これまでにスマートウォッチの「wena wrist」や「FES Watch」、パーソナルアロマディフューザー「AROMASTIC」など独創的な商品を世に送り出してきたソニーの社内スタートアップ支援プロジェクト「SAP(Seed Acceleration Program)」。そのSAPから今回新たに誕生したのが、“ソニーらしい独自の技術”を生かしたIoTおもちゃ「toio(トイオ)」です。そのシンプルな見た目からは想像できないほど多彩な遊び方ができる本製品の魅力を、本稿では動画とともにお届けします。
まずは動画で見てもらったほうが早い!
toioは一般的なコンソールゲームと同様、ゲームソフトをさしてプレイします。今回、本体とともに2つのソフトが発表されました。「スポーツ」「パズル」「シューティング」など5つの異なる“あそび”を収録した「toioコレクション」と、キューブと紙工作を組み合わせて人工生物をつくる「工作生物ゲズンロイド」の2種類です。
下の動画は、コントローラー「toioリング」で入力したコントロール信号をBluetooth経由でコンソールからキューブに飛ばし、ふたつのキューブを格闘させる相撲のようなゲームです。
次の動画は「工作生物ゲズンロイド」で作れる、シャクトリ虫のような動き方を再現した人工生物。細かなXY座標が描かれた専用のボードの上にキューブを置くと、キューブの底面に配置されている絶対位置センサーが現在の座標を読み取って、ふたつのキューブが近づいたり離れたりを繰り返す協調動作を取るという仕組みです。
toioは6~8歳くらいの小学校低学年をターゲットにしているということですが、これは大人もハマりそうな楽しさです。また、パソコンやスマホなどを別途用意する必要もなく、専用のゲームタイトルさえ揃えれば、toio単体で様々な遊びとアイデアが広がります。
リング状のコントローラーとキューブ型の「核」
遊び方のイメージをつかんでいただいたところで、それぞれの構成パーツについて詳しく見ていきましょう。「トイ・プラットフォーム」と呼ばれるtoioの本体は、横長の楕円形の本体「コンソール」と、輪っかのかたちをしたコントローラー「toioリング」のペアで構成されています。そしてコンソールに装着されている、ふたつの「toioコア キューブ」と呼ばれる小さな四角いハコが、その名の通りこの製品の核になります。
「toioコア キューブ」は、遊ぶときにはコンソールから外して使います。その中には超小型のコンピュータのほか、絶対位置センサーと加速度センサー、高性能モーターを搭載。さらに、底部にはふたつの車輪が付いていて、回転させて走らせることもできます。
一見シンプルに見えるこれら3つの構成要素とゲームソフトの組み合わせで、冒頭でご覧いただいたようなさまざまな遊びが可能です。ただし、ユーザーがプログラムを独自に書き換えてtoioを動かしたりオリジナルのゲームをつくって遊んだりといった機能は設けられていません。開発者によると、「将来はユーザーにプログラミング領域を開放することもあるかもしれませんが、現時点では子どもが手軽に遊べるようシンプルさを追求しました」と、あくまでtoioがおもちゃであることをアピールしています。
東京おもちゃショー2017で実際に体験できる!
toioはソニーのクラウドファンディングのプラットフォームであるFirst Flight(https://first-flight.sony.com)で、6月1日から6月30日までの1か月間、数量限定で先行予約を受付中。商品の到着は11月下旬頃になる見込みです。一般販売は今年の12月1日からと少し先のタイミングで、価格はオープンですが、本体の「トイ・プラットフォームtoio/TA-T010」は2万円前後、ゲームタイトルの「toioコレクション」は5000円前後、「工作生物ゲズンロイド」は4000円前後になる見込み。一般の家電量販店や玩具ショップなどでも取り扱われるようになるのかなど、販売形態は今のところ未定だそうです。
今回ご紹介したtoioは、6月3日(土)、4日(日)の2日間、東京ビッグサイトの東1~3ホールで開催される「東京おもちゃショー2017」に出展されるソニーのブースで体験できます。気になる方はこの機会にぜひ、toioに直接触れてみてはいかがでしょうか。