日本女性財団は、Border(ボーダー)と共同で、妊産婦健康支援の一環として、国内の妊婦および出産後1年以内の妊産婦を対象とした「家庭用超音波エコー使用による妊産婦(夫婦/パートナー)の心理・態度変容に関する調査」を実施、発表しました。
同調査では、フェムテックのひとつである家庭用エコーを使用し胎児の様子を見ることが、妊産婦およびそのパートナーへどのような影響があるかについて、2023年4月にインターネット上で602名の妊産婦を対象に行なっています。
67.6%の妊産婦が、妊娠に関して「やや不安」「とても不安」に感じたと回答。「胎動を感じられないとき」に不安を感じたと答えた女性は69.2%でした。しかし家庭用エコー使用した女性では、それにより「妊娠中の不安が少なくなった、解消した」という回答が97.5%にのぼり、家庭用エコー使用が妊娠時の不安軽減に役立つことが示唆されました。
また、家庭用エコー使用により、76.7%が「パートナーの妊娠に対する理解度やサポートが向上した」と回答。「妊娠以降、パートナー(配偶者)はあなたの心身をどの程度気遣っている(気遣っていた)と思いますか?」という問いに対し、家庭用エコー使用者の91.1%が「とても気遣っていた」「少し気遣っていた」と回答したのに対し、エコー非使用者では 76.3%でした。
別の調査では、4人に1人が産後うつを発症しているという結果もあり、その原因は妊娠・出産に対する不安や、周囲のサポート不足による孤立と考えられています。今回行なった調査では、家庭用エコー使用により85.1%が「パートナーとのコミュニケーションが増えた」と回答し「周囲の人たちとのコミュニケーションが増えた」との回答も61.9%となりました。