お笑い芸能プロダクション・人力舎所属で、ピン芸人として活躍するいけだてつやさん。本業以外に、ボードゲームの造詣の深さと偏愛ぶりはテレビ番組でもたびたび紹介されるほどで、今や「ボードゲーム芸人」として呼ばれることもあります。今回は、そのいけださんオススメの2020年に登場したボードゲーム10個を紹介しながら、現在のボードゲーム市場、今後の盛り上がりについても聞いていきます。
「ボードゲームに合うビール」から「ボードゲーム旅館」まで
ーーまず、ボードゲームのトレンドについて教えてください。
いけだてつやさん(以下、いけだ) ボードゲームと一口に言っても、本当に様々なものがあり、カードを主体にするものもあれば、テーブルに広げるボードを使って遊ものなどがあります。なおかつ、その遊び方も様々で、将棋のような「対戦型」もあれば、参加者全員が何かの解決に向けて協力し合いながらゲームを進める「協力型」もあります。最近はプレイヤー同士の攻撃がなく、みんなで達成感を得られる「協力型」が流行っている印象です。
ーーボードゲーム市場は広がっているのでしょうか。
いけだ 増えていると思いますよ。新型コロナウイルスの影響で閉店しちゃったお店もありますけど、日本国内には「ボードゲームカフェ」というお店が各地にできて、知らない人同士が店内にあるゲームで遊んだりしています。「良かったら一戦させてくれませんか」みたいな感じで。
ーー雀荘のような(笑)。
いけだ まさにそんな感じです。ボードゲームの中には難しいルールのタイプもありますが、そういうボードゲームカフェでは店員さんがルールを教えてくれたりもします。そういったボードゲームカフェで知り合った方同士で結婚した例もあるそうです。
あと、サッポロビールからボードゲームビールという「ボードゲームに合う」ビールが発売されたり、ボードゲームを遊べる旅館が出てきたりと、かなり盛り上がっている印象があります。
また、海外に目を向けるとドイツの「エッセンシュピール」という年に一度開催されるボードゲームの祭典があります。世界中のボードゲーム好きが集まり、ここで大賞を取ったゲームはかなりのハクがつきます。一説にはビル・ゲイツがボードゲーム好きだとか、海外セレブの誰それがボードゲーム好きだという噂は多くて、この盛り上がりは世界的なものではないかと思っています。
「面白い」「面白くない」の基準は、リプレイ性があるかどうか
ーーただ、そんなボードゲームの世界も玉石混淆ではないかと思います。いけださんが今回、推薦するゲームにはどんな特徴がありますか?
いけだ 様々なタイプのボードゲームを持ってきましたけど、やはりリプレイ性ですね。「何回も遊びたくなるもの」という。これまでに「すごいハズレだった」というゲームに出会ったことはないのですが、「正直、これあまり面白くねぇな。また今度でいっか」みたいになるものはあるんですよ。そういうゲームは外して、本当にリプレイしたくなるものばかりを今回持参しました。
ーーありがとうございます。それではさっそくご紹介ください。
いけだ わかりました。