けるよう呼びかけているようです。

 

これまでにもAirPodsと「探す」アプリは、何度も盗難事件の解決に貢献しています。たとえば11月には、米ニューハンプシャー州で盗まれたクルマを、2日間で突き止めることに使われていました

 

とはいえ、その事件でもクルマの持ち主は、まず警察に通報して犯人の場所を教えており、自ら取り返しに行くことはしていません。くれぐれも捜査や犯人の逮捕は、プロである警察に任せたいところです。

 

Source:CTV News

via:AppleInsider

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